ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Qのレビュー・感想・評価
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「Q」は「急」であり「Question」でもある。
「Q」が、序破急の急だとすると、急は物語が急展開する部分になる。そういう意味では正しいが、起承転結でも良いのではないか、とも思う。ただ、その場合、四本目が「結」となり、物語がその後も展開していくという「シン・エヴァ」の構成にそぐわない。そう考えると、ここは「急」つまり「Q」が最適解になるのか。
本作では今まで断片的なヒントが与えられていただけだった「父親の世界」つまりゲンドウの目的が明らかになる。物語の構造として、的確な判断だと思う。
「破」の最後でシンジがおこしたサードインパクトは「ニアサードインパクト」と呼ばれていて、どうやら中断されたらしい。
推測だが、サードインパクトをおこすためには、シトが必要で、シトとエヴァの間でなんらかのケミストリーがおこることによって、サードインパクトが発生するのではないか。
シトが第3新東京市にだけ訪れるのは、どうやらリリスを奪いにくるらしい。ゲンドウはそれを知っていた。つまりゲンドウがシトを呼んでいたのだ。ということだと思う。「破」の最初でマリが阻止した「マルドゥック計画」は第三新東京市ではないところが舞台だった。あの計画でも、シトは呼び寄せられていたのだろうか。ゼーレがなんらかの目的で呼んだということなのだろうか。
シトはゼーレが生み出した生命体で、ゲンドウはシトとエヴァを接触させてサードインパクトを起こさせるためにシトと戦っていたということだと思う。カヲルが「序」で「また三番目とは」と言っていたのは、シンジのことでもあるし、サードインパクトのことも言っていたのだろう。考えてみれば第二新東京市がなくて、第三新東京市という名称も、サードである。
ニアサードインパクトから14年経っていて、宇宙空間に保管されていた初号機をアスカたちが回収する。アスカたちは「ヴィレ」という団体になっていて、ネルフとは敵対関係のようだ。なぜ袂を分かったのかは語られない。カジさんがいないところをみると、ゲンドウの計画を知ったカジがミサトにそれを伝え、自分はポアされ、ミサトはその計画を阻止するためにネルフと戦うようになったということだろうか。
シンジはヴィレのもとで目を覚ます。28歳になるはずだが、エヴァの呪いで14歳のままである。宇宙空間で14年間眠っていた割には、意識もはっきりしていると、滑舌も良い、足腰も丈夫でふらついたりしない。これもエヴァの呪いなのだろうか。
浦島太郎状態のシンジは、アヤナミに助けられて、ネルフに戻る。そして、ゲンドウに「エヴァに乗れ」と言われる。つまり、「フォースインパクトを起こせ」ということなのだろう。
ネルフにはカヲルがいる。カヲルは他のエヴァパイロットと違って、シンジのすべてを受け入れるし、すべてを許す。シンジは元気になっていく。
シンジはこの世界がどうなっているのか知りたくて、カヲルに見せてもらう。それはもうめちゃくちゃな世界だった。シンジは、自責の念に駆られる。しかし、アヤナミと再会して、「綾波を助けたんだけらいいじゃないか」と自らを納得させる。しかし、アヤナミは「そんなことは知らない」という。それによって、シンジは単に世界を崩壊させそうになっただけで、誰も助けていないのだということを知り、自我が崩壊しそうになる。
冬月が、シンジにユイの写真を見せて、母親の名前が「綾波ユイ」であったことが明かされる。そして綾波レイがユイのコピーであることが知らされる。シンジが去ったあとで冬月が「嫌な役回りだ」とつぶやくところから、これもゲンドウの指示だったことがわかる。ゲンドウはシンジに真実を知らせることで、絶望に陥れることを目論んだのだろう。
カヲルから、リリスに刺さっている二本の槍を使えば世界を修復できるといわれて、槍をとりにいく。
このときの役割の逆転が衝撃的だった。
世界を救うために、シンジと一緒にリリスのところにいったカヲルは、リリスに刺さっている槍が二本とも同じであることに気づく。嫌な予感がする、といって考え込むカヲル。聡明な彼は、やがて、これがゲンドウの罠であることに気づく。第1のシトである自分が、実は13番めのシトにさせられていたということにも気づく。彼がシトであるということは、カヲルはゼーレが生んだ存在であったということだ。第1のシト、すなわちカヲルはセカンドインパクトをおこした存在だそうだ。だとすれば、フォースインパクトを起こすのに、またとないトリガーということになる。
