進撃の巨人 ATTACK ON TITANのレビュー・感想・評価
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いいところを探すのが難しい
原作コミックを途中まで読んだだけの状態で見に行った。アニメもあるらしいのだが未見である。コミックの実写化には大きなリスクがある。まず,コミックの登場人物は動かないし,声も聞けないので,読者は勝手に想像して読んでいる訳だが,実写となると固有のイメージを押し付けられることになり,こんな奴じゃないはずだという意見が多数を占めてしまうからである。また,この作品の原作コミックは絵柄がかなりラフなので,巨人が人間を補食するという設定があるにも拘らず,あまり生臭さを感じずに済んでいるという恩恵があるのだが,実写となれば相当なリアリティが出てしまうといったことである。過去の大多数のコミック実写化映画が討ち死にしているので,かなり不安だったのだが,これほど不安が的中するとは思っていなかった。
まず,巨人は最初の1頭だけが特殊なのであろうか?煙なのか埃なのか,良く分からないやたら物々しい雰囲気に包まれて登場して来るのに,2頭目以降は最近よく見る「安心して下さい,はいてますよ」の芸人が大挙して現れたのかと思わせられるほど段違いの手抜きを感じさせる作りだったのには仰天させられた。樋口監督と言えば,平成ガメラシリーズなどで知る人ぞ知る特撮出身のキャリアの人のはずなのに,人間と巨人を合成したシーンの出来の悪さには目を覆いたくなった。
脚本がまた酷い。一体誰が書いているのかと思えば,映画「20世紀少年」で原作と違う話にしてしまった渡辺雄介と,もう一人は何と映画評論家の町山智浩である。まるで大リーグの野球解説者に,いきなりヤンキースの4番を打てと言ってるようなものではないのかという気がする。音楽評論家の宇野功芳がプロオケを指揮した演奏がいずれも到底正統派とはいえないキワモノ的なものばかりで,音楽ファンの中ではお笑いネタとしてしか聞かれていないという実情を彷彿とさせるものであった。
まず,主人公の行動に全く同感できず,人間的な魅力も一切ないというのはどういうことなのであろうか?「巨人は人の声に敏感だから叫ぶくらいなら舌を噛め」というルールを敷いておきながら,主人公が平気で絶叫して窮地に陥るなど,馬鹿じゃないのかという思いをさせられたのにはホントにウンザリであった。時間短縮のためか,ヒロインとのなれ初めも完全にカットしてしまったために,後のシーンの説明がつかなくなってしまっていたのはもう致命的と言える酷さであった。町山氏の Twitter を見ていると,絶賛コメントばかりを Retweet しているのが痛々しい。今後の彼の評論家としての活動が,他人事ながら懸念されるほどである。
役者は恐れた通りの状況で,主役級に全く魅力を感じないばかりか,こいつさっさと食われてくれないかな,と思わせられることも多々あった。特に石原さとみが演じたキャラが出て来る度に,あり得ないほど世界観がぶち壊しにされるのは耐えられなかった。2005 年の NHK の大河ドラマ「義経」で,こいつの演じた静御前に許し難いほど雰囲気をぶち壊しにされた苦々しい思いが昨日のことのように蘇って来た。他のキャラも,とにかく人物設定が薄っぺらく,食い意地が張ってるヤツはずっとそればかりだったり,子供と別れて戦っている女がとんでもない振舞いに及んだりで,人間関係の深みといったものが一切感じられなかったのは「バトル・ロワイヤル」並であった。
音楽は,エヴァンゲリオンを担当した人らしい。これまた情景をなぞるだけの音楽ばかりで,まるでファイナル・ファンタジーの音楽のように一切耳に残らず,胸を打つこともなかったのだが,これで良いのであろうか?エンドタイトルでラップのような曲が流れて来たのには,昨年の地元の屋外グルメイベントを彷彿とさせられて本当に腹が立った。
とにかく,この監督は特撮監督だけやっていて欲しかったというのが率直な印象である。補食される人間が次々と容赦なく食べられて行く中で,主要なキャラが食べられそうになると,その時ばかり巨人がやたらゆっくり口に運ぶのは非常にわざとらしかった。唯一褒めてもいいと思ったのは,終盤で,どう見ても松本智津夫にしか見えない巨人を登場させてボコボコにしてくれたという点だけである。巨人の猥雑さや補食のグロさなどは,まるで朝鮮製のグロ映画のようなテイストを感じさせられて気分が悪くなったし,見て良かったと思える点はほぼ皆無という今年観た中で最低の作品であった。後編など見る気も起きない。
(映像4+脚本1+役者1+音楽1+演出1)×4= 32 点。
サンナギの力
