「初恋はベタがいい。」今日、恋をはじめます ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
初恋はベタがいい。
劇場に、試し読みコミックがあって(最近多いのね、こういうの)
手にとって読んでみた。…あはは^^;赤面するほど懐かしい~(爆)
この歳になって初恋ものを観る・感じるというのは恥ずかしい反面、
何とも初々しい気持ちを呼び覚ましてくれるから好きだ。
自身の初恋や恋愛観を含め、最初が肝心!とか思っちゃったりして。
しかしまぁ…^^;
絵に描いたような(いや描いてるんだけど)ヒーロー男子ね、この子。
顔もよくて頭もよくてモテモテ、俺様ぶりも健在、一度寝た女とは
寝ないだぁ…?(爆)思いきり昭和語録に近いじゃないか、その台詞。
こういうのをポンポンと桃李くんに吐かせてるんだけど、似合ってるか
と言われると、やや微妙。同じく昭和女だと(今作で)謳われている
咲ちゃんとのコンビは、まずまずといったところかな。
こんな美男美女のカップルが正反対であろうが、浮いていようが、
いいじゃないの、映画(漫画)なんだから!で済ませるのも一興だが、
彼らの行動一つ一つが本当にそれらしく動いて面白い。
今時の高校生は、デートであんな高い服を買えちゃったりするわけ!?
大人だか子供だか分からない頓珍漢な服装そのものが「若い証明」に
繋がるのは確かにあったが、初めて尽くしのことが嬉しくて堪らない、
恋をすると、女はこうも変わるか!?の典型をしっかり魅せてくれる。
しかし物語は中盤、
そんなウキウキモードから離れ、半ば倦怠期?(早いけど)を迎える。
付き合っている段階ではまだ分からない(関係のない)家族の過去や、
今まで見えなかったお互いの欠点、悩みや愚痴を話せる相手か、など
そうそう、そこが大事!(やれ結婚となるとね)という面が見えてくる。
健気な二人は、それでも好きだー!!を押し通して頑張るものの、
いやいやまだ高校生なんだから、見えない部分で苦しくなってくるよね。
そしてそんな場面に付き物の第三者(過去の恋人とか同僚とか)が登場、
距離を置いた二人の真意が試される…という、王道の展開。
ベタな世界観を押し通してこそ、こういう初恋モノは面白いと思う。
好きで好きで堪らない気持ちをどう表現して魅せるか。
漫画なら幾らでも演出できる妄想空間が、実写で映されちゃうと難しい、
入れるか入れないかは、きっと観る人それぞれの世界観に任される。
私はけっこう楽しんで観られた方。そして反面これはたまたまだけど、
自分の欠点を見せつけられた場面もあった。
主人公のつばきはやたら真面目で(ここは違う)、いちいち物事を計画し
スケジュール通りに行おうとする。それに対し椿は余裕ある(男だねぇ)
行動ぶり、別にいいじゃん、見れなくても大丈夫。といった感じである。
欲張り過ぎる(もうこれは性格だけど)のが見ていて痛々しいのだろう。
私もどちらかというとすぐに計画を立てる、というかこれは映画好きに
必ず発生する困難だが、映画を観るためには劇場のスケジュールに
合わせるしかないので、どうしても映画中心のスケジュール体制になる。
自身は好きだから難ということはない。好きなモノには没頭できる。
…が、相手は(おそらくは我慢して)付き合ってくれているかもしれない、
そこを慮る余裕が本当はなければいけないのに、完全に足りてない。
まぁ幸いなことに、こういう私の周辺に映画嫌いはいない(いられない)が
申し訳ないので、たいがい誰かを誘うこともない(誘われたら合わせる)
ゴメンね、反省してます。…なんてつばきを見ながら思ってしまった^^;
椿の女嫌いの原因は出ていった母親だとか、つばきの妹や友人たちの
かなりの協力体制とか、ありがちな展開に好都合すぎる人間関係だが
何といってもラストの天文台でのラブシーンは、あんな雪の降る中で、
おそらくは暖房設備もないあの場所で、そんなことしたら凍死寸前だぞ!
とそっちが気になって仕方なかった(この辺りでは我が子を守る思い)
…健やかな恋愛には健康が第一。そこ一番大事だから、気をつけて!
現実と非現実が入り混じった本作。明日終わっても恋は恋だ、頑張れ。
(しかし二人してあの高校というのが不思議。服装ってあんなに自由なの?)