「昔の自分を見るようだ( ゚д゚)ハッ!」桐島、部活やめるってよ 初台験さんの映画レビュー(感想・評価)
昔の自分を見るようだ( ゚д゚)ハッ!
結論から言うと・・・
邦画史上最高峰の大傑作( ゚∀゚ノノ゙パチパチパチ
これほど哲学的で、ノスタルジックで、多幸感があって、そしてリアルな高校生の雰囲気を描いてる映画は見たことない。
俳優陣の演技もさることながら、役のはまりっぷりもキャラの立ち方もほんと゚+(*ノェ゚)b+゚ ★ お見事 ★
映画を観てるうちに本物の高校生活を切り取って見てる錯覚を覚えましたわ(゚∀゚)アヒャ
一時期高校で臨時の先生やってた経験もあるし、その頃の雰囲気と自分が高校生だった頃の雰囲気、そしてこの映画の雰囲気を感じ取って、学校も生徒もいつの時代も変わらんな~と改めて思い知りました。
桐島という生徒がバレー部を辞めるという実に取るに足らないことで学校中が大騒動になっていく様が実にリアル。
下グループの女子に嘲笑される様なんて、ほんと身につまされる(;・∀・)
俺も似たような感じだったし、何か女子同士がひそひそ話してると何か自分の陰口を言われてるような被害妄想を覚えたりしたもんです(笑)
「今の話聞かれちゃったんじゃない?」
「いいよ別に。」
この空気としか思われてない感じは・・・いたたまれない(-_-;)
そして女子同士の表面上仲はいいけど裏では・・・みたいな感じも良く出てて(・∀・)イイ!!
映画部2人のやりとりなんて、ほんっといけてないグループのリアルな雰囲気が醸し出されててΣd(゚∀゚d)イカス!
ジョージ・A・ロメロなんて名前が出て来たり、映画秘宝を読んでるなんて下りも俺にとってはъ(゚Д゚)グッジョブ!!って感じです。
「おまた~」
「夢の中に満島ひかりが出てきたよ~」
キャハハハハッ!!(≧▽≦)彡☆バンバン
帰宅部グループのだらだらした何気ないやり取りも「あ~いるな~こういう高校生」って感じがして(゚д゚)イーヨイイヨー
そして神木龍之介と橋本愛がたまたま映画館で顔を合わせて、ちょっといい感じになったかと思った時の「これいけるんじゃねえ?」感もかなりイイネ♪d('∀'o)
観てる間ずっと自分の高校時代を重ねてたo(`・д・´)o
懐かしさといたたまれなさが常に同居してる感じで、こんな複雑な感情を持ちながら映画観るのは初めてかも(・∀・)
そしてそこに拍車をかけたのが、俺は吹奏楽部だったから屋上とか校舎の外で1人で練習するシーン、そして全体演奏するシーンはほんっと~~~~~~~に懐かしかったし、練習きつかったな~という感覚も思い出した(;´Д`)
進路に悩んだり、何も熱中できるものがないという感情も良く理解できるし、体は成長しきってるけどまだ精神は子供だし、学校という1つの世界でしか物事を推し量れない高校生の内面描写の素晴らしさは見事と言うしかないですほんと(。_。(゚ω゚(。_。(゚ω゚(。_。(゚ω゚(。_。(゚ω゚ )スペシャルウン
桐島はなぜ部活を辞めたのか、なぜ学校に来ないのか、そしてなぜ電話をしてもメールを送っても連絡がつかないのか・・・
その辺りの理由は全く示されないし、桐島自体も映画には出てこない。
桐島はバレー部のキャプテンでバレーの実力も相当で、さらに勉強もできて・・・
もう学校でも誰もが知る超有名人で大スター(゚∀゚)
その桐島がいきなりバレー部を辞めるという話が持ち上がるだけでみんなが慌てふためいてどんどんおかしな感じになって・・・
桐島が来たという一報が届いた途端にみんな一気に爆発する。
ネットでは「桐島=キリスト」とか「桐島=カリスマ」とかいう説が出てるみたいだけど、確かにそうとも見えるのはうなずけますな。
とにかく桐島の一挙手一投足に学校中が振り回されて、皮肉なことにその桐島のために屋上に集まった生徒を蹴散らすのが、桐島とは一番遠い立場にいると言える神木龍之介演じる前田涼也Σ(゚Д゚ノ)ノオオォッ
前田は教室ではおとなしいけど、映画に対する情熱は尋常ではなく、常に映画秘宝を持ち歩いてるくらいのコアな映画おたく。
桐島はどこだと言う連中を「お前等邪魔するな!!こいつらを全部食い殺せ!!!」とその状態をゾンビ映画の1シーンにしてしまうという離れ業をこなす工工工エエェェ(゚Д゚)ェェエエ工工工
結局桐島のために集まった連中を、桐島から一番遠い存在の前田が解散させる。
そして桐島の親友でありながらも、桐島に電話を掛けたりメールをしたりはするけど実際に家に会いには行かない菊池の感情を前田が揺さぶる。
学校のカーストって、田舎であればあるほどこの落差の激しさ、そして交わらなさは極端だと思うけど、学校にいる間にこれをぶち破ることは実際には(ヾノ・∀・`)ムリムリ
しかし高校生活は限りがあることはみんな分かってる。
卒業するまでは、甘んじてこの環境で生活していかなければならないのも現実。
部活を辞めたとか辞めないなんて、それほど大した話ではないんだけど、狭い世界に生きてる高校生にとっては一大事なわけだし、学校の世界が全てではないと卒業してから初めて分かる。
だからこそ学生のうちは好きなことに熱中することが許される訳だし、桐島が部活を辞めるという取るに足らないことに大騒ぎもする。
もし高校時代の自分に会ったら
「今は色々辛いかも知れないけど、お前は卒業後こうなってああなって・・・だから安心しろ!!頑張れ!!!ファイト━━(ノ゚д゚)人(゚Д゚ )ノ━━!!」
と言いたくなった(^O^)
とにかく噛めば噛むほど味が出る映画。
これから何年か経ってからまた観ても、きっと同じ感想を持つと思う(゚∀゚)アヒャ
1回見ただけじゃちょっと分かりづらいのも事実で、見た後色々考えたり話をしたりすることで理解も深まるし、今まで気が付かなかった面も発見できるという、底なしに奥が深くて味わい方も色々できるという稀有な映画。
超お勧めです(`・д・´)9m ビシッ!!