アーティストのレビュー・感想・評価
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わかりやすいシンプルさ
どんな話?と身構えてずっと見てなかったけど。
サイレントから移行する時代の流れに、生き残ったもの、取り残されたもの。
わかりやすいし。
サイレント映画の主人公が「聞こえない」ことに苦悩する場面は。
説明がないけど、引き込まれるものも。
何気にジョン・グッドマンとか出てたし。
もっと早く見てもよかったな。
完璧すぎてもおもしろくないからね
あまりに完璧なモノを与えられつづけると、投げかえせなくなっちゃうのかもしれない。
それは、子供の玩具に似てる。
意外に何もなくても、子供ってそこらへんのものでうまく遊ぶものです。
棒切れや木の実なんかでいろんなことを「イメージ」して。
今の多くの映画がゲームソフトなんだとすれば、チャップリンなんかの映画はさしずめベーゴマとかかな。「アーティスト」は…よく考えられた知育玩具、ブロックか木の玩具という感じ。
「アーティスト」の劇場鑑賞体験は、私にとってかなり強烈だったのかもしれません。日が経ってもじわじわと静かな興奮が持続してます。私のなかに大きくなっているのは、主要登場人物たちよりむしろ、映画の中で映画を観ていた観客たちかもしれません。
セリフも色もない、今よりずっと粒子の粗い画面を眺めて、観客たちは冒険の旅に出たり恋をしたりしていた。
全員少しづつ描くイメージは違うはずなのに、同じところで泣き、怒り、笑い、生の芝居を見ているみたいに感情を表現している。
昔の映画はまだまだ足りないところだらけだったけど、その中で精一杯表現してたところがエライ!
観客も、いい作品を心から求めていて、その心とつくりての心が通いあっていたように思う。
「アーティスト」を観ると、そんな時代の観客にふとすごく近付けたように思い、それはとても幸せな感覚なのでした。
"いまひとつ心に刺さらなかった…"な映画
*「ギャガ・アカデミー賞受賞作品特集上映」ということでリバイバル上映をしていたので観に行って来ました。初鑑賞です。
数多くの映画賞を受賞した2011年のフランス映画。サイレント・ムービーを現代風にアレンジして、芸術性の高い作品でした。
しかしながら、個人的にはあまりピンと来ませんでした笑
別に難しくも何ともない、むしろ分かりやすいぐらいの物語でしたが、最後まで登場人物たちに感情移入が出来ませんでした…。
正直、チャップリンの映画(その他の白黒無声映画)を観ておけば良いんじゃないかなと思いました笑
僕には、この作品の良さが分かるまでには、まだ時間がかかりそうです笑
*この作品の物語…何かベースになる原作?映画?がありますよね?思い出せません笑
かつて、大昔の白黒映画で経験した記憶があると…。
…思い出せない笑
サイレント
原題:The Artist 2011年製作
日本初公開時見逃してしまっていた。今回は特集上映で
TOHOシネマズ シャンテで鑑賞。
白黒の無声映画で昔のハリウッドを描いたフランス映画。
これが米国アカデミー賞作品賞他を受賞したというのも
含めて希少価値を感じる。
色無し・役者の発声無しというのは作品を楽しむ上で
全く足かせになっていない。
技術が発達した現在は立体音響は当たり前になり3Dや
4DX・MX4Dなどがあって楽しむ要素が豊富にある。
一方で白黒の無声映画(音楽・字幕はある)の場合は
物語の展開や演技に集中して観ていられる利点があった。
昔チャップリンの映画のリバイバル上映を観た経験があり
白黒の無声映画は見慣れていた。だから自分には全く
抵抗なく受け入れられた。未経験の人はどう感じただろう?
