DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見るのレビュー・感想・評価
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震災映画、戦争映画
劇場公開時にはまだAKB48に興味がなくて観なかったんだが、その年のうちにちょっとハマって年末にレンタルDVDかNHK-BSの放送で観た。
東日本大震災が大きなウェイトを占めている映画で(高橋栄樹監督は岩手県盛岡市出身で高校時代を宮城県仙台市で過ごしたとのこと)、AKB48グループが行った被災地訪問ライブや当時メンバー唯一の被災者だった宮城県出身の新メンバー・岩田華怜へのインタビューを中心に、前田敦子が1位の座を奪回した第3回選抜総選挙(「私のことは嫌いでもAKB48のことは嫌いにならないでください」という名言はこの時のものだが映画には出てこない)や、過呼吸と脱水症状で倒れるメンバーが続出した西武ドームコンサートの壮絶な舞台裏、若いメンバーたちによる新チーム・チーム4の紆余曲折などが描かれていく。
それまでAKB48に関心が無かったような人々からも高く評価する声が続出し、「一種の戦争映画」と表現する人もいたような作品で、震災の記録映像としても価値が高い一作。シリーズ中でも最高傑作と言っていいだろう。
前田敦子、頑張ってます。他全員、今にも倒れそうです。コンサートって...
いや、ヤッパリ泣いたΣ( ̄。 ̄ノ)ノ
アイドルオタクではなく格闘技オタクとしてのアングルも必要なのかもしれない
世代のギャップゆえか未だに人気の熱波に乗れない私なので、劇場ではなくDVDで観賞。
客観的に観たのがプラスになったのか、予想以上の面白さだった。
東日本大震災が現代日本の分岐点となったように、彼女たちの価値観・アイデンティティが被災地慰問を通して自問自答していく導入部は、いつも目にする華やかさとか可愛らしさetc.とは一線を画す輝きを放ち、観る者を牽引していく。
大人数の集団を束ねていく各リーダー(特に高橋みなみ)の統率力、
じゃんけん大会などの企画力、
そして、厳しい縦社会の中において切磋琢磨する個々の才能の開花力etc.etc.
芸能界の荒波に挑むガチンコスタイルは死闘に近い下剋上社会の迫力を見せつける。
特に、恒例の総選挙とドームコンサートは、結集した熱き想いが爆発した2大メインエベントと云えよう。
どちらの決戦場でも巨大なプレッシャーに押し潰されそうになりながらもエンターティーナーに徹した前田敦子のアイドル魂に純粋に拍手を送りたくなった。
個人的には総選挙で大惨敗した板野友美が、廊下で独り悔し泣きしていた孤独感に哀愁があり、一番グッと惹かれたけどね。
故に、アイドルオタクとしてだけでなく、格闘技オタクとしてのアングルから今作と接するのもAKBの魅力をより倍増させる嗜み方なのかもしれない。
絶対王者・前田が卒業する今年、彼女たちの新たな飛躍に注目しながら、最後に短歌を一首
『笑み揺らぐ 悪夢のあとに 立つ舞台 喝采に咲く ガチの花束』
by全竜
スターの責任
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