あなたへのレビュー・感想・評価
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亡くなった奥様の故郷、長崎へ散骨の為、富山から車で旅をしながら人と...
亡くなった奥様の故郷、長崎へ散骨の為、富山から車で旅をしながら人との交流を描いた穏やかな作品。
劇中に幾度と「星めぐりの歌」が歌われ、曲が頭に入ってきます。
高倉健さん、大滝秀治さんの遺作。 高倉さんは81歳とは思えない風貌...
高倉健さん、大滝秀治さんの遺作。
高倉さんは81歳とは思えない風貌で、本当にかっこいい。
スクリーンに映る存在感もすごい。
豪華俳優陣が脇を固めていますが、佐藤浩市やビートたけしがちょい役でも違和感ないです。
ストーリーは、高倉さんが遺骨をまくために、車で旅をする物語。
旅した様々な土地で暖かい人々や美しい自然に触れ合います。
特に印象に残っているのは、天空の城と呼ばれる竹田城跡。これは映画館で見てよかったなと思いました。
本当に天空に浮かんでいるようで、圧巻の景色でした。ぜひ行ってみたい。
途中まで、切なくなりました。
子供のいない夫婦で、将来キャンピングカーを買って旅行しようかなって思っているので、これからってときに奥さんに先立たれた旦那さんの気持ちに自分達の将来の姿を重ねて観てしまいました。
私が先に逝っても、旦那が先に逝っても、残された方の気持ちを思うと切なくなりました。
地上波なので省略されてたからかもしれないけど、全体的になんとなくぼんやりとした話だった気がします。
うーん
初めて見ました。今まで南極物語、鉄道員、を見ましたが、
この映画、超期待して見たのですが、最初は良い感じ。始まって10分で涙気味そうになり、でも徐々にビートたけしさんが出て、物語で何かのキーマンかと思いきや、警察に車上荒らしでパクられて、終了。
途中、草薙さん出てただの物産展。佐藤浩市さん出て、これは何かあると思って、最後、実は死んだはずの綾瀬はるかのお父さん。
最後のあなたへって誰の事だったんだろう?って思いました。
健さんの映画の中でも人を想う気持ち。とっても伝わりましたが、健さんの亡くなった嫁さんの事が最後に薄れた気がしました。
最後は佐藤浩一さんと綾瀬はるかさんの母さんの伝書鳩。
健さんが。
俺には、最後に主役が変わったぐらい思いました。
鉄道員は二回見て二回とも泣きました。
賛否両論あるとは思いますが、自分の感想入れさせてもらいます。
まだ若輩者ではございますが生意気なこと言って、まだ自分には理解ができないと、思って若造の戯言と思ってください。
高倉健さんは大好きです。
ご冥福をお祈りいたします。
申し訳ございません。失礼いたします。
あなたへ
「あなたには あなたの時間が 流れてる
だから ここで さよならよ
故郷まで はるばる 逢いに来てくれてありがとう
わたしを さがしてくれて ありがとう
あなたは これからも 自分の人生を どうか生きて 」
出会う人、みんなが静かな悲しみとささやかな幸せを大切に抱き合わせ、生きているような人たちでした。一人旅って本当は一人ぼっちなんかじゃない。
旅が終わる頃には、人の想いだとか自分の気づきだとか、形のないお土産を、触れ合った人の数だけ心の付箋が増えていき、少しだけ胸張って帰れるものなのではないでしょうか・・・。
あいかわらず健さん渋い!(映画館を出るとだれもが健さんになってます)
なんとなく高倉健さん目当てで観てきました!
ストーリーは遺灰(遺骨)をもって散骨のために旅するロードムービー
これまでも似た設定だとオーランドブルームの「エリザベスタウン」や
今春日本公開だったスペインの巡礼路を旅する「星の旅人たち」などを思い出します
いまやロードムービーの中ではひとつの定番なのかもしれませんね!
たしかにハリウッド映画を見慣れている方にはたいくつかもしれません。
それでもたけしさんや綾瀬さんなど、助演陣も豪華でいい感じだったし
ロードムービー仕立てなのでそれほど退屈ではないし
なによりじっくり健さんの渋さをみたい…って方にはたまりません。
評価は★★★、健さん好きにはプラス★で★★★★です。
観終えて映画館をでると男の人ならだれでも「高倉健」になっているかもしれません!
