「「エイリアン」前章としてみるべき」プロメテウス αさんの映画レビュー(感想・評価)
「エイリアン」前章としてみるべき
宣伝では「人類の起源」がうんぬんと言っていますが、個人的に気になったのはやはり「エイリアン」とのつながり。
アメリカでも、事前にはあまりそのへんはハッキリさせていなかったように思いますが、そこはやはり見る前に楽しみが減ってしまってはということでしょうか。日本の宣伝は完全に「エイリアン」と切り離して、前述の「人類の起源」がどうこうとあおったように見えますが、やはり「エイリアン」前提の映画だなと思います。
「エイリアン」1作目に登場したスペース・ジョッキーはなにものだったのか、なぜあそこで朽ち果てていたのか、今回の惑星は「エイリアン」冒頭の星とは別の場所ですが、スペース・ジョッキーたちは何をしていたのか…。いろいろとつながりや直接は描かれない背景を想像すると楽しいです。
もちろん、「人類の起源」についても、人間そっくりのロボット(デイヴィッド)を作った人間も、実は人間も作られたものだった…かもしれないという描写なんかはありますけど。進化論でもなく、聖書に書かれたように神が創造したものでもなく、、という。
今回、脚本に「LOST」のデイモン・リンデロフが参加していますが、「LOST」同様に、ファンがあーだこーだと推論したり、語り合ったりできる描写や設定をちりばめ、知的好奇心を刺激する作品だなと思います。その点で面白いと思いました。主人公の体内に宿った生物が、やがてエイリアンに変貌していくという示唆も、「エイリアン」シリーズ踏襲してますし。スペース・ジョッキーに寄生したことで、あのエイリアンの形がだんだんとできあがっていったのだなと思うと面白いです。
「エイリアン」シリーズが好きな自分は楽しめましたが、これを単体で見てどうでしょう?