ものすごくうるさくて、ありえないほど近いのレビュー・感想・評価
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悲しみを携えて生きるには
世の中には自分だけしか出会わず、そして自分だけで向き合うしかないものが溢れている。
それは時として悲しみであるかもしれない。
その悲しみも時の流れが癒してくれる事もあるだろう。
ただその悲しみを携えて生きていきたいのなら、その悲しみと向き合う必要がある。
そうすればもしその悲しみがそこで終わらなかったとしても、それは新たに希望を感じる架け橋となり、悲しみを携えて生きる力を与えてくれるかもしれないから。
〜トーマス・ホーンの演技が光る〜
遺された鍵の秘密を探る旅。それがオスカーの成長とまわりの人たちの愛を再発見する旅でもあった。
実に丁寧に撮られていて、編集もすばらしい。
俳優たち、特にオスカー役のトーマス・ホーンの役になりきった演技は絶賛もの。
良くまとまった良い映画だと思います。
ちょっと疑問も残った
オスカーが鍵穴を探す謎解きと
第6地区を探す謎解きは違う課題だったはず。
最後にブランコにたどり着いた過程がいまいちよくわからない。
また、結局第6地区とは??
最大の疑問はおばあさんの行動です。
「間借り人」との関係は、僕は夫婦だと思いました。
(するとオスカーのおじいさん??)
なぜ、オスカーから離れる必要があったのか??
(これはおばあさんの指示だと思われる)
この事件そのものがアメリカの自作自演だという
説もあったりしますが、まあそれは置いといて・・・
謎解きの答えにもっと驚きがあれば最高の映画だと思います。
ちょっと感動。
まずはストーリーについて。
軸は、父の遺した鍵についてのストーリー。で、問題はオスカーの人見知りなとことか、母子の関係などなど。いい意味で予想を裏切った解決の仕方で面白かった。全体的には良いんだけど、序盤が長くてたるかった。これがもう少し短く収まればなと感じた。
次にキャストについて。
まず主役:オスカー役の子。テレビのクイズ大会で優勝したことのある頭が良い子らしくて、演技は初めての経験だったそうです。でも、その賢い頭のおかげあってか飲み込みが早くて、トムハンクスも称賛していました。実際にも、すばらしい演技だったと思う。あれだけ感情を表現できるのは。
それから、母役のサントラ・ブロック。やっぱこの年代の母役では頭一つ抜けてる感じ。笑顔も良いし泣き顔が画になるし。
父役のトム・ハンクスもキャラ的に決まってた。まあ出番が少ないからあまりどうこう言えないけど。
全体的になんら問題なしでした。
悲しい印象なのは途中までで、終わってみればハッピーエンド。
良かった(;_;)
初めは退屈だったけど、後半はすごく良かった。
たぶん、映画館で観たら、号泣だったと思う。
最後、母親がこっそり息子の行動を見守っていたことが分かって、ますます泣けた…。
(内容は)ものすごく普通で、(オスカー候補に挙がったのが)ありえないほど信じられない
9・11で最愛の父を亡くした少年オスカー。
ある日、父の残した謎の鍵を見つけ、その鍵に合う鍵穴を探す過程で多くの人に触れ、父の死を乗り越えていく…。
9・11を題材にし、スタッフもキャストも豪華。
紛れもない一級品の映画だ。
でも肝心の中身が、暗示めいていたり哲学めいていたりで、イマイチ感動が伝わらなかった。
オスカーを演じるトーマス・ホーン、驚くほど上手い。
これが演技初挑戦と聞いて、二度驚いた。
ただ、役柄があまり好きになれなかった。
頭はイイし、父を愛していたのは分かるんだけど、ちょっと身勝手で自己チュー気味。
鍵穴探しも、ほとんど取り憑かれてる感じ。
マックス・フォン・シドーは素晴らしかった。
一言も喋らないのに、ユーモアと悲しみを感じさせる存在感は圧巻。