この感覚は寅さんをみたあとは寅さんになったり、
もえよドラゴンをみてブルースリーになってしまう感覚と一緒ですね(笑)
実力派!!
個人評価:40点
ポイント:[地味][一期一会][成長]
私は結婚をした事がありません
年齢も20代半ばです
そんな私が、この深みのある作品を真摯に評価出来ていないと思います
役者は、実力派が揃っており
所々にストーリーに関係が薄い個性派が出てきて飽きを防止してくれます
ただ、最終的にゴチャっと纏めた感が出てしまい
少し残念です
安心して観れる映画
飛行機の中で観ました。
画面が小いのがちょっと残念でしたが、高倉ワールドを楽しみました。
健さんの映画は、観ていて安心する感じです。
物凄く奇抜なものも無いし、淡々としているし、最近人気があるから出たって俳優もほぼ居ないし、派手なことも無く、観ていて落ち着くこの感じ。
これが日本映画の良い所なんじゃないかな?と、思える。
そんな気持ちになる映画でした。
見終えたばかりの今よりも
何年も経ってから思い出して、「あぁ、あの映画って健さんが出てて、結構良かったよね。」って言えるような映画っすね。
これが心に残る映画って言うんでしょうねぇ。
今後も健さんの映画、観たいです。
本当の女の愛
もし私が彼女を故郷の海にあした散骨しようとしたとすると、第二の手紙、「さようなら」を読まないのと読むのとでは、きっぱりした決別感が違うでしょう。
唯一のこった骨が彼を遠いところへ誘導し、旅の時間と空間が思い出を回想させ、浄化させ、やっと散骨を目前にしたときに、「さようなら」という指示があり、散骨を躊躇することが無くなり、骨がなくなったあとは、「さようなら」という手紙で彼を解放するのです。
彼だけによる彼女への弔い、彼女との決別を時間と空間を通してさせてあげるという彼女の愛ではなかったかと思いたいですね。
本格的な日本映画のような
正直高倉健さんありきの映画かなという印象でした。各人物の心情が読みづらくもやもや感が残ってしまう部分が多かったです。亡くなった主人公の奥さんと結ばれた経緯などもう少し話を掘り下げて欲しかった。
しかしゆっくりしたペースで鼻に付くこともなく話が進む当たり最近あまり見かけない日本映画を見れたという点は良かったと思います。近頃の日本映画も娯楽性の方向が変わっていく中こういった古き良き日本映画のようなものが作られるのはどこか意欲的なものを感じました。
最初に高倉さんありきな映画と言っておいてなんですが、やはり俳優スターだけあってスクリーンの彼は何とも言えないオーラを感じました。高倉さんを大スクリーンで見るのはこの作品が初めてですが、劇場でこの人を見るだけでもこの映画を見てよかったと思えてしまいます。
これが本来の日本映画なんだなと思えるような作品です。高倉健をよく知らないという若い人は見てみるのもいいかもしれません。
健さんへのはなむけとなる健さんのための映画として企画されたのでしょうが、それがかえって墓標のようにも感じて淋しい限りです。
淡々とした作品で、寡黙な健さんにはお似合いの脚本だったかも知れません。健さんの凄いところは、画面に出ているだけでドラマになるというところです。 それにしても、なんて豪華なキャストでしょう。次々登場する主演クラスの俳優に、凄い凄い!とこころの中で絶叫してしまいました。
主人公の倉島英二が亡き妻・洋子を失い、今どんな気持ちでいるのか、そしてどれだけ洋子を愛おしく思っていたのか、時折カットバックされる洋子が生きていたときの映像と健さんの深い哀愁を讃えた演技で、涙ぐんでしまいました。
本作は、妻の散骨と2通目の遺言状の謎解きを目的とした典型的なロードムービー。健さんには、旅する姿がよく似合います。旅の途中には多彩な面々と関わり合いとなり、ヒューマンなドラマが紡がれていきます。
ただ、以外とあっさりと目的地に着いてしまうので、もっと波乱があればいいのにと思えました。主人公の英治が刑務官をしているだけに、元服役者などとの関わりで旅の行方が見えなくなるほどのアクシデントがあった方が起伏が盛り上がったはずです。
