最強のふたりのレビュー・感想・評価
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最強で最高なふたりの実話
マセが最強!
前評判以下かな。。。
これこそ、人間と人間のつきあい方だ!
ロングランしているので、遅ればせながら観た。もっと泥臭いコメディかと予想していたら、思いのほか洗練されたドラマだった。まるっきり違う世界に生きてきた二人が出会ったとき、こんな化学反応が起きるなんて、すばらしいなぁと思った。本音でつきあえる。同情からじゃなくて、対応する。腫れものに触るように扱わない。そこがいいよね。ドリスはしょうもない奴かと思ったけど、いいとこあるし、人の気持ちがわかる人。フィリップは金持ちの鼻もちならない人間かと思ったら、愛を求める孤独な人。二人とも無理に善人にしていないところも好感が持てた。この不況感まっただ中の世の中で、観終わった後、幸せな気分になれるのもうれしかった。最強のふたりから、ハッピーな気持ちをもらえた。ありがとう!
介護する方は見るべきなんだけど・・・。
真っ暗な映画館で、一人でじっくり観てほしい
最初はまったく知らなかったけど、ポスターでピンときました。
180度違う二人が、段々お互い寄り添っていく姿がいい。
介護も、すっごい型破り。
だって、富豪が男性を雇った理由は、「彼は私に同情してない」。
さすがフランス映画。どこかクスっと笑えて、ニヤっとして。
そして最後は思わぬ展開で、ほろり。
泣けました。
ハリウッドでリメイクとのことですが、ここまでの味を出せるかどうか。
ありがとう。
軽やかに温かい映画
硬くなった心のストレッチ
冒頭から引き込まれてしまいました。こいつら、なに?何をするつもりなの? …まあ、おいおい分かってくるわけですが。
人生の痛みと癒しのバランスが良く、愉快な場面ではあれこれ考えず笑えた、いい映画でした。
ちょっと硬くなっていた心の、気持ち良いストレッチになったみたいです。
重い障がいを持つフィリップと、介護人として雇われた前科者ドリスとの交流を軽快に、温かい目線で見せてくれました。
ドリスの無神経な物言い、それが普通の環境の中で居所もなく生きてきたのでしょう。互いに問題を抱えている二人の、一緒の時に生まれる親密で誠実な空気がなんともいえません。
屋敷のスタッフ達も、多くの応募者の中から選ばれたバリアフリーな心を持った人達なんだろうな、異世界からやって来たみたいなドリスとの掛け合いもそれぞれに楽しかったです。
皆が君を必要としている!
スラム街育ちの黒人青年と首から下が麻痺している富豪の絆。
何なのだろう、特別目新しい題材でもないのに、特別に感じてしまうこの魅力は?
それはきっとオマール・シーが演じたドリスにあるのだろう。
複雑な家庭環境、荒れた生活、無学で無職。
失業保険欲しさに就職活動した富豪の介護の面接に採用。
ドリスの介護は見てて危なかっしいが(笑)、頑なだった富豪フィリップの心をほぐしていく。
臭い言葉だが、それは“心”だったのではないか。
障害者と対すると、必要以上に気を遣う。中には偽善もあるだろう。
そういうのって何より鬱陶しく、嫌なものだろう。
ドリスはそれらをまるでビートたけしのようなキツいジョークで笑い飛ばす。
フィリップを“障害者”としてではなく、“人”として対等に接する。
壁を作らないドリスに、我々は劇中のフィリップ同様、魅了されてしまうのだ。
終盤、ドリスはフィリップの元を去る。
修復し難い仲になったわけでもなく、仕事放棄したわけでもない。
ドリスの家族にはドリスが必要だったからだ。
そしてフィリップもまたドリスを必要としていた。
不必要な人間なんて居ない。
皆が、あの人懐っこい性格と屈託のない笑顔を必要としているのだ!
並みに良かった
彩る、「壁」
本作が劇場映画デビュー作となるエリック・トレダノ監督が、パリに住む市井の人間を軽やかに描く力作「PARIS」にも出演したフランソワ・クリュゼ、「ミックマック」のオマール・シーを主演に迎えて描く、人間ドラマ。
異なる境遇、価値観をもった2人の人間が、衝突し合い、笑い合い、互いを認め合っていく。世界各国、この極めてシンプル、かつ難しいテーマを扱った映画は数多い。優等生と、不良。金持ちと、貧乏人。男と、女。大きく捉えてしまえば、全ての物語の根底を支えている巨大な柱といって過言ではない。
ただ、この「柱」。多くの観客が「う~ん、ちょっと苦手かも」というキャラクターが、奇抜な価値観を振りかざして輝く相対するキャラクターに引っ張られ過ぎると、映画作品の軸となる「雰囲気」なり、「スタンダード」さえもが見事に崩れ去る事もしばしば。「いつの間に、脚本家が変わったのですか?」と作り手にフリーダイヤルで抗議したくなるほど、世界が暴力的にひっくり返る危険も孕んでいる。
だから、怖い。だから、面白い。
さて、本作はどうだろうか。事故で下半身不随になり、人生を持て余している大富豪の家に、刑務所帰りの破天荒な青年がひょんな事から入り込む。知らない世界、むくむく膨れ上がる好奇心。富豪の人生が少しずつ、熱を取り戻す。
単純にあらすじを追えば、数多の「柱崩壊」ドラマとの差異を推し量るのは難しい。だが、この二人の間には友情という糸と並び、透明な「壁」が立ちふさがっている。この一点に、本作の魅力が詰まっている。
聞いたことのない音楽。吸ったことのないタバコ。青年が差し出す「未体験」に、富豪は惹かれていく。と、同時に、「自分は、自分」という厳格なアイデンティティーは決して崩すことなく、青年との間に築いている。
叱るべきは叱り、楽しむべきは楽しむ。認め合うべきは、認め合う。富豪側に、人間として確固とした性格の基礎があるからこそ、青年も安心して彼を自分のテリトリーに引っ張り込める。その安心感と、本当の意味での信頼感が物語の肝であり、観客の高い満足度の根幹を支えている。
破天荒なだけじゃあ、見苦しい。硬いだけじゃあ、肩がこる。的確なバランスで紡がれる2人の人間の心の再生が、透明な「壁」を鮮やかに彩っていく。
きっと本作の作り手は、たくさんの人間とぶつかり、戦い、認め合ってきた素敵な経験をもつのだろう。だからこそ、「変わる」「変える」群像劇をこれだけ情感たっぷりに描けるのだろう。単純に「強引に、相手を塗り替える」心の交流に満足する映画の作り手に、笑顔で捧げてあげたい作品だ。
爽快感が突き抜ける下現代社会の盲点
多様性を認めるって素晴らしいことだ!
君がいて僕がいる
思ってたより笑えない
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