クリストファー・プラマーが居なかったら、今年のオスカー助演男優は間違い無しだったろう。
他のレビューは絶賛評が多いようだが、正直に感じた事を書いたまで。
タブーに触れろよアメリカ
911っていうのはね、アメリカさんのね、内部犯行説が常識なんですよ。うん。なので、これ見てて、この子、うそついて、はしゃぎすぎ!って思いましたね。
どうせなら、このテロって自作自演なんじゃねってことに気付いて、奔走するって内容にしろよ。
まぁ暇つぶしにかる〜く流す程度で御覧くださいってところか
追伸。911の真実知らないやつ多すぎなんだよな〜
代弁者
キャスティングが、なんともまぁ、ヒット狙い見え見え・・・かなと思いましたが、『リトルダンサー』と同監督とあれば、見逃す訳にもいかないと出掛けましたが、溜め息が出るほど素晴らしい作品でした。
最初に誘われるのは、主人公の少年が父のクローゼットで発見した鍵の謎ですね。これこそが最重要アイテムとばかりに目を凝らして、謎解きの道程を追い続けましたが、あっさりと、これは本筋にあらずと断念。
初めからの読み直しを強いられますが、やっと気付きました。少年が抱える問題や悩みと、彼と出会う人達のそれが、なんと酷似していることか。
いえ、むしろ少年が彼らの代弁者であるとして観直せば合点が行くことが多いのです。
彼と出会う人達が、押し殺し心の奥底に隠し持っている澱を、少年は時に絶叫しながら吐き出してしまうのです。それが、それらの悩みを溶かし消してくれる行為なのです。
少しばかり『少年が癒される・・・』という宣伝コピーに影響され過ぎていたようです。彼こそが出会う人々を癒す旅なのです。
そのロジックに準じて読むならば、奇妙な同居人(祖父)は身体的な問題ではなく、まるで自らを罰するかのように沈黙を守っているのではないでしょうか。
それにしても、気まぐれで饒舌な少年と一言も発しない老人のコントラストは深く、こちらがどうやら本当の鍵のようです。
そして、このロジックでなければ、到底許されないような非道い言葉を、少年は母にぶつけてしまいます。しかし、その一言・想いこそが、彼女を身悶え苦しませ続けた、心に沈む毒であって、むしろ彼の口から吐き出されることで、やっと母もその想いから解放されるのでしょう。
本作のクライマックスは、安堵の涙など許さないほどの緊張を伴ってやって来ます。
父からの電話の声を少年は受け取れるのか、受話器をとれるのかどうか?
観る者は、少年がいかに感受性鋭く、その声のただならぬ意味を理解しているだろうことを知りながら見守るより他ありません。そして、あなたなら、その声を受けとめられるのか?受話器を取れるのか?ならば、何と言うのか?そう問われ続けるのです。
結果として、あの悲劇の瞬間を、決して風化することのない生々しい結晶にして閉じ込めるような迫真のシーンでした。
そして、その後悔の想いを秘めながらも、他者の痛みに共感し得る可能性を、希望として提示してくれたことこそ、本作の最大の価値ではないかと思います。
もう一度観たい
今日観たのに、もう観たい。
オスカーはお父さんのことが大好きで尊敬している。
それは、生前も死後も変わらず。
お母さんのことも大好きだけど、どこかで
「お父さんと自分との会話やゲームについて、お母さんにはきっと分からない」
という気持ちがあったように思う。
でも実は、母って偉大だ。
後半、お母さんがオスカーに、何を探してどういう所に行っていたのか全て知っていて、むしろ先回りして息子への道を作っていたことを話す場面がある。
先回りは流石にやりすぎかと感じたが、子どもの為に母親は何だってするんだなとも思った。
そもそも、何かしようとしている息子の部屋を母親が見ないわけがないし、
知ったところでそれを放置してただ悲しみに暮れているわけがない。
父も母も息子も、みんな凄い!
