「悲しい、儚い」華麗なるギャツビー グイ―ンさんの映画レビュー(感想・評価)
悲しい、儚い
他の人も書いているようにパーティや、車、服装などのシーンなどが1920年代の設定なのに、今原題よりも豪華絢爛に見え、最初は昔なのに今よりもお金持ちそして発展してるようにも見えました。又ニューヨークのビル街などがアメリカは1922年でもこんなに近代的だったのか?と少し疑わしい気持ちになりました。1922年の日本だったらどんな生活してたんだ?まるで現代とほとんど変わらないじゃないかとは思いました。
けれどもそうも思っていてばかりでは映画が楽しめないと思い、徐々にそのパーティでの違和感のあるシーンには目をつぶり、ストーリーに集中していくようにしました。ストーリーは悲恋、悲哀?な話です。切ない。一言でいえば。ただギャツビーにも不安定な部分があり自分が招いた結果だったのだろうとは思ったけど、ストーリー的には悲しいのでそこに美が生まれる。ただ悲しい話です。
悲しいのに美しいと思うのはなんだか矛盾していますね。けれどもみんな失恋などは悲しい出来事なはずなのに、恋愛小説や歌ドラマなどでは悲恋な恋も美しく描かれる。なんでなんでしょうか。
それは置いといて、始まり方と終わり方が印象的です。前半は豪華絢爛近未来を思わせるような、服飾のシーンで、後半に急激に悲劇は訪れる。あっという間に幕は閉じてしまうけど、最初映画は暗い画面の中から緑の光がぼーっと浮き上がって始まってくる。終わり方はそのみどりの光がどんどん小さくなりやがて消えてしまう。緑の光はまるで、ギャツビーが思うデイジーの様。ギャツビーの恋は叶わず、最後は緑の光とともにデイジーは去り、ギャツビーの意識もこの世から消えていく。そんな悲しい光に見えた。だからその終わり方が自分の悲しさをえぐられるようなそんな光に見えた。
そしてその印象的な緑の光で始まり緑の光で終わり、豪華絢爛の後の悲しく、物悲しい最後それがあっという間に緑の光の間に起こり、まるですべてが夢だったかのような終わり方のように感じられた。鳶―まぐワイヤ扮するニックも最初はカウンセラーに話していたのに、最後にはその話は小説になっていた。まさか、それまでもすべて造り話だったのか?とも思えるような気がしてしまった。作品のことについてはあまり調べていないので、それすらもニックと言う小説家の造り話だったとまでは調べていないんだけどまるでそのようにも感じられて、一体あの豪華なお城は何だったのか?ギャツビーとはいったい何だったのか?と、少し自分だけタイムトラベルかパラレルワールドにでも遭遇したような、あの出来事全てが夢幻だったんだギャツビーは本当にいた人物なのかただのニックの小説の物語の主人公なのか?と勝手に思い少し混乱してしまった。それほどあっという間にあっけなく終わってしまった。前半のパーティシーンが嘘のような静けさとともに終わる。そんな感じでした。
終わり方は儚い。
それから、人はこの映画を観て何かの教訓にするってことなんですかね?人はどうやって身を亡ぼすのかと言うのの参考にするためにこのグレートギャツビーはアメリカでずっと根強く人気なんですかね?
これの後にもう1っ回か二回見てみた。他の動画で、トム役のジョエルをディカプリオが褒めていたけど、確かにジョエルはトム役にぴったりだと思った。声からしても下品さもあるのに、結局はトムはデイジーを勝ち取るわけだからギャツビーよりもしたたかなのである。浮気もして下品さもあるのに、最後デイジーが事故を起こして一番困っているときには紳士のように手を差し伸べた。そうしなければギャツビーに取られるというのもしっかりわかっていたんだと思う。それがデイジーが好きだからなのか、ただ他人に妻を取られたくないという、負けん気の強さから来るのかと言ったら後者の方が強いと思うんだけど、それでもデイジーはそのトムの甘い言葉に身をゆだねてしまうからなあ。デイジーにとってももはや昔の純白の恋よりも生活も保障してくれる、生涯身をゆだねられる人と言う現実的な人選に、なってたのかな?って思った。結局はデイジーもなんていうか世俗的と言うか?
そしてコレ、ブキャナン以外の不倫や浮気にかかわった人結局みんな死んじゃうんだよな。まあそれは置いといて。
前半が華やかだっただけに後半の悲劇はまるでジェットコースターの一番上から猛スピードで落ちていくような感じの映画ですね。
まあディカプリオはかっこよかったです。
結局どうあがいてもギャツビーは デイジーとは一緒に成れない、恋人には慣れてもそこまでで結婚まではできない人間だったという事なんでしょうか?またこれはギャツビーがしんでしまうからある意味きれいにまとまる話ですね。しんでしまわなかったらきっと伝説にはなれなかった。ギャツビーはきれいな心(密造酒等作る悪事は働いているが)を本人は持ったままでしねたという。だから見てる側もギャツビーが綺麗な人間のような気がしてしまう。