世界を救うために槍を取りにいったカヲルが、実は世界を滅ぼす役割を担っていたという逆転がここで起こる。これはすばらしい発想だ。
シンジはカヲルの制止を聞かずに槍をとりにいく。間近にシトがいることで、制御が効かなくなっていたということだろう。彼はサードインパクトを発動させて世界を滅ぼそうとしてしまった。だから槍を取って、今度こそは世界を救うのだという思いに取り憑かれていた。
どうやら、フォースインパクトをおこすためには、シンジとシトの接触以外に、アダムスの器としてレイの存在が必要なようだ。おそらく、これはフォースインパクトを起こすことで、人類補完計画が完成し、器である綾波レイがその影響を受けて、人類が綾波ユイ一人になるということなのだろう。すべての人類が綾波ユイひとりになることで、ひとりの完璧な人間が誕生する。ゲンドウにとって、ユイは完璧な女性であり、その復活が人類補完計画なのだ。
結果として、フォースインパクトは阻止されるが、世界はさらにめちゃくちゃになる。アスカがシンジを助け、近くにいた綾波レイのコピーもつれて旅立つ。「このあたりにはリリンは来られない」という。リリンというのは人間のことのようだ。なぜリリンと呼ぶのか。エヴァの呪いというのは、年齢を止めるのではなく、パイロットを人間ではない存在にしてしまうのだろう。その結果として、成長も止まる。彼らはもはや人間ではないのだ。
「破」の最後で、サードインパクトを起こしかけたシンジが乗ったエヴァを槍で串刺しにしたカヲルが「シンジくん、きみだけは助ける」と言ったのは、シンジがサードインパクトを起こすために呼ばれた人間であることを知っていて、その罪を負わせないために彼を串刺しにしたということだろう。
ゼーレが人類補完計画を阻止するつもりだったなら、シトであるカヲルがサードインパクトを阻止するのは筋が通っているが、なぜ、シンジにそれほどまでに同情するのか。想像するに、彼はゼーレのシトではあるが、やはり原型はユイなのではないか。だからゲンドウのことを「お父さん」と呼んでいたのではないか。そして、だから、「Q」でネルフにいたのではないか、ということだ。ゼーレは六号機を建造し、そのエヴァをネルフに渡した、そのときにパイロットとしてカヲルも同行した。ゲンドウは彼が第一のシトであることを知っていて、受け入れた。やがてシンジが戻ってくることを想定していたのだろう。
ここであらたな疑問が生まれる。冬月が言っていた「ゲンドウは自分の魂も犠牲にした」という言葉の意味はなんだろう。
続き物、つまんねー
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シンジが目覚めたらかなりの時が経っていた。
ほんで自分が綾波を助けたせいで世界が破滅に向っていた。
そんな中でようわからんロボットみたいな男が出て来て、
何か知らんけど敵と戦って勝った?
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やっぱり続き物の映画ってつまんねーわ。
人物は覚えてるけど、2までのストーリー忘れたし。
何をやってんのか全然分からんかったわ。
シンジ、お前とりあえず黙っとけ。
一言で今作を言うと、
『シンジくんのネガティブキャンペーン』
シンジ、とにかくお前はいない方が良かったんだよ。誰かの選択肢にお前が現れた時点で苦しむ人間が生み出されるんだよ。乗らなきゃ人が使徒によって蹂躙され、乗れば責任感が暴走して世界ぶち壊すし。お前もう、存在すんな。
話のスジとして言うと、
僕シンジ!起きたらみんな変わってた!なんで?あぁ!僕のせいか!カオルくんが言ってた希望を掴むよ!うわぁぁぁ
お前やばいだろ戦犯とか、武器商人とかそんなレベルじゃなくて、元凶。お前がまっさきに消えてくれ。
専門用語が出過ぎてて結構分かりにくい。(でも理由説明に使われるから、事実だけ捉えておけばスルー可)
最後の若かりし頃の爽やかミサトさんの「サービスサービス」で少し元気になった。
理解不能
いきなり海戦が始まるし、話が見えないと思ったら、あれから14年も経つと言う、だとすると28歳、その割にはシンジもレイも変らないのは気のせいか?
