「よく分からないけど泣いた。」桐島、部活やめるってよ フレックさんの映画レビュー(感想・評価)
よく分からないけど泣いた。
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誰もが経験する高校生活、そこで巻き起こる日常•スクールカーストに支配された世界を見事に描いていた。
それを様々な登場人物の視点から描くことで見る人の誰もが感情移入しやすい工夫がされていた。
そして原作の作者のスクールカーストにおける立ち位置はおそらく前田(映画部の監督)なのだろう。
スクールカースト内における『ギーク』とか『ナード』と呼ばれる集団が『ジョック』と呼ばれるイケイケグループに刃向かうというのは映画の世界では割とよくあるテーマ。なぜなら映画を作成するスタッフの多くがギークやナードの出身だから。
「金曜日」で始まる多くのチャプターが、一つのクラス内の空間を多角的に描写する。そしてそれらを一つの点に集めるところで物語は最高潮に。
各々のフラストレーションが沸点に達し、爆発する。
表面的な付き合いしかしないヤツはその化けの皮を剥がされる。
信念を持って頑張ってるヤツは、今までほとんど話したことがなくても理解し合う。
そう、そのシーンが屋上でのゾンビのシーン。
オーケストラのBGMも相まってなぜか涙腺が崩壊した。
結局、表題の桐島はいずこへ。
高校内のつまらないいざこざなどまるでおかまいなしに、そしてぽっかりと空いた桐島の存在を心配する友人達をよそに、本人は次のステップへ行ってしまったということか。
余韻を多く残す終わり方だった。
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