沢山のブラックさんとの出会い、間借り人、お母さん、鍵への答え、
どれが欠けても最後のブランコへは辿りつけなかったと思う。
どれも必要で、意味があった。ひとつひとつに涙が出た。
間借り人ことおじいちゃんが戻って来て、
おばあちゃんは何もいわず買い物袋を廊下に置いていく所と
お父さんがお母さんにかけた最後の電話の「メチャクチャ愛してる」、
オスカーが骨董品のブラックさんに、お父さんからの電話が取れなかったことを言う所、
色んな場面が印象に残っている。
とりとめもない感想になってしまったけど、とにかくもう1度観たい。
素晴らしい天才子役
何で主役がトーマスじゃなくてトム・ハンクスなのか。
オスカー役のトーマスの演技は本当に素晴らしい!本当に初演技なのか疑うばかりである。また30分も出てないサンドラ・ブロックの演技も素晴らしい!夫を失った悲しみがひしひしと伝わってきた。あとは、アカデミー助演男優賞にノミネートされたマックス・フォン・シドー!やはり長年の演技力でセリフなしでもあそこまで出来るのがすごい。
物語も3.11を経験した私達にはすごく理解できる内容であった。ブラックさん探しの時もドキドキの連続。オスカーの心の苦しみもよくわかった。
久しぶりに心から泣ける作品だった。
ちょっとだけ物足りない
泣き所が多くて感動するシーンがいっぱいあった。
でもなんとなく物足りない感じがした。
お父さんの死をのりこえるということ以外、中途半端に終わった部分が多かったような…
でもそんな物足りなさを補うだけの感動があったので、結果的には良い映画でした♪
素晴らしい演技力!!!
9.11で父親を失ったアスペルガーと思われる少年がいろいろな人と
ふれあいながら心の闇を克服していくストーリー。
それぞれの回想シーンを効果的に織り交ぜながら
展開していく技法は見事ですね。
しかし、もっとこの映画をイイ作品にしてるのは
主人公の少年、オスカー役を演じているトーマスホーンの演技力だと思います。
情緒不安定な少年を見事に演じ切っています
また、父親役にトム・ハンクス、母親役にサンドラ・ブロックという渋いながらも演技派俳優を集めたところもすばらしいですね。
もう少し…
映画の冒頭からいきなり始まる「幻の第6区を探す」というのがいまいち分からず、ん?ん?と思いながら観ていた。
「鍵」の存在が出てきてからはストーリーにブレは無く分かりやすかったけれど、他の方も書いてある通り「間延び間」があり途中で少し飽きてしまっている自分に気付いてしまった。
主人公の男の子は本当に心にズシンと来る迫真の演技だったし、父の死を受け入れられない時期にあの鍵を見つけて、鍵の正体を追う事にハマっていってしまう気持ちはものすごく共感出来たし、それが自分の思っていた結果じゃなかったというのが分かった時は切なくて泣かされた。友達の様だった父と子の関係も伝わった。
だからこそ途中の間延び間が凄く残念。
八分間
MOVIX さいたま新都心
で鑑賞
「太陽が爆発しても、八分間僕達はそのことを知らない。父さんが死んで一年がたった。僕と父さんの八分間は終わろうとしている。でも、この八分間は引き延ばせるかもしれない」
オスカーはこんな動機で、鍵の開ける場所を探します。
簡単に見つからないからこそ、簡単には終わらない、終わって欲しくないからこそ、鍵を探し続けるオスカー。
そこで、「最悪の日」のカミングアウトをする時が来ます。
9.11テロを私達日本人には理解できないところが多い。
しかし、この事件があらゆる人に影響を与えたのはよくわかる。
「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」というのは、諸説ありますが事件を介して繋がっている人々のこと何でしょう。
この映画に出会えて良かった
開始20分後から最後まで泣きっぱなしでした。
何より主人公オスカーの演技が素晴らしく物語にひきこまれました。
最愛の父を亡くした後、偶然見つけた鍵の鍵穴を探す旅に出たオスカー。
アスペルガーの傾向があり、とても繊細で傷つきやすい心を持っている彼ですが、鍵穴を見つけるために色々なことに挑戦します。心を落ち着かせるためのタンバリンが鳴る度に心が締め付けられました。
遺体が見つからないことで親を失った悲しみを実感できず母親に暴言を吐いたあとの悲しい表情は、小さな彼にはあの最悪な日を容易に受け止めることができないことを象徴していました。
