「タランティーノならどの作品が好き?」桐島、部活やめるってよ kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
タランティーノならどの作品が好き?
前半は編集の勝利!個々の視点から金曜日の出来事を撮っていて、その金曜日が何度も繰り返す。途中からは普通の群像劇。
桐島本人は登場しないが、彼を取り巻く部員や親友、恋人など、様々な思惑がかけめぐるが、中心となっている菊地(東出)と、イケてるグループとは別の映画部がいい。冴えない中にあっても学園生活を謳歌して映画制作に没頭する姿。ゾンビ映画を撮ることにはなったが、ロメロへの熱い思いや映画全てへの愛が感じられる。「タランティーノならどの作品が好き?」「人がいっぱい死ぬやつ」「どの映画もいっぱい死んでるんだけどな」という会話がいい(笑)。映画館で観ていたら思いっきり笑ったに違いない・・・
しかし、基本のストーリーは盛り上がらない。学園生活の雰囲気をリアルに描いてはいるものの、事件らしい事件が存在しないのだ。恋人や親友なら“桐島”の存在は大きかったのだろうけど、それが映画部まで伝わらないし、菊地に片思いする大後がちょっと弱い。なぜこんなに評価が高いのか理解できない・・・まだまだ映画を観なければ。と、自分の感性の低さも露呈。
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