たしかアスカは初号機に噛み砕かれた筈なのに眼帯こそすれ生きていた、レイは確かに助けたはずなのにまるで別人、何がどうしたのか、説明嫌いの庵野監督流とはいえ、ちょっとはサービスしてもいいでしょう。さすがにお馴染みのお色気シーンは1回になりました。前作では戦闘シーンで「今日の日はさようなら」とか「翼をください」がかかり、この手の感情操作は稚拙におもえましたが本作ではピアノが登場、ベートベンが使われたり多少芸風を変えたようですね。
どういう訳か冬月じいさんがシンジを将棋にさそい、母の謎を明かします、初号機と母は同化したらしいが理解不能。ネットでは冬月がシンジの実の父説まで飛び出して、なるほどゲンドウが冷たいわけだと妙に納得、真相は如何に・・。
止めようとカヲルが言うのに馬鹿シンジは槍を抜いて4thインパクト、何とかアスカやマリたちの奮闘で食い止めたものの展開が急すぎて読み切れない。
なんと黒幕と思っていたゼーレはモノリスに移植された電子生命体、電源OFFで消滅、とすると全ては碇ゲンドウの陰謀だったのか、最終章へのつなぎのようで中身の薄いというか難解な第3章でした。
ネタバレ注意
やっぱり、碇ゲンドウは悪役だった。
エヴァンゲリオンのネタバレ気味の分析。
マッドサイエンティストな碇ゲンドウと、マザコンでゲンドウのDNAを継いだバカ息子の碇シンジに、立ち向かう女性軍団の戦いを、庵野秀明さんと言う男目線で、表していると思う。
『シン・エヴァンゲリオン』まで見たが、初見は良くわからなかった。勿論、テレビシリーズも全部見た。しかし、なんか分からなかった。今回二度目。
さて、アスカはクローンなのだろうが?
『まごころを君に』を見れば、アスカは生きていたと理解できた。
DAT使い勝手良かったよ。散々使いこなした。全く(ほぼ)同じもの。聞いていたのはパガニーニだった。さて、
ベートーヴェンの第九はこういう形で使ってもらいたくなかった。
ちなみに、アメリカではこのアニメは子供は見ることは出来ない。当たり前だと思う。65歳のじいさんだって、理解するまで時間がかかった。わからないと、血なまぐさいホラーSFと言った所。
明日は夜から仕事なので、朝、シンエヴァンゲリオン見ようと。
観ている人間が大人になる苦しみを疑似体験させられるエヴァシリーズの純文学編
四度目の視聴。シン・エヴァンゲリオン後ということもあってか、Qは最も庵野秀明らしい作品と感じた。破で見せつけたエンタテインメント的高揚感を、観客の期待や予想をことごとく裏切っていく見事な展開。プロデュサー兼任の庵野、凄く発想力と勇気が有る作家と思えた。
初見の時は訳が分からず途方にくれたが、今見ると何が何だか分からないシンジ視点への徹底したこだわりを強く感じた。観客への解説的サービス殆ど無しにここまで出来るのはやはり凄い。
ニアサードインパクトの責任を問われ続けるシンジ。冷たいミサト、アスカ、レイ。打ちのめされるシンジ。それを安易に消しさろうとして、フォースインパクトのトリガーになってしまうシンジ。重く苦しく、何でこんなものを見させられるか?とも思ってしまうが、シンジは映画の不人気・悪評・悪意も全て責任がかかる庵野の分身であることを、あらためて認識させられる。本作はエヴァシリーズの言わば純文学編ということか。観ている人間が大人になる苦しみそのものを疑似体験させられる。
そしてラスト、何度見ても荒れ果てた赤い大地をバックに始まる宇多田ヒカルによる桜流しの歌詞も含めた儚さと美しさに陶然とさせられる。
『シン・ヱヴァ』のための予習。amazon prime videoで観賞
「序」が2007年、「破」が2009年。そして「Q」が2012年公開。
しかし物語の中では、「破」から14年も経っていて、絶対に死んだと思ったアスカがいきなり最初から2号機改で登場してくる。逆にレイは完全に「人形」になってしまっており(だからこそいっそう魅惑的なのだが)。
しかし、レイもアスカも少女という設定なのに、「序」でも「破」でもセミヌードやらきわどいポーズをさせられていて、「おいおい」と思っていたわけだけど、今回はその要素が少なかったので助かった。
増えていたのは衒学的(中二病的)かつ幻惑的な、『2001年宇宙の旅』的な要素。
世界は壮大に動いているのに、シンジくんは相変わらずちっぽけで。
「序」「破」「Q」と観てきて、いちばん感じたのはアニメーション技術の進化である。
3Dモデルを仮想空間の中で動かし、それをセル画(風の絵)に落とし込んでいくパソコンソフトの発達の歴史がまざまざと見えるようだ。
さて、近々『シン・ヱヴァ』を観にいく。
シンジがとにかく可哀想になる
