映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!オラと宇宙のプリンセスのレビュー・感想・評価
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よかった
ひまわりが地球の反対側にある兄弟星のプリンセスとして連れて行かれる。その星ではひまわりを大切に育てようとしていて、なんら悪気がないどころか、むしろひまわり本人にとっては地球にいるよりずっと条件がいい。しかし野原一家として、娘を取り上げられるのはたまらない。敵が全く悪くないのが怖い。特にラスボスは悪者っぽい高笑いをするだけで、それほど悪くないので気持ちのやり場に困る。悪意のある人物が一人もいない。しいて上げればしんのすけがひまわりに意地悪なくらいだ。悪意がなく善意でやっているのに迷惑なのは統一教会の信者のようだ。
ヒママターが重要なポイントとして扱われているのだが、現実世界では特に影響がない。
20周年記念作品として気合が入っている感じはするのだが、いつもは90分か100分くらいなのに今回は110分もあって長い。途中で眠くなり3回に分けて見る。物語がなかなか進まない感じがする。
地球の反対側にある兄弟星はロマンがある。
う~ん、舞台が壮大すぎる(宇宙だからねえ)
熱中して観ていた長男坊も高校生になり、しばらくしんちゃん映画から離れていましたが、今度は小学5年の娘にせがまれて、またしんちゃん映画を劇場で観るようになりました(DVDは全作持っていて子供と一緒に鑑賞出来得るある種珍しい作品ではあります)。
しかし、今年のはさすがに、観終わった娘も「意味がよくわからなかった」「去年の方が良かった」との感想でした。
しんちゃん映画の統一テーマに「野原家の家族愛」というものがあると思います。今回も最終的にはしんちゃんとの「兄弟愛」という落とし所で納めています。しかし、それを再確認させるべき、敵対すべき障害が、今回はあまりに陳腐でした。
宇宙を舞台にする理由が壮大すぎて、ひまわりが王女にならなければならない説明が長すぎて、しかも結論として名前が「ひまわり」だからという強引さには、大人の私と同じく、子供の娘も???の顔をしていました。
元来しんちゃん映画には生粋の悪役は登場しません。皆最後には憎めないキャラクターとして描かれますが、今回は良い人ばかりが登場します(しいて言えば悪役の役どころは、このままでは地球が爆発してしまうという、環境状況かな?)ですから、なかなか物語の中へ没頭することが出来ませんでした。
やはり宇宙という舞台、意思表示を行うのが難しいひまわりを主役に設定したというのは、目先を変える意味では意義があったのかもしれませんが、消化するには難しいテーマだったように思います。
ラストのしんちゃんの叫びの中に「地球はこれからオラたちが変えて見せる」という趣旨のセリフがあると、少し味わいが得られたかもしれません。
(劇中にはそういうセリフはありませんので、あしからず)
最後に思わず「あれ、これってナウシカのパクリかも?」と思ってしまうシーンがあります。それを探すのも一興かも。
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