「媚らず正面から向かい合う佳作。」ものすごくうるさくて、ありえないほど近い みっどないと・シネマさんの映画レビュー(感想・評価)
媚らず正面から向かい合う佳作。
あの事件の犠牲者の人々は同情を一身に浴びる立場の人たちだけど、原作の良さも有り変に政治的に利用されず正当なヒューマニズム溢れる作品となっている。単に父親を亡くした家族の物語にしないで、祖父母を絡ませたり少年の行動を暖かく見守り陰で支えていたという母親の存在を最後に見せたりと演出の良さが光る。少年役のトーマス・ホーンはオーディションで選ばれたズブの素人との事だけど、素人とは思えないほどの演技力で難しい役をこなしていた。少年オスカーの想いや胸のうちが自然にとても身近に感じられた。父との想い出の軌跡を辿りながら祖父母を含めた家族がひとつになり再生していくストーリーに素直に感動した。
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