ファミリー・ツリーのレビュー・感想・評価
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完璧過ぎる
なんだろう。
こんな娘は嫌だ
総合:70点 ( ストーリー:65点|キャスト:70点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )
娘たちはどうしようもない方向に育っているし、娘がつれてくる男もちゃらいし、義父は責めてくるばかりだし、妻はあの状態で秘密が出てくるしで、ジョージ・クルーニー演じるマットの生活はもう無茶苦茶。
でもはっきりと描かれていないけれど、これって結局、彼自身が家族を顧みなかったから招いた状況なんだよな。ここで彼は初めて自分が軽視してきたものに向き合うが、時既に遅し。いろんなことで右往左往する彼の姿が滑稽に描かれる。最初に登場したときは嫌な印象しかなかった娘たちも、右往左往の後にはなんとなくまとまりが出てきたように思える。
だが土地の件は物語の大枠に関係ないし蛇足でしょう。
あとからじわじわと
観た当初はうーむ。いいんだけど、という感じ。
でも何度も見直すと、ジョージクルーニーの心情が痛く伝わってきて、ああ、共感はできないけど、それは私がまだ若いからなんだと。
妻の浮気を知って、橋のそばでひとりなくジョージ。妻を罵り、でも返事はもちろんない。義父にはさんざん罵られ、でも耐える。
きっとよくなるよという言葉に ありがとうと答え、そのあと皆に妻の状態を説明し、、、
ひとり芝生にへたり込み崩れる彼。
終盤のシーンの、ジョージの「さようなら、私の苦しみ」のところが忘れられない。
10代20代のひとはあと10年後に観よう!というレビューを書いていた方がいましたが本当に正しいかも。ハワイの優しい雰囲気と音楽にも助けられる。
家族の絆
難しい問題...でも単純なストーリー
お父さんは大変です…
ハワイの空の下、中年男のトホホが悲しくて、可笑しくて
事故で意識不明になった妻の秘密発覚、先祖伝来の土地問題。
主人公マットと共に難問に立ち向かうのは、食べ物の好き嫌いもよく知らない距離感の娘達。
ハワイの空の下、中年男のトホホが悲しくて、可笑しくて、しみじみ切なくて。心に沁み込んできました。
観てよかったです。
キャラクターがしっかりとした重みをもってスクリーンの中で生きていると感じました。
家族のピンチに招へい(?)された娘のボーイフレンド。 なんでこの人?と思ったけど、客観性を与える彼の存在はなかなか効いてました。なんか、身がきっちり詰まってるような青年で印象的でした。
途方にくれ人生を見つめ直す中年男をペーソスたっぷりに演じたジョージ・クルーニ、スクリーンのアップは、年を重ねてますます見応えがありました。
ハワイアン中心にした音楽がとても心地よかったです。
今日をちゃんと生きたかな?自分に訊いてみたけど。まあまあってところね、悪くないかな。
何となく捨てかねている家族の古着、キルトに仕立ててみようかな。
ほろ苦ハワイ
設定だけだとなかなかシビア
ハワイっていつも太陽がキラキラしてて、海が青くてきれいな花が咲いてる南国!ってイメージですが
この映画では大きな問題を抱えた家族をやさしくゆったりと包み込んでます
多分場所やキャラクターが違えばもっと修羅場になりそうですしf(^^;
物語は淡々と進みますが、だから主人公家族の会話もゆっくり心に染みてきます
何か最近家族とあんまり話してないかも…とか
嫌なことはたくさんあるけど、許すことも大事だな…とか
あと、やはり大事な人ともいつかは別れやすれ違いがあり、それでも少しずつ受け入れなければならないんだなぁ…とか
ちょっと今心がささくれ立ってたのですが、少し穏やかになれた気がします
こういう映画はなかなかないですね
そして音楽もいい
娘役が中々の好演。
時にシビアに時にシニカルに…家族と人生
ハワイで暮らすある家族の話。
憧れや羨ましさを覚えるが、実はこの家族、バラバラ。
一家の大黒柱マットは先祖代々受け継いで来た雄大な土地を売却する決断を迫られ、いつしか家族をないがしろに。
そうこうしている内に妻は知らぬ間に浮気をしており、さらにボート事故で昏睡状態に。
突然父一人娘二人になるが、多感な年頃の娘にお手上げ。
こんなに問題が山積みになったら、正直逃げ出したくなる。
てんてこ舞いのジョージ・クルーニーがハマり役。
それでもマットは不器用ながら向き合う。
そして家族はまた一つになる。
美しいハワイの景色に癒され、時にシビアに時にシニカルに人生を見つめる。
アレクサンダー・ペインの手腕が冴える、上質の人間ドラマ。
素直になれない家族
ジョージ・クルーニーが普段とは打って変わって普通のおっさんを演じている。2人の年頃の娘に振り回され、昏睡状態の妻にまで振り回される。みんな問題を抱えて、よくよく考えると重い話ばかりなのになぜか暗い気分にならない。リアルさを追求した脚本と自然体の演技が生み出した賜物だろう。
マットは妻が不倫をしていたことを知り、衝撃と怒りを覚える。その事実を教えられた後に思わず家を飛び出してしまうシーンは秀逸だ。そして昏睡状態の妻のそばで悪態をつく。だが相手は何も喋らない。「やり場のない怒り」とはまさにこのことだろう。自分はそんなことをしているのに、長女が妻をなじるとマットはきつくしかる。父親としての威厳を保ちたいがために取った行動がとても哀れに見える。そんなマットと反発しながらも、娘たちは少しずつ家族としての絆を取り戻していく。これら一連のシーンはジョージ・クルーニーの繊細な演技と、長女を演じたシェイリーン・ウッドリーの大胆な演技のおかげだ。
アレクサンダー・ペインは台詞のないシーンが得意だ。(例えば「アバウト・シュミット」で最後に主人公が涙を流すシーンなど。)今回も彼の力は思う存分発揮されている。詳しくは書かないが、多くの重要なシーンで登場人物たちは無言である。これが観客の感動を呼び起こすのだ。まったくわざとらしくなく、純粋に心を揺さぶられるシーンはなかなかのものだ。
主人公たち以外の登場人物も際だったキャラクターばかりで見ていて全く飽きることがない。そして様々な出来事を通すことで観客は初めてタイトルが意味することを理解するだろう。笑いあり、涙ありとはまさにこのことだ。
(2012年6月9日鑑賞)
ハワイの風
この話が、アメリカの本土のどこかの街だったら、嘘くさくて観ていられなかったかも。
「サイドウェイ」がそうだったんですよね。
知的な「気取り」や、ヤッピーぽい「皮肉」がね、どうもこの。。。
しかし、ハワイには生暖か~い風が強くなったり弱くなったりで、
いつも吹いているんですよね。
そこに、ハワイのスラックキー・ギターのあのサウンドが流れてくると、
気持ちのトゲが取れちゃうんですよ。
ハワイのメロディを乗せた風が、この映画の主人公たちが慈悲の心を示すのに、嘘くささやトゲをとって、映画全体をうまく包んだのかも知れない。
生暖かい風とスラックキー・ギターのハワイのオーラがこの映画を、ある種の傑作にしたのかもしれない。。。
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