「やはり『パーマネント野ばら』はマグレ当たり」桐島、部活やめるってよ カ―タンさんの映画レビュー(感想・評価)
やはり『パーマネント野ばら』はマグレ当たり
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傑作『パーマネント野ばら』と、駄作『クヒオ大佐』という作品を監督の吉田大八は撮っている。
で、今回、『桐島、部活やめるってよ』は、どちらに転んだか
結論から言うと『桐島〜』は、その二本の中間に位置すると言っていい。
つまり、駄作じゃないが傑作ではないという事だ
何より、キャラクター造形がアメリカ映画のように単純過ぎる。
体育会系のイケメンとヤリマンはセックスしか頭にない。
或いは、文科系は基本的にオタクであり、見た目もイケてない。
交わりのない、そんな彼らの日常が桐島が部活をやめるという事で、にわかに交錯し始める訳なんだけど、この肝心の桐島が本作に登場する事はない。
それを斬新と取る向きもあるかもしれないが、やはり、物語の要になる人物が登場しないという、やり方に疑問を感じてしまう。
吉田大八は『パーマネント野ばら』で存在しないキャラクターを画面に出す事で、主人公の悲しみを観客に共有させる事に成功していた(その事で、今回は、あえて桐島を出さない手法を選んだのかもしれないが・・・)。
あと、最初の金曜日は、一つの出来事を登場人物の視点を変えて描くんだけど、何度も字幕で“金曜日”と出るのは観客をバカにし過ぎだし、説明セリフも多過ぎる。
それから、映画部が必ずゾンビものを撮影しているというのはいい加減飽きた
ついでに役者陣の演技力の差も歴然としており、神木隆之介や大後寿々花、橋本愛はキチンと演技してるが、他は演技力無さ過ぎ
唯一、坊主頭の野球部のキャプテン役はリアリティがあって良かったな
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