シンエヴァ鑑賞のために、過去に観ていた新劇場版を再度見直しました。ぶっちゃけ前回観たのが8年も前だったので、内容に関してはほとんど覚えていませんでしたね。「よくわからん」っていうのが先行してしまって、内容が頭に入ってこなかったんだと思います。当時は今ほどSNSもYouTubeも発達していなかったので有識者の解説も観ることができず、あと個人的にかなり多忙な時期だったので分からないままにしてしまっていました。今回は事前にYouTubeなどにある解説動画を見て、何となく内容を予習(復習?)してから本作を観たので、ある程度は理解することができました。
・・・・・・
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』からの続編。使徒に取り込まれた綾波(林原めぐみ)を救ったシンジ(緒方恵美)。彼が目を覚ますと、見知らぬ集団に拘束されていた。その集団のリーダーはシンジの世話をしてくれた葛城ミサト(三石琴乃)。シンジはミサトから、その集団は全てのエヴァンゲリオンの破壊を目的とする反ネルフ組織「ヴィレ」であることを明かされ、そして死んだと思っていたアスカ(宮村優子)から、使徒を倒して綾波を助けた戦いから14年経過していることが明かされる。14年の間に何があったのか、14年前の戦いでシンジは何をしてしまったのか…。
・・・・・・・
終始暗い雰囲気でストーリーは進みます。いきなり前作『:破』の14年後に時間が移るという時系列の跳躍にも驚かされましたし、ネルフの重要なポストにいたはずのミサトさんがネルフに反旗を翻す描写にも謎が深まります。そして詳細が全然シンジに説明されないまま話が進んでいくので、私もシンジと同じように「一体何がどうなってるんだよ…」と感じながら大人たちに振り回されていくことになります。
『:Q』は鑑賞前から「賛否両論」と話題になっていた作品ですのである程度覚悟して鑑賞したんですが、ここまで殺伐とした雰囲気だったとは驚きです。観客は終始シンジ君と一緒に「訳わかんないよ」と頭を抱えます。周りの大人に苛立ち、唯一優しくしてくれたカヲル君に気持ちが揺らいでしまうのも無理はないことです。
正直、私はこのエヴァンゲリヲン新劇場版シリーズの中では一番苦手な作品です。ぶっちゃけ観てて辛い。しかしながらこれは8年後に公開される「シン・エヴァ」への布石となる作品ですので、観ておくべき作品ではあると思います。オススメです。
わからなくなってきた
劇場版𝄇に行くまでの途中経過という感じです。
なぜ誰もシンジくんの質問に答えてあげないのか、状況を説明してあげないのか不思議でなりません。
報連相をしっかりしていれば色々と防げたのではないかと思ってしまいます。
もうそろそろ単語がわからなくなってきても気にならなくなってきました。
その場のノリで見てる感じです。
震災から10年。せっかくだからQレビュー。
震災から10年。
新劇場版エヴァンゲリオンの最終作が公開された今だからこそ、せっかくだから前作のQをレビューしてみる。
結論から言えば、本作はあまり良い評価がされていない。
それは、前作の予告を全く無視したストーリーだったり、暗い内容だったりが原因なのだろうか。或いは単純にストーリーがつまらないからなのだろうか。まあそこは分からない。
ただ、これは理由にはならないが、この作品は東日本大震災を経ているのだ。
この作品の主題歌を宇多田さんに依頼するにあたって、伝えたとされる言葉からもそれはわかる。
少なからずどころか、かなりの影響を受けている。
本来想定されていたであろうストーリーに大幅に変えざるを得ない衝撃。
感受性豊かなクリエーターなら尚のことである。
絶望的な状況。
閉された未来。
それでも、どんな時でも希望は残されてる。
最後のカットで3人が、赤い大地をとぼとぼ歩き出す。
個人的にはそれだけで泣けてくる。
唐突に降りかかった絶望。
それでも前に進む。
まあ、映画としては単調の誹りは免れないのかもしれない・・・。
余談
詰まるところ、単体の作品としては本作は優れた一本ではないかもしれない。
しかしながら、完結編であるシンエヴァンゲリオンではそれをも内包して、全てを綺麗に終わらせた。これが可能性の一つであった、と捉えるなら別な形もあり得たんじゃないか?との考えもなくもないが、まあそれは無粋な話。
もう、全て終わったことなのだから。
ワケガワカラナイヨ
【シン・エヴァンゲリオン劇場版】鑑賞前の復習としてBlu-rayで見直したが、感想内容は映画公開時の初見の内容です。
「破」の最後で流れた予告を見て目一杯の期待を抱えて映画館に向かった自分を待っていたのは茫然自失な展開。14年後の世界?「破」の最後で流れた予告の展開は何処に行った?話がつながらないぞ!?と14年後の世界で目覚めた上に誰もが真相を教えてくれないシンジと同じく、ワケガワカラナイ状態。
思いっきり上げたところから落とされた。これがエヴァンゲリオンだという思いもあるが、やっぱり納得行かない。あの予告編は失われた14年のエピソードで完結編でフォローされるのだろうか?
