「アンジー七変化。」マレフィセント たくっちさんの映画レビュー(感想・評価)
アンジー七変化。
ふんだんに劇場で流された予告で
メインに描きたいストーリーの背景は読め、
いざ、観賞するとほぼ前半くらいで
その後の展開は分かってしまいましたが。
それでも素晴らしいと言わざるを得ません。
なんといってもアンジーの演じ分けが素晴らしい。
恋する女性の顔として。
憎しみと復讐心に燃える魔女の顔として。
オーロラを優しく見守る母性愛溢れた母の顔として。
絶対的な力を持つ一国の主の女王として。
なかでも、もう本当に我が子のように接する母の顔としての演技は
近付かれるのは絶対に嫌、
でも貴方の事はいつまでもいつでも見守っている、という
これが新しいタイプのツンデレか…!と
納得しながら観ておりました。
いやもう好きって言っちゃえよ。と。
アナと雪の女王でもそうでしたが
真実の愛っていうのは上手い表現ですよね。
真実の愛ってそりゃなんだと言われれば
これだ!っていうのは分かりませんが
献身的な愛というか、見返りを求めない愛というか
ただ相手の事を思うモノというか、そんな感じかと。
そりゃ呪いにかかりそうな時に
隣国の王子様(もどき)拉致って従者を馬に変えて
フルスピードですよ。
無理と分かっても危険冒して忍び込む。
王子様届ける。
ダメなら自分の精一杯の愛を注ぐ。
そりゃ目を開けますよ。
マレフィセントがピンチに陥ったら今度はオーロラ姫の出番だ。
もがれた羽を届けます。
ゴッドマザーの為に。
で、力を取り戻して世界を救う。
歪み合っていた二つの国は一つになりめでたしめでたし。
なんかストーリーをなぞってるだけになってしまいましたが
こういうお決まりの分かり易いハッピーエンドはいくらでも量産されているのに
それを「これ、どこかで見た展開だよね」みたく、
ありきたりのハッピーエンドと思わせない
ディズニーの演出力は凄いものがあると思います。
惜しむらくは導入のステファンの演出がちょい過剰だったかな。
共感の一つもできない、ただの小物になってしまっていた為に
観賞後、あの時間帯だけがやや感じが悪く残りました。