「心の機微が…もったない。」マシンガン・プリーチャー ちかしさんの映画レビュー(感想・評価)
心の機微が…もったない。
この話も調べれば事実と違うことが出てきて、ネットではそういうことが叩かれているんだろうけれど、他の伝記的な映画と違ってあまり涙を誘ってこようとしなくてよかった。
内容的には「アメリカン・スナイパー」に酷似していた気がする。人間の最下層にいた主人公が、神に触れ、自分の全てを他人に捧げるも、あまりの現場の厳しさそして先進国の人間の無関心さに心を失っていく。人間の心の動きなど自分でも予測できないものだけれど、いまいちSamが神の存在を受け入れた瞬間がわからなかった。ひと殺しちゃってなんでそうなる。この映画を観ると信仰心を持つことってやはりうらやましいなと一般的な「無教徒」の日本人である自分からすると思えるのだけれど、そこが描き方が甘いのでもったいない。
思うのはやはり全てではなくてもお金は大事、私たちひとりひとりが1円でも募金すれば、この物語の中の人々の仕事がどれだけ楽になり、子どもたちはどれだけ救われるのか。やらぬ善よりやる偽善。
コメントする