コンテイジョンのレビュー・感想・評価
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人の怖さ
未知のウィルスが蔓延する恐怖を描いた映画。
”アウトブレイク”をイメージしていたが、
まったく違う映画だった。
人が世界中を飛び回る現代に
ウィルスがどのように蔓延していくか、
そして治療薬がない状態で人々がどういうパニックを起こすかを
シュミレーションした映画になっている。
近年、インフルエンザ、SARSと未知のウィルスが蔓延したことがあったが、
もっと致死率が高いウィルスが蔓延した場合、
人々は冷静に行動できるか・・・
日本人は震災時にもある程度、
冷静に秩序ある行動がとれたと思っているが、
※ニュースの内容だけなので実際はわからないが。
アメリカなどではこの映画のように、
民衆が暴徒となり無秩序状態になるのだろう。
群れをなすと、何かのきっかけで暴徒化する。
これは人間の性なのか。
なんか悲しくなる映画だった。
近い将来パンデミックが起きたら
謎のウィルスの発生。
罹患。
パンデミック。
有名俳優さんをたくさん配し、それぞれが重要な役をきっちり演じてくれている。
それぞれは良いのだけれど、一つの作品になると、良さが分散されたように思った。
マット・デイモンを、もっと中心に置く方が良かったのでは。
それと、パンデミックの話にしては、少し淡々と描きすぎたのでは。
ウィルスと共に蔓延するのは、恐怖。
そんな人々の心に起こる恐怖心理をうまく操り、根拠もない情報を流すインターネット。
それこそが、本当の恐怖かもしれない。
悪いヤツは、どこにでもいるのね。
間違った情報に惑わされないようにしなくちゃ!
それに、手洗い励行。
マット・ディモンがもったいない!
最高の俳優が出演した最低なシナリオの映画だった。
トレーラが迫力があり、俳優が良いからあのボーン・アイデンティーのような興奮を期待していたのに残念。最後の伝染経路の披露もお粗末。
潔癖症の方にはオススメしない
『たった1回の接触から始まった』は、たった1発の銃弾から始まった「バベル」(2006)によく似ている。
現代社会に於いて、ひとつの出来事は一地域の中で収まらない。地球の裏側にまで影響を及ぼす可能性がある。この点が「バベル」と同じだ。
感染率の高い未知のウイルスはあっという間に世界に広がる。交通網の数だけ広がる。目に見えず、致死率30%という恐怖が猛威をふるう。
どこぞの製薬会社からウイルスが洩れたとか、化学兵器が誤作動したとか、そういう話ではない。
もっと現実的で、今にも起こりうる自然の脅威を描いている。したがって、ウイルスの正体はすぐには分からない。感染源を探索する医師さえ倒れていく。
街では暴動が起き、少しでも効力があると噂される物を奪い合う。人々の恐怖を煽り、それさえも食い物にする輩も出現する。
たしかに、この映画のキャッチコピーにあるように『【恐怖】は、ウイルスより早く感染する』まさにその通りだ。その点では、よく描けている。
ただ、この作品を作るのに、ここまで主役級のスターが必要だろうか?
ミッチ・エムホフの役はマット・デイモンでなければいけなかったのだろうか? マリオン・コティヤールの怪しげな魅力はどこに生かされていたのだろう?