原作がそういう筋なら仕方ないのですが、どことなく今の健さんに遠慮しながら当たり障りなく、ただただ渋い健さんを描いていることが気になりました。恐らく本作を最後に銀幕から去ってしまうだろう健さんへのはなむけとなる健さんのための映画として企画されたのでしょうが、それがかえって墓標のようにも感じて淋しい限りです。
物語は、妻の洋子が、遺言状をなぜか2通残したところから始まります。「あなたへ…」で始まる1通は知人から、死後に英二に渡るように手配されていたもの。「古里の海に散骨して」と書かれていました。もう1通は現地で受け取ってほしいと、中身を伏せたまま、平戸の郵便局に送られていたのです。
妻の遺言を読むための平戸行きは、あまり乗り気ではなく受け身の姿勢で始まりました。でも旅の予期せぬ出会いが、洋子を失って深い悲しみのなかにある英二を変えていったのです。
元国語教師、イカめしを売る男と部下。結婚を控えた若い男女と船頭の老人。みんなごく普通の市井の人たちであるれど、それぞれに心に抱える悲しみや後悔の念を背負って生きていたのです。事情は違えど、倉島と似たような心境の人たちだったのですね。そんな出会う人達に、自分の悲しみを重ねて思わず相手の心を慈しみ深く包もうという英二の優しさにはグッときました。出会う人の悲しみに何か解決しようとする訳ではないのです。でも、そこにいてくれるだけで癒される気になってくるというのは、演じている健さんの人徳あってこそのものでしょう。
原作の背後には、種田山頭火の無常観に深く影響されています。英二が出会った自称元国語教師に語らせる種田山頭火と松尾芭蕉の違い。その問いかけに倉島は胸を詰まられます。それは英二に洋子の故郷の長崎・平戸までの行程が、放浪なのか旅なのか問いかけるものでした。
元教師の説明では、山頭火のように帰る場所のない旅をするのが放浪だとというのです。その点芭蕉は目的もはっきりしていて、きちんと戻るべき庵を構えていたので旅なんだとも。
富山の官舎から出発して、またそこへ戻るつもりだった英二ではありましたが、洋子を失った今は、英治の魂は山頭火のように寄る辺なき野を流離っていたのかもしれません。
けれども、旅先で悲しみを背負いつつも、賢明に毎日を振る舞い、働いている姿を見ているうちに英二は自問自答したわけですね。洋子との幸福だった過去の思い出ばかりに囚われていていいのか。洋子の残した二通目の遺言状に書かれてあったひと言も、実は、愛する夫の再起を促すためのものでした。
旅に向かわせた洋子の真意をくみとったかのように、英二は世話になったある家族のために行動を起こします。不器用な英二にとっては柄にもないことでしょう。そのちょっと意外で気張って見せた振る舞いが、いかにも健さんらしいというか、男らしくてグッとくるのですね。
出演陣で印象的なのはなんといっても大滝秀治。「久しぶりに、きれいな海ば見た」
という老漁師が語る平凡すぎる短い台詞に、心の目をパッチリと見開かされたと健さんも大絶賛。役者魂を見せ付けてくれました。
また、本作のキイマンとなる訳ありのイカめし販売員を演じた佐藤浩市の存在感も凄かったです。健さんとの共演は緊張したというけれど、結構競っていたのではないでしょうか。その販売員の上司役を演じた草彅剛のお調子のよさも絶品もの。それに比べて、元教師役を演じたビートたけしは、健さんとの共演に緊張したのか芝居が固かったですね。演じているたけしの気持ちまで伝わってくる芝居で、かえって可笑しかったです。
気持ちとしては、これで終わりとならず、健さんにはもう一本ぐらい頑張ってほしいですよねぇ~。
渋~い
このての作品は好みでないが高倉健久々ということで鑑賞。健さん渋いという声が多いが自分には渋すぎ。監督、主演が年寄では新鮮味を求めるのはムチャか。大滝秀治の「今までで一番きれいな海を見た」というセリフで満足しなければいけない。大滝は助演だから多くの作品に出演している。健さんは主演だから出演するには最低収支トントンにする責任がある。直接会ったことはないが、言動から推測するに責任感が強いだろうから、そうおいそれと作品を選べないのだろう。もちこまれた企画はみんな受け入れ、そこそこ稼いでしまう三池監督はエライ。その三池監督も最近本数が減っているようだから作品を選んでいるのかな。健さんには脇でいいからもっと多くの作品に参加して渋~いところを観せてほしい。
