「つっこみ好きにはたまらない安直な試供品」プロメテウス odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
つっこみ好きにはたまらない安直な試供品
予告編はうまかった。古代文明の遺跡から発見された星座の暗示するものは・・・なんて知的好奇心のくすぐりとしてはインディジョーンズやスターゲートに通じる王道のイントロ。期待が大きすぎたせいか落胆も大きい。
まずキャラクターが弱いし薄い、CGに金をかけすぎたせいか俳優陣が存在感がない。何より欲張りすぎてみんな薄くなった、本が悪い。エイリアンはやっぱりキャメロンの第2作が最高だったと思っているのかおばさんが凄いのは同じ。万能手術機の伏線の張り方もロボットスーツの伏線を意識したのだろうが遭遇に必然性がなくすぐにばれる。アンドロイドも変わって陰湿な策謀までやってのけるのだが親父(探索プロジェクトのスポンサー)の命令とは思えない、親父は自分の不老不死しか頭にない、娘(プロジェクトリーダー)は金儲けのために新種の生き物を獲ろうと考えアンドロイドに命じたのか、その割にはサンプルをいの一番に焼き払うのはなぜ。人に寄生する種だということは端折ってもこの種の映画を観に来る濃い客とは暗黙の了解でよしとすべきなのか、だとすると武器の装備がない宇宙船ででかけることも辻褄があわない。娘が自身の延命のためにサバイバルゾーンを作り万能手術機まで設置した、完全に娘専用のはずだが女性の手術メニューが欠落。ただハラハラ度を増したいだけとしか思えない後からとってつけたような展開。イオンエンジンで体当たり特攻って何?ハルマゲドン?ヤマト?はやぶさで勉強したけどイオンエンジンの出力なんて雀の涙、波動エンジンくらいの嘘のほうがまだまし。映画会社も最初はキャメロンで考えていたらしいが折り合いがつかずスコットの登板となったらしい。キャメロンで作ってほしかった。構成の熟慮が足りない。このくらい大風呂敷をひろげて新シリーズにつなげたいなら拙速に作ってはいけないだろう。創造主らしき巨人も力が強いだけの野蛮人にしか見えない、「カウボーイとエイリアン」のエイリアンもひどかった、「インディアンの弓矢で死んじゃう」って名レビューが前にあったけど他のひとはなんて評するのか聞いてみたい。まだまだあるがこの辺で。これだけ突っ込めて悪口が言えるのだからある種、入場料は良しとするか。それが映画会社の狙いだったりして、とほほ。
どうも、自分は2も好きですが1の方が好きなものです。
レビューを読ませていただきましたが、少し気になったので自分の見解を述べさせてください。
>アンドロイドも変わって陰湿な策謀までやってのけるのだが親父の命令とは思えない、
>親父は自分の不老不死しか頭にない
>金儲けのために新種の生き物を獲ろうと考えアンドロイドに命じたのか
>その割にはサンプルをいの一番に焼き払うのはなぜ。
サンプルとはホロウェイの事でしょうか。
焼き払うのはホロウェイの「殺してくれ」という意思表示もあったからだたと思います。
あのシーンは「殺さなければオレは何するか分からないぞ。」と詰め寄るシーンだったと記憶しています。
また娘は最初は宇宙人の存在を信じていませんでした。
また父親である社長に対しても不老不死など馬鹿なことは考えるなと諭しています。
彼女の立場としては利益や探求などはなく、平穏無事に帰還できる事を望んでいたのではないでしょうか。
>武器の装備がない宇宙船ででかけることも辻褄があわない。
あくまで調査が目的なので対戦艦向けの武器は積んでいなくて当然ではないでしょうか。
あの施設が軍事施設だと判明したのは事後でした。
>娘が自身の延命のためにサバイバルゾーンを作り万能手術機まで設置した、完全に娘専用のはずだが女性の手術メニューが欠落。
あの万能手術機は社長のものではないでしょうか。はっきりそういう描写があるわけではないですが、世界に12台しかないという希少度を考えるとありえる話だと思います。
まぁ、そもそも社長が実は生きていた・・・という設定がよくわからないところではあるのですが。
このあたりはカタルシスを出すためのものなのかと思います。
>創造主らしき巨人も力が強いだけの野蛮人にしか見えない
たしかに宇宙人の設定をもっと掘り下げて欲しいとも思いましたが、作品の中であるように
「作れるから作っただけだ」
というのが答えなのかもしれません。
けどそれが人類の起源にもひも付けらて見られると面白くも感じ取れました。
以上、自分の見解でした。