「“おとなのけんか”とは、親としての立場の喧嘩、夫婦の喧嘩、男と女の喧嘩」おとなのけんか 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
“おとなのけんか”とは、親としての立場の喧嘩、夫婦の喧嘩、男と女の喧嘩
子供同士の喧嘩で、双方の親が会う事に。穏やかな話し合いの筈…だったのだが!?
巨匠ロマン・ポランスキー監督によるブラック・コメディ。
穏やかな話し合いが修羅場へ。
まるで「バージニア・ウルフなんかこわくない」のように、本音が露わになる様を、シニカルな笑いと共にじわじわとあぶり出す。
舞台は一室、当時人物は4人だけながら、巧みな演出と脚本、演技派4人のアンサンブルで一気に見せきる。
インテリぶるジョディ・フォスター。
豪快にゲロゲロするケイト・ウィンスレット。
いけ好かないけど存在感抜群のクリストフ・ヴァルツ。
穏やかに見えて実は最低夫だったジョン・C・ライリー。
4人の演技バトルは贅沢に尽きる!
大人の本音と建て前はこうも違う。
大人社会に生きている以上、分かっている事だけど、こうも見せ付けられると胸にチクチク。
夫婦喧嘩は犬も食わぬと言うが、この喧嘩はゴミを漁る動物だって食わない。
それなのに、映画として見ると面白いのだから、困ったものだ(笑)
生きていたハムスター。
親の喧嘩、子知らず。
ラストもまた皮肉たっぷり。
話の腰を何度も折るヴァルツの携帯は確かにイラッ(笑)
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