「まごころを、君に」を見終えた時と似たような気分を引きずって映画館を去ることになった。
とりあえず、「破」で再燃した熱狂は覚めた。後は物語がどう閉められるのか座して待つのみ。
「破」の濃密さと比べると内容も薄いように感じた。
観客を意図的に突き放す3作目。
シンエヴァ公開前に改めて鑑賞。
破を観て続きを楽しみにしてた観客(私含め)を突き放しにくる3作目。
主人公のシンジくん同様、状況のあまりの変化についていけず、2回観ても内容処理しきれなかったんだけど、今回3回目くらいで観たらほんの少し消化できた気がしている。
個人的なメモ。
・破のラストから繋がりQはニアサードが起きた世界
・ミサトさんたちはゲンドウくんの人類補完計画の真意に気づいて、それは人類の在り方として認められないと離反し、ヴィレを立ち上げネルフを倒そうとしている。
・ゼーレやカヲルくんは要は使徒。人類補完計画によって人類を1ステップ高みに持っていこうとしていて、ゲンドウくんに指令を出していたつもりが、ゲンドウくんは違う目的(エヴァプロジェクトで通常の人間ではなくなっているユイさんを取り戻す)で動いていた。(が、結果的にはゼーレの望む形に近い形に進んでいる?)
・ダブルエントリープラグはリリンと使徒それぞれの搭乗が必要。
・カヲルくんは使徒ではなく人類が生き残るべきだと考えて死んだ(生死の概念の認識がヒトとは少し違いそうだけど)。これは過程は違ったけどアニメシリーズと同じ。
・差し替えられた槍でサードが起こりかけたけど、止まった。
しかし何度観てもQのカヲルくんは格好良く美しいな…。
あと鷺巣さんのquattro mainは本当に素敵なピアノ曲。明るく拓けて美しいのに不協和音も入りそこはかとなく不穏。
エヴァンゲリオン初見でした
稲垣早希ちゃんのモノマネ以外は全く予備知識無く、公開延期になったとの情報だけで興味を持って鑑賞しました。
主人公のナヨナヨした青年、そりゃ「あんたバカ!?」って罵られても仕方ないで(笑)
何やかんやであっチュー間に「つづく」へと…
迫力もあったし、主人公の青年のせいで世紀末が更に進んだんであろう事は理解しました。
これで新作が公開されても大丈夫!…なわけ無いでしょ!このバカシンジ!って叱らないでください(笑)
無慈悲の裏に隠れる愛
何て無慈悲。そして無慈悲の裏にある強い強い愛。ATフィールドという名の心の壁。
どれだけ冷酷非道にシンジを扱おうと、彼を殺害できる権限を持っていながらも、施行しないミサト。シンジを「怒りと悲しみの累積」のうえガラス越しに殴ろうとも本人を殴らず、ピンチのときには思わずシンジの名前を叫び、最後には自らを救ってくれなかったシンジを救いに行くアスカ。
その中カヲルのシンジへの想いは、ただならぬものだったように思う。私が最も好きな連弾シーン。最初は恐る恐る鍵盤を叩くシンジだが、カヲルと音を重ね、カヲルに「音を楽しむことだ」「君との音はすごく良い」と言われ、徐々に上達し行くピアノ。過去を顧み荒むシンジに「過去のリフレインは良くない」と制し、道標を与えるカヲル。最後自らを責めるシンジを庇い、また会えると死に行くカヲル。数分後に流れる宇多田ヒカルの桜流しの歌詞に「もう二度と会えないなんて信じられない まだ何も伝えてない」とあることからわかるカヲルの本心。「今度こそ君を幸せにしてみせる」と誓うカヲルはまたしてもシンジを幸せにできなかった。それを悔やむのだろうか。
シンジが「救った」と勘違いするアヤナミレイ。『序』 『破』の綾波レイのコピーのように思えた。最後にシンジのコンポを拾うかのようなシーンから、綾波レイ(碇ユイ)の強いシンジへの愛(母心)が、アヤナミレイにもほんの少し移っているのだろう。
