「ユニークな題材だけが面白い映画」リンカーン 秘密の書 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
ユニークな題材だけが面白い映画
ヴァンパイアに母を殺されたエイブラハム・リンカーン。ヴァンパイア・ハンターとなり、復讐を誓う…!
第16代アメリカ大統領リンカーンはヴァンパイア・ハンターだった!…というユニークな設定のアクション。
日本で言ったら、伊藤博文が妖怪ハンターだった!…みたいなものか。
大統領をアクションヒーローにしちゃう辺り、いかにもアメリカらしい。
斧を振り回して戦うリンカーンの姿は、強いアメリカの体現である。
でもこの映画の面白い所は、そのユニークな題材だけ。
そもそも、リンカーンである必要性も…?
若き日から始まり、大統領となって奴隷制度を廃止させる一通りの生涯も描かれているが、それとヴァンパイア・ハンターのどちらを焦点に絞りたいのかぼやけ気味。
それに、奴隷制度を廃止させるまでの苦悩の時期にヴァンパイア・ハンターまでしてたというのがどうも無理がある。
それならいっそ、ヴァンパイア・ハンターは若き日の知られざる逸話とした方が良かったかも?
原作批判で恐縮だが…。
監督ティムール・ベクマンベトフのビジュアル・アクションも特に目新しいものではなく。
製作のティム・バートン色も薄く。
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