主演の二人が魅力的で特にダンスが最高だった。
名前は忘れたが犬の演技が良かった。
この映画を観ているときバビロン(Babylon/2022年製作)
と共通点が多いと感じた。時代設定・舞台設定が丸被り。
無声映画時代の大スター/もう一人が新進女優というのも、
そのままブラッド・ピット、マーゴット・ロビーが演じた
役柄に当てはまる。
101分に対し189分という上映時間や映画スタイル、演出など
いずれもかけ離れたものとは言え既視感を確かに感じた。
製作年度はアーティストが10年以上早いからバビロンの
デイミアン・チャゼル監督(オリジナル脚本も担当)は
何らかの影響を受けていた?それとも”たまたま”似て
しまったのだろうか。それぞれが面白い作品だったし
別に白黒はっきりさせなくても良いが、ちょっとだけ
気になった。
タイトルなし
分解すると『ラ・ラ・ランド』と『バビロン』になるのだろうが、こちらの方が圧倒的に好み。
ジャケットに袖を通す場面から紆余曲折を経て二人のダンスの息遣いで白黒サイレントの映像に息吹を吹き込むのだが、それは、男女の愛を超えて、裏と表・陰陽の繋がりとしてのソウルメイトのような関係とも見え、そういう意味では『イニシェリン島の精霊』も想起させる映画であった。
これフランス映画なんです!
当時劇場で観ました。
フランス人が作るハリウッド映画。
フランス人から観てもあの頃のアメリカ映画は芸術的で詩的だったという事を風刺しているような作品。アメリカ映画は確かに最先端で超エンタメ。
でも、こういう映画の楽しみ方もあったよね。って、言ってる気がします。
私は好きです。
「歳を取るのもいいものだな」と感じた作品。
以前見た時よりも深いものを感じた。いろいろな経験を重ねた分、一つ一つのことに、より心を動かされているのだろう。歳を取るのもいいものだなと思った。
今回、また映画館で見ることができたことに感謝したい。
犬の演技は素晴らしすぎて脱帽!!
前回、何も気づかなかった一番最初のシーンの意味も、今回よくわかりました。「バビロン」も削りに削って100分程度に納めれば、この作品に比類する名作になったのになあ。
<最初のレビュー>
私は白黒作品には弱いようで、気づいてみれば、結果的に白黒作品を高く評価していることが多い。
「スリー・ビルボード」や「ローマ」が落選して私も懐疑的になったアカデミー賞だが、この作品は作品賞に値すると感じている。
小気味よい展開。名優ドックがすごい!
サイレント映画からトーキーに移り変わる時代の話。
その落ちぶれから復活まで、友情ともいえるストーリーはジーンとくる。
映画もほぼセリフがないという、すごく想像力を掻き立てる作り方だし、それも楽しめた。
名優ドックは、カンヌ映画祭でパルムドック賞を取ったという、洒落が効いていてフランスが好きになる。
ジャン・デュジャルダン、かっこいい!
昔、アカデミー賞受賞した時に観たと思ってたんだけど、勘違いだったみたい。ぜんぜん覚えていなかった。久々に無声映画みたけど、字幕とか吹き替えとか、そういう概念を吹き飛ばしてくれるのは心地いい。
最初の導入部分のストーリー展開がちょっとかったるくて眠たくなったけど、ペピーが出てきた辺りから、グイグイ引き込まれていった。ジャン・デュジャルダン、かっこいい!The 俳優って感じがする。男が惚れる男かと。ペピーに接する時に見せる顔の表情が、幸福感に満ちあふれている。「bang!」は”オチ”が分かってても、最後の抱擁シーンは涙があふれてきた。
サイレント映画の時代にタイムスリップして当時のハリウッドを堪能した...