同時に今作品で改めて感じたのは、ATフィールドの本性だ。『新世紀エヴァンゲリオン』にてカヲルはアスカに言う。「ATフィールドは心の壁」だと。この言葉を終始訝しみながら鑑賞していたが、今日それは真だと確信した。シンジのやり場のない怒りや悲しみ、憎しみがユイを動かし、終いにはエヴァの暴走へと繋がる。アスカのシンジに対する強い感情が、弐号機自爆やATフィールドを介さない攻撃に繋がる。人は常に他者に壁を作って生きているが、時にそれを壊すこと、作らないことも大切だというメッセージかもしれない。
色んな登場人物の思惑や強い感情は、シンヱヴァンゲリヲンではどうなるのか。ますます楽しみだ。
破壊と破戒と
3週に亘ってのリバイバル観賞もいよいよラスト
ネットにある解説をそこそこ観てからにしましたが
それでもわかんない作品でしたw
破と今回の間に完全に話ひとつ飛んでますね
こりゃわからんわ
ただもうここまで来ると理解しようとするのは
スクリーンでおこったあれは何かを誰かの解釈で
ソコソコ把握するくらいしか出来ませんけど…
結局エヴァって…
14歳の心の優しい少年の葛藤ですわね
世界が終わろうが始まろうがひっくり返ろうが
親父が神になろうが気になるあの子が母ちゃんのクローンだろうが
結局そこがテーマなんだなとはわかりました
中二の頃の
本当の友達が欲しい
大事なあの子が欲しい
繋がっていたい
うるさい親をどうにかしたい
でもどうにもならない
だから世界なんか終わってしまえ
…で本当に世界が終わってしまったらという世界観
なのかなと思いました
まあ3作目にして世界はムチャクチャながら
エヴァごとの特色が出つつバトルシーンの豪快さは
一番感じられたかもしれません
さて9年ぶりの続編も議論を起こすんでしょうが
楽しみですね
壮大な叙事詩…次への希望
『破』の最後の闘いで、綾波レイを命懸けで助け出した碇シンジ。その闘いから14年の年月が経過した、その後の世界や2人の運命が描かれている本作。
14年間の眠りから覚めたシンジは、それまでの状況が大きくかわり、事態をのみこめない。使徒と闘っていたネルフを相手にミサト達が新しい組織ヴィレを立ち上げ闘っていた。
観ている自分もいきなりの場面転換に、なかなかシンジの置かれた立場が理解できないまま、観る者も置き去りにし、「なぜ?」を抱かせたままストーリーは展開。
そこを明らかにしてくれるのが、新たなエヴァの搭乗者・渚カオル。綾波レイを助け出す事で暴走したエヴァが第3インパクトを引き起こし、世界を破滅に導いた事を知ったシンジ。いつものごとく、そんな運命を悲観してウジウジ…。
しかし、改めてカオルと共にエヴァ13号機に乗り込み、立ち向かう。そして、壮大な結末へと向かう。そして、残された者達の、その後の運命を最終作に委ねていく。
さあ、どうなる?
3幕構成の序破急でまとまっていくかと思いきや、起承転結の「転」。だから、急でなくQなのか? どうやって収めるのさ、と思いつつ見る展開だった。
シンジの立場なら綾波レイの救出は当然で、サードインパクトの引き金で「壊滅させた」と責められても困惑するしかない。困惑をさらに強調させる意図か、エヴァ関係者以外の人々や生き残っている建物や乗り物は一切登場しない。そういった生の営みが感じられない世界は観客の不安もあおって、終始困惑して終わる。
さあ、どうやって完結させるのか? この展開で完結できるとは思えないけど、期待するしかない。
さすがのエヴァ
「エヴァンゲリオン」劇場版の新作「Q」。
映画の公開は2012年11月17日で、もちろん当日映画館に観に行った。
で、あまりの展開に頭が付いていけず、正直ストーリーの評価とかまともに出来なかった。
ようやくDVDが発売開始されたので、どんなストーリーだったかちゃんとおさらいするために、今回DVD借りて改めて観たわけだ。
なんだけど。。。
改めて観ると、「なんじゃ?これ?」って感じ(笑)
というのも、ストーリーがもはや1本道しか残されていないように感じる。
どこに向かって進もうとしてるだろ、この作品?
