「もう一度みたい」グスコーブドリの伝記 classicportraitさんの映画レビュー(感想・評価)
もう一度みたい
あんまりいい評判を聞かなかったので見るのをためらったのですが、知り合いの娘さんが「あの猫ちゃんの映画また見たい」と言っていたのを思い出して、見てきました。
一言でいうとなんと香りのある映画!という印象です。
オープニングからゆったりと、往年の名作をみるようです。
猫の、そしてアニメーションでありながら観客を大人扱いしているというのでしょうか。
不親切と言ってしまえばそれまでですが、たくさんの良質の材料を提示して、見た人それぞれが、受け取ったままに感じてください、みたいな映画で、私には心地よかったです。
映画を見ているときよりも、その帰り道の方が、映画にとらわれていました。
あれ?あのシーンは、こういう意味だろうか、こういう解釈かしら?と。
魔王のような猫の存在の解釈ひとつで、映画の印象がまったくかわるところが面白い感じました。
もういちどみて確かめてみたいです。
今の時代にこんなアニメーションが作れるんだと、ほんと感心しました。
でも一般的には好き嫌いがはっきりと分かれる映画でしょうね。
夏休み映画としてイメージするような 楽しく、明るく、感動的!という映画ではなく、結構重くて、深い内容なので、幼い娘さんがどのあたりがお気に召したのか、とても興味があります。
全体の雰囲気や映像、つきはなした感じなど、私の趣味にはあいました。
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