そう考えると、ブラッド・ピットやケイト・ブランシェットをはじめ世界中の役者を集めたあの映画、やっぱり「バベル」に似ている。
役に合ってたのは、疾病予防管理センター(CDC)のエリス・チーヴァー博士を演じたローレンス・フィッシュバーンと、フリー・ジャーナリストのアラン・クラムウィディを演じたジュード・ロウのふたりだけだ。
最後に感染経路が再現される。
この作品、潔癖症に方にはおススメしない。
ウイルスを侮ってはいけない
究極の状況でみなさんはどんな行動をとりますかという物語。
パニックになる人ならない人はいるが、大なり小なり利己的になる。
愛する人、守らなければならない人がいればなおさらだ。
ウイルスに感染しても発症しない人がいる。遺伝的特性か、抗体を持っているのか、基礎的健康体か。
あれだけウイルスが蔓延し、死が身近になれば死も受け入れやすいのではないだろうか。ウイルスに感染したら見苦しいあがきをする前に速効死んでいきたい。まあ、死にたくないから、帰宅したら手洗いとうがいは長年継続している。
ソダーバーグって一度引退宣言したんじゃなかった。今後数本創ったらまた引退という報道がある。周りがほっとかないんだろうから、休養にしとけば。
細菌より物語や俳優をバラまきまくっている映画
未知の殺人ウイルスが世界中に蔓延する細菌パニックは、これまでにも『アウトブレイク』『感染列島』『28日後…』etc.散々やり尽くしたネタであり、イマイチ新鮮味が無い。
『トラフィック』『オーシャンズ3部作』の奇才スティーブン・ソダーバーグが豪華なキャスト陣率いて緊迫する修羅場を表現しているが、濃厚な割に淡白な味だった。
世界各地から高級食材取り寄せて、いざ究極のラーメン作ろうとしたのに、スガキヤラーメンみたいになっちゃったね…て感じ。
勿体無い
最初の発病者のグウィネス・パルトロウやWHO調査員のケイト・ウィンスレットetc.けっこう呆気なく病死させてバンバン見捨てていく残酷なテンポはブレがない。
が故に、全体的に駆け足で進みいつの間にか感染が爆発し、いつの間にか収束している印象。
発症→感染→爆発→暴動→新薬→開発→成功→投与→収束という一連の過程を切り張りして煮込み、ポンッと器に盛られ、一丁お待ちッてテーブルにポンってなもんだ。
ネットの風評拡大やテロ疑惑etc.今時のネタをトッピングしているけど、盛り上がりは浅く、世界観をあざとくしていて逆効果。
スープに世界規模のスケール感ある充実度は乏しい。
新薬発見とネットでデマかすフリー記者のジュード・ロウ、
病死した妻から感染を免れた旦那のマット・ディモン、
批判の矢面に立たされ、アメリカ政府の生け贄となるWHO幹部のローレンス・フィッシュバーン、
ウイルス震源地の香港で調査中、組織に拉致される医療スタッフのマリオン・コティヤールetc.
一癖も二癖もある逸材揃いなのにどれもダシは薄く、味の決め手に欠ける。
故に勿体無いの一言に尽きるのだ。
まあ、麺はノビてないから喰えるけど、DVDでお代わりなんざぁ煮玉子サービスでも御免かな。
こういう心理的なパニックものの後味の悪さに慣れて“免疫”が付いてしまった自分に気付くと、無性に気だるくなる。
野暮な免疫だね…
観賞中、息が詰まり、咳をしたくても、作品が作品だけに一つもできず、息苦しくて仕方ない一時であった。
無性に葛根湯が飲みたくなった帰り道にて、短歌を一首
『隔離せど 闇(病み)に飛び火し 熱の列 地球(ほし)は咳き込む 御触令(おふれ)に悔ゐ(杭)て』
by全竜
リアル感ある
少々もったいない、豪華俳優の競演!!
この物語は(今のところ)フィクションです。
スティーブン・ソダーバーグ監督最新作。アカデミー賞受賞者の豪華共演で描く、
パンデミック(伝染病の世界的流行)をテーマとしたサスペンス映画……
などとはもう呼べないです。こりゃ最早、一種のシミュレーションの域に達している。
アメリカのとある一家庭の主婦を皮切りに、
感染が始まり、人が死に、隔離が始まり、人が死に、パニックが拡がり、人が死ぬ。
目の前で淡々と、ただ淡々と事態が進行していく。
そして、次々に提示される数字たち。
人が物に触れる回数(1日2〜3000回)、致死率20%、ウィルス再生産率、都市人口、感染者数と死亡者数……
数字ってのは恐ろしい。数字は躊躇というものを知らない。情け容赦も無い。
冷徹に事実だけが提示されてゆく。
悲しい話、こんな混乱の中じゃ、他人の事を構う余裕がなくなるのが本当なんだろう。
皆、自分や自分の大事な人間を守ろうと必死になるあまり、他人をないがしろにする。
そうやってパニックが拡大してゆく。
それこそ伝染病以上に恐ろしい部分だ。
にしても、ジュード・ロウ演じるジャーナリスト気取りのブロガーが腹立つ!
一般市民の代表みたいなツラして、実はこいつ自身がカネの事しか思考に無い下劣。
どっかの国の政治家や、リーマンショックでひっそり儲けてた連中と同類だ。
いや、腹の内を見せずに支持を集めている分、コイツの方がタチが悪い。
結局パニックを増幅させる事しかやってないくせに
罪にも問われないし病気にもかからないし……キィー、ムカつくッ!!
アイツの頭にアイツのPCを叩き付けて粉々にしてやりたい! 頭もPCも!
(アレ、なんか物凄く怖い事言ってる?)