これが映画だ
高倉健が演じる実直で謙虚で無欲な主人公の心模様がストレートに伝わってきて、涙が流れっぱなしでした。思い出しても、健さんの渾身の演技に涙が出てきます。本当に凄い俳優さんです。
世の中の奥様方に、ご夫婦でご覧になることを強くおすすめします。その理由は、観ればわかります。
健さんが海に散骨したあと、猟師ふたりが手を合わせて海に祈る漁船が夕日に映えるシーンは、映画ならではの素晴らしい映像でした。
こういう繊細な心模様の映画はガサツなアメリカ人には理解できないのかもしれませんが、ひとこと言わせていただければ、「アメリカ人よ、これが映画だ」
良い映画に出会えました。
「あなたへ」は夫婦愛について、深く考えさせられる秀悦な作品でした。
「さようなら」の意味するものがあまりに深く謎めいていた為、映画の鑑賞後直ちに書店で原作を購入せずにはいられませんでした。
原作では、冒頭で倉島英二と余命わずかな洋子さんとの温かい夫婦愛が多くのページを割いて描かれており、長崎で受け取った2通目の手紙も、便箋3枚に洋子さんの英二への温かい思いがいっぱいに綴られていました。
映画では夫婦愛に関する描写が最小限に抑えられ、また2通目の手紙も「さようなら」の一言に変更されており、そのため、ある意味淡々とストーリーが展開していくことになりました。
監督、高倉健さん他出演者の方々はおそらく、原作を繰り返し読まれたに違いありません。
その作品は、私の心を、そして涙腺を激しく揺さぶる素晴らしい内容だったと思います。
その原作の、要とも言うべき上記部分をあえて変更したところに、私は、映画関係者のこの映画に賭ける熱い思いを感じぜずにはいられませんでした。
私は思います。
2通目の手紙を簡潔にした事により、この映画が、倉島夫婦だけの物語ではなく、劇場に同席した全ての夫婦&恋人たちに贈る、ラブストーリーになったのではないでしょうか。
それぞれが互いを思い、最後の別れに際し何を思い、相手に願うのか、しっとりと考える時間をくれたように思います。
エンディングの音楽と画面が止るまで、誰一人席を立たなかったことが、この映画の価値を明示しているのではないでしょうか。
素敵な映画に久々に出会えたことに、感謝して止みません。
一羽のスズメ
妻の遺骨を携え、一度も行ったことのない妻の故郷・長崎の薄香へ自家製キャンピングカーを走らせるロードムービーだが、それぞれのエピソードは淡白で希薄だ。その割に出来過ぎなぐらいリンクする。
妻との思い出の地も都合よくコース上に点在する。ご当地の催事がお決まりのように挿入されるこの手のタイアップは取って付けたような不自然さがあり、どうにかならないものか。
良くも悪くも健さんの映画。健さんを見る映画だ。高倉健の存在感は大きい。
倉島が〈鳩〉になるためのケジメとして、世話になった総務部長の塚本宛てに郵便物を投函する姿は倉島の実直さを偲ばせるシーンで、高倉健本人の人柄が重なる。
*〈鳩〉が何を意味するか、ここでは伏せておく。
妻・洋子がなぜ故郷の海への散骨を願ったのか、その真意は分からない。
洋子の絵手紙にはいつも一羽のスズメが描かれている。洋子は倉島の人生の一部に宿らせてもらった気持ちでいたのではないだろうか。同じ墓に入ることで倉島の残りの人生にまで介入することが無いようにとの配慮ととれる。
また、倉島と知り合う以前に愛した男への遠慮もあったかもしれない。
町の写真館で見つけた古い写真に拳で軽くコツンとやる仕草は、「余計な気を使いやがって」と「ありがとう」がないまぜになった倉島の気持ちの現れであろう。
絵手紙が「さようなら」と空に羽ばたき、倉島もまた〈鳩〉となって新しい人生へと飛び立つ。
いい話だと思う。ただ映画としてみたとき、話の芯がどこにあるのか掴みづらく、話の運びもリズムが合わなかったというのが正直な感想だ。10年後に観たら違うかもしれないが・・・。
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