新しい登場人物や、「ヴィレ」という新組織、「仏陀」と呼ばれる新しい戦艦、エヴァ13号機などの新しい機体、新しいレイとかについては正直どうでも良い。あまり意味があるとも思えないので。ネルフ内のすべてはフォースインパクト起こすのに必要、って設定なんでしょ。で、ゲンドウと冬月は、単に「ユイにもう1度会いたい」がために行動してる・・と。
しかし、「破」の最後で結局サードインパクトが起こったんだよね?何で人類は死滅してないの?
使徒を媒介としたインパクトではなく、シンジ(&レイ)が起こしたから?まぁ、エヴァは使徒とも言えるけど。(疑似)インパクトってそんなすぐに起こっちゃうもんなの?なんで、シンジが起こせたんだ?
このエヴァ世界では、「人類補完計画」=「フォースインパクト」だろうから、多分最後の作品で起こすんだろう。じゃなきゃ、ここまで引っ張った意味が無いし。
とは言え、前の劇場版のように人間が消滅してしまうような展開では無いはず。
ここまで長い時間をかけて、同じ結末の作品作るとも思えないし。
しかし、ここまで世界をめちゃくちゃにしてしまった以上は、再建はほぼ不可能。残った人間もほとんどいない。考えられるのは、今までのはすべて無し=夢オチくらいしか思いつかない。けど、まさか・・・ね。
最後、シンジとアスカとレイが3人で旅をする展開で終わった。その旅を通して、シンジくんが大人になっていく、なんて西遊記的な笑える展開になるわけないよね、まさか(笑)
あと1作品しか無いんだから、あとはヴィレVSネルフで最後の戦いを行う、という展開しか残されてないもんな。
ほんとどう決着付けるつもりなんだろ。。。
前回の「破」の展開は良かった。シンジの成長も見て取れたし。
その展開をそのまま引き継ぐ形で「Q」を作るのかと思ってたけど、庵野監督は違う方向を選んだらしい。また元のイジけシンジに戻ってしまったし。おまえらの思ってる通りにはやらないよ、という感じ。まぁ、「序破急」というサブタイトル付いてる以上、「急(Q)」で違う展開になるのは当然なんだけど。
にしても、これは。。
最後のタイトルは「シン・エヴァンゲリオン劇場版」。
「序破急」と続いて、最後は「シン」。今までの世界観を徹底的に壊した上で新しいモノを作り上げる=「シン」、という意味なんだろうね、やっぱり。
わざわざ「巨神兵東京に現る」という作品を同時上映したのも、どう考えても伏線だろうし。
いっそのこと、サードインパクトが起こったことで、そこら中に使徒=巨神兵が現れて世界を破壊した、なんて展開の方が面白いかも(笑)
で、壊した先は、ナウシカの世界につながる、と。シンジ達はナウシカの世界で生きることになるわけだ。
正直言って、改めて見てみて、今後のストーリーを考えてみて、ちょっと最後の作品への興味が失せた。
この展開の先は、あまり希望がある終わり方しそうに無いし。
とは言え、最後の劇場版が上映開始されたら必ず観に行くけどね。
せめて、キャラクターの精神面だけの救済や、夢オチ的な展開にだけはならないよう祈ってます。。
タイトルだけの、空虚な作品
劇場で見て以来、2度目の鑑賞。
この作品を観る価値は、冒頭の宇宙空間での作戦パートだけ(私がアスカを好きなだけ?)
