「こういう作品、大好き!」鍵泥棒のメソッド りりーさんの映画レビュー(感想・評価)
こういう作品、大好き!
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極上のコメディ作品だと思う。
冒頭のシーン。
広末涼子さん演じる雑誌編集長の言動。
何だか変。
堺雅人さん演じる売れない役者が起こすドサッという音。
何これ。
香川照之さん演じる殺し屋の所作。
スゴイ。
この時点で、もうこの作品の中に嵌っていたようだ。
つい、魔が差して。
売れない役者が、銭湯で転んで記憶を失った羽振りの良さそうな男と入れ替わる。
それに、生真面目で完璧主義者の女性編集長が加わる。
この3人に、裏社会の怪しげな男達まで加え、どんどんエスカレートしていく。
いつ記憶を取り戻すのか、裏社会の男たちはどう出るのか、ノンストップで結末へと転がる。
普通の人間なら考え付かないような方向へ、どんどん突き進んで行ってしまう。
そんな≪あり得ない状況≫の設定が、あり得ないと思えなくなるのだ。
散りばめられたキーとなる出来事がうまく生きる練りに練られた脚本、軽妙な笑いを誘う演出、素晴らしい配役と役者さん達。
だから、内田監督の作品が好き。
香川照之さんが絶妙。
クールで几帳面で何事にも努力家の殺し屋と
売れない役者を、見事に演じてくれている。
歌舞伎との二足の草鞋も、きっと大丈夫ね。
最近の邦画に多数出演されているが、どれも素晴らしい。
堺雅人さんの、頼りなさそうな風情が良い。
広末涼子さんの無機質な表情が、時間が経つにつれ、たまらなく可愛くなってくる。
それにしても、殺し屋の車があれでは、目立ち過ぎじゃないですか。
人見知りな性格なのに、「また、来ます」って。。。
可笑しいことばかり。うふふ~。
ただ一つ、私の好みを言えば、裏社会の工藤役。
荒川良々さんでも、軽妙で良いのだけど、宇崎竜童さんで見てみたかった。
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