「『怖がる事はない。私たちは家族よ』」エイリアン3 マサシさんの映画レビュー(感想・評価)
『怖がる事はない。私たちは家族よ』
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現実社会に対するアイロニーの様な作品と考えよう。
いずれ滅ぶしか無い男系社会に、子供(?)を宿した物理的な女性が流れ着く。そして、怪物のもう一匹がそのリプリーを探し回る。そんなブラックファンタジーだ。
シリーズとして見るよりも、この映画こそエイリアン2だと思う。
『クレメンズ』の履歴経緯は正にチェルノブイリへの警鐘だと感じた。
この映画の上映時には社会主義社会の崩壊は事実上終わり、一時的に世の中は一曲化する。さて現実はどうなるか?言うまでもない。
リプリーが怪物を探し回る。
その時の台詞『怖がる事はない。私たちは家族よ』
二極化だった社会がもう一方の社会に対して鎮魂する台詞と感じた。
男たちの考える戦いが狂気と化す。それが正に現実だ。
さて、この映画の演出の上で凄いと思った事は、
リプリーは髪の毛を丸坊主して、男達は髭を剃る。つまり、中性世界なのだと思う。キリスト教原理主義社会と話していて、ある意味に於いて、911の預言も含んでいるのかなぁなんて考えている。また、最後はカトリック教徒が一番問題視している女性に対するあの問題。奥が深い。
傑作である。
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