「これぞザ・リアルΣd(゚∀゚d)イカス!」サウダーヂ 初台験さんの映画レビュー(感想・評価)
これぞザ・リアルΣd(゚∀゚d)イカス!
2時間40分もある長い映画いだけど・・・
全然長さを感じさせない大傑作(・∀・)
バブル期に日本は公共事業に投資しまくって空前絶後の好景気を成し遂げたものの・・・
そこから先は坂道を転がるような大不況に(;´∀`)
そんな閉塞感たっぷりな社会で、様々な思いが入り混じって見事な群像劇に仕上がってる(゚∀゚)
日本人もタイ人もブラジル人も、みんな同じ人間。
そこはやっぱり同じサウダージ(憧れ)を持ってる。
それが郷愁だったり、家族だったり、ここではないどこかへの憧れだったりする。
タイパブの女の子に入れ込むあまり「俺とタイで一緒に暮らそう」と迫るも「私はお金が欲しい」と正面切ってその憧れを断ち切られる男。
一緒に働いてる同僚は、ラッパー志望で夢を実現しようとするけどなかなか思うようにいかずライバルに水をあけられて、ついにはそいつを刺殺してしまう。
その後輩の女の子は、東京に行くもうまくいかず傷心のうちに帰郷して、良く分からんスピリチュアル的なものにはまって自分の居場所を探そうと必死。
タイ人の子に入れ込む旦那を横目に、奥さんはエステで働いてて怪しげな水を売るスピリチュアル系の商売をする女が客に来てビジネスに誘われて入れ込んでいく。
しかしその女も、財産があって生活には何不自由ないのに実はNo.1のデリヘル嬢。
ブラジル人労働者は仕事を次々となくし、帰郷せざるを得ない状況にまで追い込まれ、その仕事を斡旋してる派遣会社に努めるブラジル人も帰郷してしまう。
現状に満足してるのはマリファナの売人と女の子3人組の美神会のみ( ゚д゚ )
しかしこんなにマリファナが出てくる日本映画今まであったか???Σ(゚Д゚ノ)ノ
さらに美神会のキャラもΣd(゚∀゚d)イカス!
宮台真司さんも怪しげな政治家を熱演してて良かった(゚∀゚)
それぞれの関係性の中でサウダージが連綿と連なってる様子は見事としか言いようがない( ゚∀゚ノノ゙パチパチパチ
有名な役者を誰も使ってない中で、それぞれの演技もキャラも立っててすごくいいと思う。
やーさんの親分も本物の親分をキャスティングしてて、あれは演技じゃなくてまじでびびってるというのもすごくいい(。_。(゚д゚(。_。(゚д゚ )ウンウン
繁華街でフリースタイルラップをするところのかっこ良さはスンゲェ──―Σ(゚∀゚ノ)ノ─―─ッ!
異常なくらいの完成度ですよこれd( ^ω゚ )バッチリ!!
クライマックスからラストに行く怒涛の展開はさすが(・∀・)
最後の田我流の「俺・・・自首するわ!!」って言う時の泣き笑いの表情もすごく(・∀・)イイ!!
台詞や演技テンションだけじゃなく、今の日本の閉塞感をリアルに描ききれてると思う。
観ててとにかく痛々しいし身につまされるし、日本という国の縮図がここに凝縮されてる感じ。
インディペンデント映画でこれだけの重厚さと完成度、さらにテーマ性を持たせてるのは見事としか言いようがない。
さらに監督の映画愛と社会に対する痛烈なメッセージ、そしてこれを作りきった情熱と志は本っっっ当に頭が下がります<(_ _)>
ビッグバジェットでくそ映画、誰得映画を乱発させてる今の日本の映画界にも一石を投じる重要な作品だと思う。
広告代理店やテレビ局、芸能プロ、スポンサーの言いなりになってるだけの有名な監督やプロデューサーはこれを観て映画の原点に戻れ!!!!(`・д・´)9m ビシッ!!
日本映画界の宝ですよこれはワチョ――ヽ(・∀・)ノ――イ♪