「あー、勘違いの恋で“お騒がせ”」恋のロンドン狂騒曲 マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)
あー、勘違いの恋で“お騒がせ”
「ドリーム・ハウス」に続けてナオミ・ワッツを観る。「ドリーム・ハウス」ではクレジットでは主役級ながらまるで目立たなかったのに対し、本作では人物相関図の中心に位置し、しっかり存在をアピールしている。
ナオミ・ワッツが演じるのは一発屋作家の妻で、生計がままならないストレスを抱える主婦。
老いた両親は離婚して、それぞれ新しいパートナーを探し求める。夫は新作も書けないのに向かいのアパートの若い女にウツツをぬかす。
そんなこんなで、自分も新たな恋に憧れていく。
もとは一つの家族だった二組の夫婦が、4人それぞれに恋を求めるという、ウディ・アレンらしい作品といえば言えなくもないが、4人以外も含めて登場人物はしょせん自己愛が強い人間ばかりで、恋というよりは季節はずれの発情期みたいで、まさにタイトル通りの“お騒がせ”で終わってしまう。
捨てられたはずの老妻が一番したたかというチクリと一刺しはあるが、先に公開された(ウディ・アレンの)数作に比べると冴えがない。
コメントする