劇場公開日 2012年7月14日

「嫌いにはなれないクズ」苦役列車 サイトウユウスケさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0嫌いにはなれないクズ

2012年7月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

何よりもまずは森山未來だと思う。体付き顔付きからして説得力をもたせる役作り、演技。高良健吾も良い、前田敦子も異物感なく作品に入り込んでいる。端役の絶妙なブス加減や、物語上もっとも貫多に影響を与えてると言っていいマキタスポーツもかなり良い。物語は裏「モテキ」的な側面のある作品。サブカルクソ女を詰るシーン、雨の中で康子とのキスシーンでのオチ、この辺はニヤニヤしながら観ていた。ラストシーンの演出上のジャンプから貫多が取る行動、これが貫多や高橋と他の人間を分ける点だと思う。何も無くなった時、”普通の人間”であるサブカルクソ女や正二や康子とさして変わらない自分はどう生きればいいのだろうと考えた

サイトウユウスケ