「天性の魔力。」マリリン 7日間の恋 ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
天性の魔力。
M・モンローの出演作品は幾つか観ているけれど、
彼女が演技派だなんて思ったことは一度もない^^;
(荒馬と女くらいかな)
今作でのメソッド演技を巡るオリヴィエとの対立も
(有名な話なので)知っているけど、
そこまで入れ込んで役作りをする必要のない女優、
(観客が望む彼女はセックスシンボルでしかない)
その葛藤が彼女をどんどん精神不安定に追い込み、
ドラッグと酒に溺れさせる原因をつくった。
まぁ…当時の(今も)有名人が陥る罠には違いない。
でも彼女の本質は、スターオーラの泉に輝いており、
例えば街中であれだけの目を惹いてしまうほどの
セクシー加減^^;、そんな天性の魔力はオリヴィエが
嫉妬し尽しても自ら持ち得なかったスター性なのだ。
多くの目を惹き、幾人もの男を虜にし、破滅させ、
でも最後まで本当に欲しいものが手に入らないまま
終わってしまった哀しい女性だったと私は思う。が、
あれだけのスターになれたんだもの!ねー。
美空ひばりも松田聖子も捨ててきたものがあるのよ。
(あ、比べるなって話?)
さて。。。
M・ウィリアムズ、会心の演技。
本家マリリンと比べると小さくて可愛いが、むっちり
加減がソックリで、表情や仕草もかなり勉強している。
うわっ!!と思うほどのオーラには欠けるが、
イギリスの片田舎で、名もなき青年とアバンチュールを
愉しむ解放的な素朴ぶりはかなり堂に入っていて好印象。
情緒不安定な弱弱しさと裏腹に、自身がモンローである
ことへの誇りと奢り、そんな部分もよく出せていたと思う。
オスカーは残念でしたが^^;鉄の女にやられちゃったね。
K・ブラナーのオリヴィエぶりもすっごく似ていた!(爆)
でも奥方のV・リー…ちょっと違くない?(J・オーモンド)
A・ミラーの神経質な唯我独尊ぶりも良かったし^^;、
P・ストラスバーグの嫌味なまでの付き添いぶりに笑えた。
S・ソーンダイクは私生活でもデイムの称号をもっていて
まさにデンチが演じて当然!の名女優。もっと優しい顔
だった気がするが^^;劇中でもとてもいい味を出している。
あ、E・ワトソン。相変らず可愛かったなー。
あっちを振ってマリリンって…^^;まぁ分かる気もするけど、
彼女とはその後どうにかならなかったのかしら?
儚い夢物語のような7日間だが、
マリリンにとってはコリンは数多くの友人の一人?だろう。
コリンにとって忘れられない女性なのは言うまでもないが。
E・レッドメイン、初々しさでよく似合っていた。
(もう彼女のような女優は出てこないでしょうねぇ。肉色兼備v)