ブロガーに薬の宣伝をするよう依頼した連中やら、
「クリスマス商戦が……」とか言ってた連中やら、
どんな悲惨な状況でも金儲けしか思考に無い連中は絶えないのね……嗚呼。
最後に明かされる感染源。
あんなありふれた経路で感染が始まるとは……防ぎようが無い。
人混みに入る事が、雑多な物に触れる事が、呼吸する事が怖くなる。
普段から潔癖症の人がこの映画を観たりしたらノイローゼになりそう……。
そういう方々は、劇場で咳が聞こえただけで逃げ出したくなったかも知れないね。
とりあえず僕らは出来る事をやるしかない!
マスク・手袋・手洗い・うがいを忘れずに!
保健の先生みたいなコメントでレビュー終わり!
<2011/11/12鑑賞>
緊迫感のある、リアルな作品です。
高確率で人を死に至らしめる未知のウイルスのパンデミックを描いた映画。マット・デイモン、マリオン・コティヤール、ローレンス・フィッシュバーン、ケイト・ウィンスレット、グウィネス・パルトローなど、錚々たる俳優が出演しています。
近年、SARSや新型インフルエンザが発生し、強ち架空の話とも言い難いストーリーになっています。特に、航空機により全地球的規模で人的交流が流動化している現在、遠く離れた所で発生した疾病であったとしても、あっという間に全地球的規模に広がるというのは、まさにSARSや新型インフルエンザです。
マット・デイモンが出ていますが、彼が主人公という訳ではないのがミソと言って良いんでしょうね。確かに、この新ウイルスのパンデミックに付いて、重要な役どころを演じているわけではありますが、身分は一般市民(笑)です。
高致死の未知のウイルスによるパンデミックが発生し、そのウイルスに対するワクチンが開発されるまでの、ウイルスハンターたちの活躍を描いた・・・と言うと物語的には格好良いかも知れませんが、所謂ドラマ的盛り上がりの要素は余り有りません。むしろ、為す術無く感染が広がっていき、パニック・暴動が発生するという、容易に想像できそうな出来事が淡々と描かれていると言ったほうが良いと思います。
一部には、ホラー映画と言う評も有るようですが、私はそうは思いませんでした。むしろパニック映画ですね。ただ、『アウトブレイク』『アルマゲドン』など、数あるパニック映画では、ハッピーエンディングになることが多いですが、これは、そういう様な典型的ハッピーエンディングでは無いですね。一応、ワクチンも開発され、新ウイルス対策の目処は立つんですが、スッキリとハッピーと言う雰囲気の終わりでは有りません。
内容的には、日本映画の『感染列島』に近いですかね。ただ、こちらの作品の場合は、ブロガー(ジュード・ロウ)と言う事態を引っ掻き回す人物が居たりして、よりリアリティがあり、より緊迫感を感じますね。ブログやソーシャルメディアは、今や無視して進むことはできないですからね。ブログやソーシャルメディアが闇に包まれた出来事の真相を明らかにすると言う場合もありますが、必ずしもそれは常に言えることではない訳で、この作品では、ブログやソーシャルメディアの負の側面を描いていると言って良いと思います。
中々、怖い映画です。ただ、CDCやWHOのウイルスハンターの活躍が垣間見れると言う所は、非常に興味深い所ではあります。
緊迫感が弱い。
新たな始まりは今日かもしれない
これは今日の医療現場に近い
新作映画「CONTAGION」、「コンテイジョン」(接触感染)を観た。
監督:スティブン ソデルべグ
キャスト
夫 ジョン:マット デイモン
妻べス :グエネス パスロウ
娘 :アナ ヤコビ へロン
ジャーナリスト アラン:ジュード ロウ
WHO ドクターオランテイス:マリオン コテイラルド
CDC ドクターミアズ:ケイト ウィンスレイ
CDC ドクターシーバー:ローレンス フイッシュバーン
1960年代の映画「渚にて」では 放射能で人類が滅亡し、「猿の惑星」では伝染病で地球は 猿に乗っ取られる。1970年代の「タワーインフェルノ」では 最新テクニックで建設された高層ビルが焼け落ち、「ポセイドン」では 沈まないはずの豪華船が沈み、「デイープインパクト」では、彗星が地球に衝突して人類が破滅するはずだった。
人は デザスター(大災害)映画が大好きだ。大災害が起った時に 自分ならどうするか、想像力をかきたてられるし、疑似体験を通して、学ぶことも多いからだ。
医療現場にいるから、自分がもし現役で死ぬことがあったら、きっと職場からの感染で死ぬだろうと思う。原因が細菌だとするなら、抗生物質が効かない耐性菌の蔓延は、深刻な事態にある。細菌よりも小さなプリオンやウィルスでは、狂牛病も鳥インフルエンザも豚インフルエンザも、なかなか手ごわい。病院関係者は 最前線に居る戦場の歩兵のようなものだ。
