「せっかくの動物園の話なのに地道な修理ばかり」幸せへのキセキ Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
せっかくの動物園の話なのに地道な修理ばかり
総合:65点 ( ストーリー:65点|キャスト:70点|演出:65点|ビジュアル:70点|音楽:75点 )
思わず動物園を買ってしまった、問題を抱える家族の奮闘を明るく描く。でも動物園は再建のための施設の修理とそのためのお金の話ばかりが印象に残って、このせっかくの特異な経験が十分に描かれているとは言いがたい。それにもかかわらず結末では「この物語の基となったダートムーア動物公園は、その方法が賞を獲って世界的に賞賛されている」というようなことが書かれているのだが、その様な描写は全くなかった。一体どのような特別な方法を生み出して動物園経営に生かされているのか少しは紹介してほしい。
物語の展開もよくある単純な家族愛もので、それなりに楽しく観ることは出来たとはいうものの、それほど深みもなくあっさりと単純に終わってしまった。この意味では『旭山動物園物語』と悪い意味でよく似ている。もうちょっと違う視点があるべきではないの。
配役のほうは、いつまでもそんなに冴えない真面目な学生風と思っていたマット・デイモンが、いつのまにか老けて思った以上に父親役がはまっていた。スカーレット・ヨハンソンは今回はそれほど目立たない。無邪気な娘役のロージーを演じたマギー・エリザベス・ジョーンズと、綺麗で純朴な田舎娘リリーを演じたエル・ファニングのほうが印象に残った。調べてみるとエル・ファニングはダコダ・ファニングの妹で、子役として過去にすでにもういくつもの作品に出ていたことがわかった。
コメントする