サイレント映画の時代にタイムスリップして当時のハリウッドを堪能した。台詞は無くても心に届く物語で、胸の奥に熱く響いてくる。昔懐かしいミュージカル映画のワンシーンを思い出すラストも素敵だった。出演者同様、素晴らしい愛犬の演技にも終始感動。
これでも長い
この内容なら、もっと短くて映画に出来たんじゃないかと思いました。
擬似サイレントのため、全編通して音楽が鳴りつづけ、かなり辟易しました。
そしてラストのダンスシーンの音楽が、めりはりの無いものになってしまった感じです。
フレッドアステアのことがモデルなんですかね。
逆に、ラストはもっと長くてよかったと思います。
2013.4.11
モノクロの美学
久しぶりに本作品をスクリーンで鑑賞。
このアカデミー賞5冠に輝く本作品は、3D版でCGてんこ盛りのハリウッド主流映画と真逆の作り方をしている。
色を無くしてモノトーンで、音声をなくしてサイレントで、正に「マイナスの美学」の作品。
ミシェル・アザナヴィシウス監督は、単なる懐古趣味で撮るのではなく、最新技術を使い、セットや小道具&大道具に拘り、新しい「サイレント映画」を作っている。
モノクロだからこそ、光に拘り、白から黒へのグラデーションに拘り、無声映画だからこそ音楽や字幕に拘っている。
台詞で表現できないからこそ、出演者の仕草や表情等の演技がものをいう。
ストーリーやテーマは、過去の名作で何度も取り上げられているので、目新しくない。
それでもなお、この作品に観客が魅了されるのは、そこに映画に対する深い愛があるからだと思う。
映像美がすごい。字幕必須の方にお薦め!
字幕必須の私には、サイレント映画はすごく合っているかもしれない。映像も落ち着いて隅々まで観られて、映像美を堪能できた(笑)
ストーリーはよくある系だけに無声でも十分わかりやすく、トータル的には満足感高めの作品でした。
古臭く感じないのが不思議!
もちろん、いい意味での懐かしい雰囲気はあるけど、
「古い」とは違う。
「今」の作品として十分楽しめる。
アギー(犬)も本当にいい味出してるし、
「サイレント」という前提があるだけに、声を効果的に使える。
今までになかった新感覚。
このジャンル、もっと作ってくれてもいいけど、
この題材、ストーリーだから成り立ったんだろうなぁ。
なぜアカデミー賞?
アカデミー賞を何個も受賞した作品なので、楽しみにして行きました。
ストーリーは、時代の変化に追いつけずに転落していく元トップスターと、彼のヒキで(彼を利用して?)スターへの階段を駆け上る女優の物語です。
で、この映画への評はこれでおしまい。
凡作でした。
主人公は、チャップリンが「ライムライト」で演じた主人公と同じ形のヒゲをつけ、「ライムライト」とまったく同じ構図のストーリーを演じています。
すでに世の中がカラーの時代だったにもかかわらず、あえて白黒に固執して撮影したのが「ライムライト」。本作が無声映画で撮られたのも、発想の原点はこんなあたりなのではないでしょうか。
要するに、優れた作品のパクリ、というべき作品が本作だと私は感じたのです。
にもかかわらず、ライムライト(傑作中の傑作)はアカデミー賞を受賞できず※、それどころかアメリカ政府はチャップリンを国外追放処分にしました。
そして、良く言っても二流レベルの本作品がアカデミー賞を大量受賞。
私には、アメリカ人という連中の考えることが、今もってよく分かりません。
(※……ライムライトの公開から21年も後になってから、ライムライトは「作曲賞」を受賞しています。アメリカ人の罪滅ぼしの気持ちなのかも知れませんが)
2012年アカデミー賞作品賞。無声・モノトーン映画。始めて無声映画...
2012年アカデミー賞作品賞。無声・モノトーン映画。始めて無声映画を観たけど、声がない分、表情と音楽がとても素晴らしかった。最初は単調な流れではあったが主人公の変化がある辺りはみごたえがあった。また、犬や周りのキャラクターがとてもユニークで面白く観ていて楽しかった。しかし、これ以上長い無声映画は最後まで観れる自信はあまりないなと思った。
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