毎年、ただでさえ インフルエンザウィルスで1万人の死者が出ている。1918年の「スペインかぜ」では、致死率1.74% 48万人の死者が出た。1968年の「香港かぜ」では致死率0.15%で7万8300人が死亡。2009年の豚由来新型インフルエンザの致死率0.2%で約8万人が死亡した。毎年、ウィルスの形を変えて人々を襲うインフルエンザや、新型の病原菌の出現は脅威としか言いようがない。
そんなときにウィルスの遺伝子が 突然変異によって猛毒化してモンスターのように今までにない感染力をもったウィルスになって 秒単位で伝染したらどうなるか。映画が教えてくれる。
ストーリーは
べス(グエネス パスロウ)は二人の子供のお母さん。子供と夫のジョン(マット デーモン)を家に置いて 香港に出張に行っていたが、シカゴ経由で家に戻ってきた。風邪をひいたのか 咳をしていて調子が悪い。帰ってきた翌朝 台所で突然倒れて、病院に運ばれて間もなく死亡する。医師に急性の脳脊髄膜炎で亡くなりました と言われても その朝まで元気で若く美しかった妻が死ぬなどということが 全く夫には信じられない。しかし、病院から帰宅途中で 何と言うことか 今度は息子がべッドのなかで死亡していたという知らせが入る。ジョンは一晩のうちに、妻も息子も失ってしまったのだった。
一方 べスが滞在していた香港で、また彼女が経由したシカゴで 次々と風邪症状から脳脊髄膜炎を起こして死亡する患者が続出していた。翌日には東京で、中国で ロシアで 世界中にウィルスが恐るべき速さで伝播して死亡者が増える一方だった。世界保健機構(WHO)が 動き出す。アメリカではアトランタのCDC(感染センター)が対策の指揮をとることになった。この強力なウィルスは 接触によって感染する。感染、発症後の致死率は40%、恐ろしい速さで接触感染する。
最初にアメリカにウィルスを運んだのは べスと思われる。感染源を断定するためにWHOから ドクターーオランテス(マリオン コテイラルド)が香港に派遣される。しかし香港の 病原ウィルスの伝播状態は最悪だった。数万人の死者が 次々と集団埋葬されている。空港は安全ではない。調査を終え、ジュネーブに帰ろうとしたオランテスは 伝染対策部長とその武装した面々によって 無理やり感染から遠く離れた寒村に保護される。
CDCのドクターミアズ(ケイト ウィンスレイ)は、感染者を各地の学校の体育館などに隔離、収容する仕事に追われている。安全対策は 万全にしていたはずの彼女も、汚染されていたホテルで感染してしまい、倒れる。街中が騒然としている。銀行もゴミ回収も食品の購買も通常のようには もう機能しない。
ジャーナリストのアラン(ジュード ロウ)は CDCの対策本部が 感染予防のための血清ワクチンの抽出に手間取っているのは 巨大医薬品会社が これを機会に利益を出そうとしているからだ と訴えて、自ら感染し、自然療法で治癒したことをインターネットで発表する。多くの支持者が出てきた。その一方、待ちに待った予防ワクチンができ それを人々が奪う。ワクチンのために軍隊が出動しなければならない。生存者のあいだで、ワクチンや食料を奪い合うことが 日常化してしまった。ジョンは娘を感染から守ろうとして、、、。
というおはなし。
なかなかリアリテイがある。
出演者の豪華なこと。それぞれの役者が 主役級の役者ばかり。
そういえば、「タワーインフェルノ」も、フェィ ダナウェイ、ステーブン マクイーン、ポール ニューマン、ウィリアム ホールデン、ロバート ボーン、ジェニファー ジョーンズ、フレッド アステアなどなど、豪華俳優てんこ盛りの映画だった。主役も端役もなく、それぞれの人々が自分の立場で緊急事態に真剣に取り組んでいる。緊迫感があって、良い。
残されたジョンと娘がとても良い味を出している。マット デーモンは責任感の塊のようで、何が何でも娘を守るお父さん役が適役だ。娘役のアンナ ヤコビ へロンは13歳くらいだろうか、けなげに父親の命令に従って生きようとする。このくらいの大人になりかけた頃の子供達は 独特の美しさをもっている。
また、医療従事者たちが 自分も父親であり妻であり娘なのに、人々の命を救うために懸命に働く。限られた予防ワクチンを 誰を優先に打つのか。迷いながらも医道を外さないところにも、好感が持てる。
人が何によって生き、誰のために命を捨てられるか。限られた人だけが生き残れるとき、自分にはどんな選択があるのだろうか。いろいろな問いがあり、いろいろな答えがある。
スリリングだ。
だから映画を観ることが止められない。
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