やっと見つけた鍵穴が違う人のものだと分かった時、彼の衝撃的な告白があります。
その事実が彼を苦しめ続けていたと知り、人間の心はこんなに弱くそして愛おしいものなのかと感じました。
繊細な心理描写で家族の素晴らしさを改めて感じました。
うまく伝えられないのがもどかしいですが、
今まで見た中で一番好きな映画です。
大切なのは、理想の希望という矛盾
若い頃、あの地獄絵図を生中継で目の当たりにした瞬間、絶句したのと同時に、ハリウッドのアクション映画は死んだと直感した。
その事実は現在でも、未だ一切変動していない。
故に今作を観るのにとても勇気が必要だった。
しかし、あんなに怖がっていたのに、いざ始まると、映画として普通に面白かった。
予想外の面白さだったので、批評するのに戸惑う。
それは9・11その時と今後を向かい合った初めての映画だったからだと推測する。
これまで『華氏911』『ワールドトレードセンター』『ユナイテッド93』etc.事件を扱った作品は数多いが、事前に防げなかった暴挙への怒りや反省を最優先しているあまり、事件のこれからを描いていない。
作り手の拒否を感じるのだ。
拒否というよりも、距離というのかな。
対して、今作はキチンと9・11という事実を受け止めようとしている。
同時多発テロで父親(トム・ハンクス)を失った少年(トーマス・ホーン)がたった1人で…。
生前の父親が遺した鍵の答えを求め、必死にニューヨーク中を訪ね回る彼の旅立ちは、事件に塞ぎ込むニューヨーク市民の苛立ちとの出逢いを通し、アメリカ全体の葛藤を代弁している。
いくら答えを追い求めたって、犠牲者達の生命は戻ってこない。
どうしょうもない現実に打ちのめされ、もがく彼の繊細なハートは、瑞々しく、そして、痛々しい。
迷い込んでは、トゲトゲしさを露わにする彼をそっと見守る母親(サンドラ・ブロック)と、口の不自由な老人(マックス・フォン・シドー)が、物語の落とす影を優しく中和してくれる。
あの包容力こそアメリカが9・11に対する“理想の希望”ではなかろうか。
彼の成長とか達成感は二の次である。
“理想の希望”
矛盾だらけの言葉やと一蹴したらそれまでだ。
でも、未だに震災に目を反らす我々だからこそ大切にしなければならない矛盾やと思う。
コンビニの募金箱に、いつもより多目の銭を入れながら、答えの無い答えに今はただ追悼の念を送るばかりである。
では最後に、短歌を一首
『塔墜ちて 砕かれた糸 もがく地図 文字を聴かせて 鍵を呼ぶ空』
by全竜
ありえないほど泣けた(T . T)
主人公の少年の演技が素晴らしかった。
突然、最愛のお父さんを失った悲しみ、怒り、どうしようもない感情を見事に演じていた。脚本もよかった。
後半になるにつれ、それぞれのキャラクターが
少年の痛みに寄り添い、自らもまた悲しみに向き合う姿に共感できた。
愛する人の死は悲しい。
でもこの映画を通じて、肉体は滅びても、
愛は死なないのだと感じた。
誰かを愛する心は、永遠に消えることはないのだと
思いました。
良かっただけに残念
911で父親を亡くした少年が、そのままにしてあった父親の部屋に
1年ぶりに入って、青い花瓶に袋に入った鍵を見つけ、袋に記載された
「Black」の記載に、町中の「Blackさん」を一人で探し続ける。
涙腺の危機を準備しつつ、感動のラスト。
ウルウルきつつも、やや物足りなさを感じました。
鍵の持ち主は誰だったか?
なぜ父が持っていたのか?
母親との関係は?
間借り人が登場する意味は?
ラストに明らかになっていくが、
間延びした感じがしたのは私だけでしょうか???
少年が父親を失った喪失感をどうやって埋めてったかに
集約してほしかったように思いました。
母親の行動、言動にも疑問が残りました。
親としてわからないではないですが、
自分で人と関わること覚えさせようとする
父親の意思に反する行動だし、行動したことを
観客に伝えても、子供に話すべきではないと思いました。
私がオスカーならば、自分で調べて人と積極的に関わったと
思っていたのに、すべて母親の根回しの結果だったと
知らされたらガッカリすると思います。
ラストまでは、良かっただけに残念でした。
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