「面白かった」危険なメソッド 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
面白かった
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クローネンバーグの新作で、そんなに評判もよくなかったので期待しないで見たら、ユングやフロイドの映画で、けっこう面白かった。女の患者が深刻に病んでいて、その原因が性欲を持て余していたことだったため、大変な事になっていた。女優が発作でアゴをぐいぐいしゃくらせていたのが凄かった。おっぱいが出たり、乳輪がはみ出したりして気になっていたら、WOWOWの解説の安西水丸さんも同じ指摘をしていた。
フロイドとユングがお互いを否定し合って言い合いしているところはヒリヒリとする感じで面白かった。お互い張り合っているものの、ユングは一等船室で、奥さんがすごくできた人で、かなりな長寿だったことも人間トータルな意味で決定的な感じがした。そんなみみっちさがあったからこそ、精神医学が発達したのかもしれない。
作品作りは己を見つめる事だとは言うけど、このような精神的な病理を直接描くのはリハビリになるかもしれないけど、相当にきつそうで真似できない。大変なお仕事ご苦労様!と思った。
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