特撮技術とメタ構造で楽しめた
原作未読、アニメ版鑑賞済。
事前に駄作駄作と聞いてはいたものの、脚本に参加した町山智浩さんがこの作品でどういう物を描こうとしているのかって言う事を聞いていたので、少し前情報が入った状態で観賞。
巨人を生身の人間にしたり、特撮技術を多く取り入れる事で、PG12の規制の中でも襲われる様が生々しく、より恐ろしく出来ていたし、教会の中の人々が餌食になるシーンはハリウッドに比べて予算が少ない中でダイナミックな映像表現に仕上がってたと思う。
映画には描きたいテーマがあって、物語のそこここにメタファーが散りばめられているって言う事を前提に観ると、今観たからかも知れないけどこの進撃の巨人(の前編)では、"テロリズムをきっかけに憲法改正した日本"って言うメタファーに見えた。
壁は"戦争をしない"と決めた日本の憲法、そこに住む人々は海外の実状を知らない日本人、超大型巨人は海外の保有する核やテロ等の驚異、にそれぞれ見え、終盤エレン自身が巨人に変わるシーンは、日本が海外に対抗する為には核(かそれに類する武装)を保有せざるを得ない時代になってきているってメッセージに感じられた。
町山さんが言う所だと、破られた壁を修復しに行く壁外再建団の作業員は地震と津波によって壊された原発を修復しに行く東電の作業員をイメージしたものらしく、確かにそれを聞くと唐突に牛が出てくるのは、放射能汚染によって人類が全て撤退したチェルノブイリが動物の楽園と化しているって話を彷彿とさせる。
日本の粋を集めたであろう特撮技術や町山さんの脚本など、結構良い素材があるけれど、裏話を聞く限り(メチャクチャとまではいかないまでも)樋口監督が現場で改変してしまっている部分が空回りしてしまってる様にも感じた。
後編(の特撮技術や現代社会へのメッセージ)を観るのが楽しみでもあり、(それが現場の判断でどう変わってしまったか)怖くもある。
最低の駄作映画
評判通りの作品
原作と違っても良いのだが
疑問がたくさん!
友達が漫画が好きでオススメしてきたので映画だけでも観てみようかなと。けど、首をかしげることばかり。
あのでかい壁作りは巨人がいる中どうやったの?
巨人が入れないような地下シェルターぐらい作るんじゃん?
ミカサ、そんなエレンを恨むか?
つか、あいつが巨人になれることもっと早く言えよ!
昼間車で動いても問題ないんだ。
結局エレンは不死身なの?
大巨人が口から破壊されて「うぉおおおおー」ってどっから声でてん?
なんでチカチカしてんの?
そして、落石は当たらない。。。
ところどころ迫力のあるシーンもあったけど、小さな疑問に邪魔されて、入り込めなかった。
原作ではきっと「壁」やら「巨人」はなにかのメタファーとして描かれてるんだろうなー。
こんなにキャァキャア言いながら映画を見たのは初めてかも
え。
原作ファンの私からすると
え、なんでそこ変えちゃったの??
って思うところがたくさん。。
エレンとミカサとの関係性あたりは
変えないべきだったと思う。
母親を巨人に殺されたからこそ
エレンの一匹残らず駆逐してやるという最大の怒りに
繋がるのに、ミカサが死んだと思ったら
生きてましたパターンではセリフの
怒りの頂点に達するのか?という矛盾のような
ものを感じてしまった。
石原さとみさんのハンジは割と良かったなと思う。
現にアニメのハンジ役の声優さんに
声の出し方や言い回しの仕方を
電話で確認を取りながら撮影をしてるだけあって
ハンジ感はすごく出てた。
ただキャスト自体もキャラに忠実ではない上に
キャラ名を日本名に変えたりすると
誰が誰だかよく分からなくなってくる。
そもそもの話になるが
話も違う、キャラもよくわからない、なら
実写映画化なんてするべきではないですね。
あまりにも酷評だったので気になって
観てみようと思い今回観てみたが、
原作ファンが多い作品だからこその酷評に
なったのかなって。
アニメを見たのでなんとなく鑑賞。 さんざんこき下ろされてたからさし...
全体的にごちゃごちゃしていて見にくかった。やっぱり漫画のイメージの...
話のネタ以外に興味なし
4D化しても、アトラクションの価値しかない内容で長い物語を圧縮するのもムリだから、中身は薄い。
巨人が人を貪り喰う所が唯一の見せ場、多少残酷ではあるが、東欧ホラーのグロさと比べればそれほどでもない。
ただ、100年前の巨人は壁が出来るまで待ってくれたのだろうか?
それともあの壁を巨人に侵入される前に作った人類を褒めるべきなのか?
謎が多い(笑)
私は原作愛もないから☆1で。
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