「生への執着」THE GREY 凍える太陽 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
生への執着
アラスカの雪山に飛行機が墜落。7人の男たちが奇跡的に生き残るも、そこは凶暴な狼の群れの縄張りで…。
最近アクション映画への出演続くリーアム・ニーソン主演なので、狼をバッタバッタ倒す単なるアクション映画かと思いきや、違った。本格的なサバイバル映画。
極寒の雪山の映像が真に迫っている。
自然は時として人間の脅威になる…映像からしっかり伝わってくる。
狼はただの狼ではない。人間の血の味を覚えた殺人狼。
群れで主人公たちを見張り、急襲し、非常にスリルが盛り上がる。
極寒と狼という過酷な状況の挟み撃ちの中、雪山からの脱出を試みるが、一人また一人と命を落としていく…。
今作でのリーアム・ニーソンはタフではあるが、「96時間」のような超人ではない。
絶望し、神を罵り、神に助けを乞う。
愛する人を失い、一度は自殺を考えた主人公。
が、過酷な状況に放り出され、生き残ろうとする。
どんな苦しみの中でも、人は生にしがみつく。
これは一見サバイバル・アクションであると共に、生への執着を描いたドラマ。
締め括りも良い。
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