劇場公開日 2012年5月18日

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「やわらかいユーモアに包まれて。」ファミリー・ツリー りりーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0やわらかいユーモアに包まれて。

2012年5月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

悲しい

マットは、ハワイに住む弁護士。
それを聞いただけで、裕福で、何一つ不自由のない楽園的生活を送っているのだろうな~と私などは想像する。

そんな彼に起こる妻の突然の事故。
妻は昏睡状態に陥ってしまう。

仕事を口実に、面倒なこと一切を妻に押し付けてきたマットは、困り果てる。
私はここで、私の夫もそうなるだろうな~と、感慨深く思ってしまう。

折しも、先祖から受け継いだ土地の売却話や、それに関わる大勢の親戚達の利害。
妻の不倫疑惑。
高校生の長女と10歳の次女とは、今まできちんと関わり合ってこなかった代償で、彼女達は反抗的である。
ぎこちないやり取りで、なんとか関係修復を試みるが・・・。

表向きの立派な顔とは裏腹な、自信喪失の内面との、ギャップがとても良い。
ジョージ・クルーニーが、とても良い。

妻の両親、特に父親、長女がつれてくるヘンなボーイフレンド、従兄弟たち、友人たち。
そんな登場人物が、一癖あり、二癖あり、話を楽しく盛り上げてくれる。

ハワイの美しい海、山、自然。
でも、人間はどこに居ても、普通に悩んでいるんだな。
悩んで、悩んで、転んでも、立ち上がって、人間って捨てたものじゃないよね。

ラストの、キルトから覗く足の裏がとても良い。

りりー