劇場で見たときは、BGMの重厚感とフォースインパクト時の色彩の鮮やかさで圧倒されたが、
スマホで見てると、そこが自然と抑制される。
その結果、ストーリーや演出に注意が向いたのだけれど… 満足できなかった。
まず自分が見たかったのは、
人型兵器が、特撮よろしく街を壊しながら疾走し、格闘し、銃を撃つ映像だったのだと、気付かされた。
人骨?が敷き詰められた場所での格闘とか、全然盛り上がらない。
ストーリーでは、まともにコミュニケーションをとれているのは、シンジ君とカヲル君の間だけ。
あとはみんな、好き勝手言いっぱなしだったり…全くひどいものだ。
気付けば、シンジ君がイライラするのと同様に、見ている私たちも出てくる単語や展開の意味が分からずイライラしてきて…。。。
意図的に、観客がシンジ君に共感するような脚本にしてるのかもしれないが、
自分がエヴァに求めているのは、シンジ君が自己肯定感を高める展開。
作品の最後、プラグの中でうずくまっていたシンジ君。
この姿を見て、楽しい気持ちになった人は、いただろうか??
近年中に、新作が上映されるだろうが、納得できるアクションシーンがいっぱいあって、シンジ君が幸せになれるストーリーであることを願ってやまない。
あと、アスカがヒロインとして、報われますように。
シンジ君とのシンクロ率100%!「Q」uestionだらけの問題作。
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の第3作。
前作『破』から14年後の世界を舞台に、長い眠りから醒めた碇シンジの新たなる戦いと葛藤を描く。
総監督・エグゼクティブプロデューサー・原作・脚本・画コンテ・デザインワークスを担当するのは、前作と同じく庵野秀明。
本作ではイメージボードも担当している。
こういう映画のレビューが一番困る。なぜならほとんど意味が分からなかったからだ。
『エヴァンゲリオン』は庵野秀明の作家性が強く出たインディペンデントな側面のある作品ではあるが、ここまで巨大に成長したシリーズで、まさかこれ程までにぶっ飛んだものを作るとは、庵野秀明の頭がおかしくなったとしか思えない。
意味不明な用語や思わせぶりな描写、説明不足な空白期間など、そもそも観客に理解させようとして作られた映画だとは思えない。
こういう物だと割り切って、シンプルな頭に切り替えて映画を噛み砕くと、昔からあるロボットアニメの構図で作られた、単純な物語であることに気付く。
ミサト率いる良い者軍団と、ゲンドウ率いる悪者軍団の対立。ゲンドウの目的は人類の滅亡であり、その目的を達成すると死んだ奥さんを蘇らせることが出来る…らしい。
シンジは世界を元通りにするために奮闘するも悪者に騙されてしまい、友人であるカヲルを犠牲にしてしまう…
うん、わかりやすい!
こういうものだと割り切れば、個性的なキャラクターが派手なアクションを繰り広げる面白いロボットアニメだ!
とはいえ、これは新参者で特にエヴァに思い入れの無い人間だからこそ割り切れるのであって、20年近くエヴァファンをやっている人からすれば、とんでもなく邪悪な作品だと思う。
エヴァファンの方々にはお悔やみ申し上げます…
いや、これを楽しめるからこそ、エヴァファンなのかも。どうなんだろう…
ライブ感で繰り広げているとしか思えないシナリオは賛否両論あって当たり前。
『破』のラストでカヲル君がサード・インパクトを止めたはずなのに、ニア・サード・インパクトとかいうもので世界が滅んでいたのは何故〜?
次回予告と内容が全く違うのは何故〜?
誰もシンジくんに詳しい説明をしないのは何故〜?
特に映画開始30分の意味わからなさはヤヴァイ。
「ヴンダー」とかいうエヴァの世界観に合ってない空飛ぶ戦艦と、『グレンラガン』とか『エウレカセブン』に出てきそうな新キャラクター達がわけわからんロボット?と熱いバトルを繰り広げるが、意味が分からないのでただただポカン。
眠りから覚めたばかりのシンジ君と全く同じ気持ちで戦闘を眺めることが出来ます。まさにシンクロ率100%!
カヲル君の言っていることも何一つ意味が分からん!
シンジ君が「カヲル君、言ってる意味が分からないよ!」と声を張り上げるシーンがあるが、ごもっともだよ!
まさにシンクロ率100%!
とにかく、色々と無茶苦茶な作品だが個人的には嫌いじゃ無い。
こじんまりと纏まっていた『序』と比べれば断然こちらの方が楽しめた。
次回が最終回らしいが、本当に終われるのか?
少なくともテレビシリーズで空白の14年を埋めるとかしないと意味わからんことになりそうなのだが…
まぁ、今年中には公開されるらしいのでたのしみにしておきます!
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