「弥生台といずみ野が出てくる!(笑)」鍵泥棒のメソッド blind17さんの映画レビュー(感想・評価)
弥生台といずみ野が出てくる!(笑)
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設定と展開の結びつきがシッカリしてていい映画だなぁと思った。
最後堺雅人の香川照之に向かってのセリフ「おれのこと笑えんのか?」には色々考えさせられる。
櫻井の人生を体験してみて、それを貰いたいと思うことは今までの自分の人生を否定することになるのではないかと。
コンドウの力で櫻井の人生を豊かで将来性のあるものにしていったのは事実だが、その能力を持ってしてもコンドウの元の人生ではそれすらできなかった。
努力しようとしてもそれが出来る環境でなければその努力は間違った方向へ進んでしまう。
櫻井の環境が良かったとは言えないが、コンドウから見れば櫻井は「環境を持ってる男」であり、櫻井から見ればコンドウは「能力を持ってる男」であったのだろう。
2人の境遇に目を向けるとそもそも「誰にも知られていない便利屋」と「誰も知らない役者」という(そこに作為性の有無はあるが)周りとの繋がりが無い人同士だからこそこの交換が成り立ったということが言える。
女性のことで自殺決意したらしい櫻井を笑ったコンドウだが自分も水嶋に溺れかけていた。最後事故ってたし(笑) タバコを吸うようになったこともそうだけど"環境が人を変える"というのがよく表れていると思う。
水嶋は「健康で努力する人」を探していて、コンドウが病院でとりあえず健康という診断を受け、これからのことについて「努力します」と言い条件クリア!がトントンとリズミカルだった。
水嶋の雑誌(社長の愛人の部屋に雑誌あったし)で1番を探してたのが最後のトリック(2億円分のビンテージものを隠す)を見破ったのも伏線回収が綺麗。
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