劇場公開日 2012年8月24日

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「そして人類は、どこへ向かうのか」プロメテウス ロロ・トマシさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5そして人類は、どこへ向かうのか

2012年8月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

難しい

リドリー・スコット御大が自身の傑作『エイリアン』のプリクエルを撮るらしいぞ!という当初の噂、位置付けが何だけボヤけてきて、そうかもしれない!違うらしいぞ!世界観はかなり近いらしいぞ!と二転三転した印象のまま公開に至りました―という印象です。この映画。

ま、どうだろうと、何だかんだリドリーSFに飢えてた映画ファンが期待してたのも事実なので。もちろん自分にとっても待望であったし。観に行かない手はなくて。

「人類の起源」なんて記号持ち出して、こちらの知的好奇心くすぐってくる訳ですから。その上、エイリアン的雰囲気醸す宇宙を舞台にした作品ですからね。プリクエルでなくても期待するってもんです。

それで、これがエイリアンと地続きなのか?という疑問はさて置き。

兎に角VFXが圧倒的ということ!
3Dとここまで相性がいいか!というぐらいの美しさ!
思わず見惚れてしまうシーン多数!
もうこれだけで観る価値があるという!

で!だからこそ、というか。

それ以外の部分がどうにもアンバランスな印象を持ってしまって。
ストーリーが結構微妙な舵取りというか。

哲学的なテーマに話を切りたいのか?
エンタメに寄って行きたいのか?
ヘビーなグロさを醸したいのか?
モンスターパニック?クリーチャーパニックに転じさせたいのか?
そこが今ひとつ計りかねる。どっちつかずの印象つーか。

そういったとこがどうもね。御大の真意が掴めず。持った印象はごった煮。
それをもう全部ひっくるめて楽しめ!てことなんでしょうけども。

ま~なんとも不思議な味わいの映画でした。

ロロ・トマシ