外事警察 その男に騙されるな インタビュー: 尾野真千子「外事警察」で久々の銀幕復帰 映画女優としての飽くなき探究心

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外事警察 その男に騙されるな

劇場公開日 2012年6月2日
2012年5月21日更新
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尾野真千子「外事警察」で久々の銀幕復帰 映画女優としての飽くなき探究心

女優の尾野真千子が、渡部篤郎主演作「外事警察 その男に騙されるな」で約1年ぶりに銀幕復帰を果たす。昨年10月から半年にわたって放送された、NHK朝の連続テレビ小説「カーネーション」で主人公・小原糸子役を務め、知名度は一躍全国区に。今作で、2009年に制作されたドラマ「外事警察」で演じた外事警察官・松沢陽菜(ひな)に再び対峙(たいじ)する尾野に話を聞いた。(取材・文/編集部、写真/本城典子)

朝ドラ史上最もガラの悪いヒロインから、上司のやり方に反発を覚えながらも業務に邁進する公安警察官へ。撮影時期は、怒涛(どとう)のスケジュールだった「カーネーション」の収録と見事に重複した。それでも気持ちの切り替えに問題はなかったといい、「『外事警察』は『外事警察』でキャラクターが出来上がっていたし、それを忘れたわけでもありません。スタッフさんもほぼ一緒でしたしね。逆に、『カーネーション』に戻るにしても、あっちはあっちで(役どころが)出来上がっているから平気でした。スケジュールは大変でしたけどね」とほがらかに笑う。

このおおらかさは、尾野のかけがえのない魅力のひとつに挙げられる。女優として決して器用なタイプではないが、中学校3年生のときに河瀬直美監督に見出され、「萌の朱雀」(97)主演で鮮烈なデビューを果たしてから15年。30歳(11月で31歳)まで、作品ごとに誰よりも真摯に役と向き合った結果、いつしか映画出演は23本を数えるまでになった。今作の陽菜役に臨むに際し、元外事警察官から指導を受けたそうで、任務遂行のためには手段を選ばず、民間人を“協力者”としてスパイに仕立て上げ諜報行為を行わせることが実際にあることも知ったという。

陽菜はもともと所轄の刑事課に所属していたが、英語力と目立たない風貌がかわれ、渡部扮する住本が率いる公安部外事第4課作業班に派遣される。ドラマ版の住本は、“公安の魔物”と呼ばれるほど“国益”を優先する冷酷なやり方が、陽菜の反発を招く。今作では、「ひよこの陽菜ちゃんではなくなって成長もしているし、私もあの頃よりは成長しているでしょうしね」と語る通り、住本を通さず上司から極秘任務を与えられるなど、公安畑のやり方に順応している姿がうかがえる。

麻生幾の小説「外事警察 CODE:ジャスミン」を原案にした今作は、東日本大震災で混乱する日本からウランに関する軍事機密データが盗まれる。その悪用を阻止するため、内閣情報調査室所属だった住本が外事課に復帰し、陽菜らとともにテロリストとの交流疑惑がかけられている貿易会社に近づき、社長夫人の果織(真木よう子)を協力者として得ようと動きだす。

今作でも、陽菜は再び住本のやり方に真っ向から対立する。本編では描かれることのない、その後の陽菜に思いをめぐらせると「自分のやり方で外事を極めていくんじゃないかと思いますね。これまでだって簡単に染まらなかったわけだから」という答えが返ってきた。さらに、「住本のことも結局のところ信頼しているから、やり方が全部が全部、間違っているとも思っていない。今後の陽菜がどうなるかは分からないけど、住本が外事警察でい続けるのなら、同じ仲間としてではなく対立していってもらいたいなあ」と話す。

質問に対し、吟味しながら答える姿は以前とまったく変わらない。「カーネーション」終了後、CMなどで尾野の姿を見かける機会は圧倒的に増えたが、本人はどこまでも自然体だ。「変わったといえば、見られているという意識ですかね。今までは声をかけられることもなかったし、尾野真千子だと気づいてもらえることもなかった。だからうれしいもんですね。朝ドラのおかげで、ちょっとした芸能人気分を味わっていますよ」と屈託のない笑顔をのぞかせた。

尾野はかつて、小サイトに「私は良い脚本であれば、たくさんお金がなくてもやれるんですよ。差し入れもいらないし、良い機材もいらない。お金がないからって良い企画が消えていってしまうのだけは悔しいんですよね」と話している。その気持ちに今も変化はなく、むしろ強くなる一方だ。カンヌ映画祭でグランプリを獲得した「殯の森」に主演するなど、実績は十分。日本中が熱い眼差(まなざ)しを注いだ「カーネーション」を経た今だからこそ、女優という仕事に対する自らの立ち位置を冷静にとらえている。

「今後も自分の心にひっかかるものはどんなお仕事でもやってみて、今よりももっと名前が世に出たとき、今までできなかったことができる気がするんです。日の目を見ないものや、良い脚本なのに作品に出来ないもの。そういうものに対して、私が何か行動を起こせるんじゃないかと。いままでも、これからも、私がやりたいのは女優やから、女優という道を貫く。どんどんいろんなことに挑戦していきたい。面白いことをやっていきますよ、これから。大好きな映画の仕事をするために、頑張りますよ。私は映画女優になりたいんやから」

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平均評価
3.3 3.3 (全24件)
  • リアルさがいい リアルなストーリー描写がいい。北の陰謀と対峙する日本公安警察 相手の怒りを利用し相手をコントロールする、これは現実に使われてる心理方法の一つだ。まあ流石に最後の韓国で銃撃戦するシーンは大げさだ... ...続きを読む

    素子 素子さん  2015年8月26日 13:30  評価:4.0
    このレビューに共感した/0人
  • 外事ワールド 日本でこんなハードなこと起きてるわけないんだけど、演出/構成でうまくリアリティを出している。日本じゃこれ以上に危険なことは起こりそうにないし、続編はネタに困りそうだ。 ...続きを読む

    佐ぶ 佐ぶさん  2013年11月4日 01:59  評価:4.0
    このレビューに共感した/0人
  • 録音が悪い 出演者、特に主役の方の台詞の言葉が聞き取りに くくて、かなりイライラさせられました。 渡部篤郎さんの滑舌が多少悪いせいも あるのかもしれませんが、ぼそぼそっとした 話し方をするシーンが多く、何... ...続きを読む

    プリズム プリズムさん  2013年8月11日 01:49  評価:2.0
    このレビューに共感した/0人
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