劇場公開日 2012年11月17日

「転」ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0

2012年11月23日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、映画館

怖い

興奮

難しい

遂に公開!
『シン・エヴァ』前に、『序』『破』『Q』を一気見再鑑賞。
(レビューはそのままです)

映画の内容に対してではなく、映画への意見に対してのレビュー。
賛否両論真っ二つである。
どちらかと言うと、否が多い。
「訳が分からない」「裏切られた」が大多数を占める。

私は特別裏切られたとは思わなかった。
そもそも『エヴァ』とはこういうものではなかろうか?
良い意味でも悪い意味でも見る者の予想を覆していく。
もしそれが裏切りと言うのなら、『エヴァ』に何を求めていたのか?どんな『エヴァ』を見たかったのか?
シンジ君がエヴァに乗って使徒を倒して世界を救いました?
これまでの謎があれよあれよと解明されていく話?
そんな明解な話が見たいなら、『エヴァ』に期待するのは野暮である。

確かに『Q』は、『序』『破』と比べると物語のメリハリや躍動に欠ける。
でも、それは致し方ない。
『序』と『破』はTVシリーズがベース。しかも、最も躍動感あったTVシリーズの前半をさらにバージョンアップしたのだから面白くない訳がない。
『Q』はそんなTVシリーズから離れた。
TVシリーズの『エヴァ』しか知らない我々は全く新しい『エヴァ』を見た。
戸惑うのは勿論だが、それを単に「つまらない」「裏切られた」と評するのは酷である。

起承転結の言葉を借りるなら、『Q』は大きくひっくり返った。
どんな物語にも見る者を驚かす展開は必要。
そういう意味でなら、『Q』はその役割を充分に果たし、裏切ってはいないと思う。

2021年3月7日追記
『Q』から9年、色々あった。
庵野監督はその間、『風立ちぬ』で声優を務め、重い鬱になり、克服して傑作『シン・ゴジラ』を撮り、
そしていよいよ、その時を迎える…!

近大