劇場公開日 1992年8月22日

「眠気をもよおすほどに怖くない」エイリアン3 あんゆ~るさんの映画レビュー(感想・評価)

1.5眠気をもよおすほどに怖くない

2009年11月22日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

寝られる

1992年アメリカ映画。115分。先週、悪趣味絶頂な「ソウ」シリーズを観てしまうと、このシリーズ定番のお腹をつきやぶってエイリアンが生まれてくるシーンも、カレーを食べながら平然と観てしまうのは、自分自身に対するご愛嬌と済ませたいです。有名シリーズのSFホラー第三弾でございます。

本作の監督はデヴィッド・フィンチャー。この後に「セブン」でブレイクし、「ベンジャミン・バトン」でオスカー候補になってしまうお方でございます。しかし、これら一連の代表作を観てわかるのは、この人は人間描写がとにかくうまくないということで、今作でも同様です。

人間描写がうまくないのは前作の監督ジェームス・キャメロンも然りなのですが、この人の場合は、それをボヤけさせてしまうほどに痛快なアクションを撮ってしまう。しかしフィンチャー監督の場合は、それを補う長所が今作ではまだ確立されていません。つまり小さくまとまっているのです。

すると見事なまでに退屈なホラー映画になってしまうのです。怖くなければ、ドラマもないとなると主演のシガニー・ウィーバーも全然強そうに見えなくなってしまうのだから、やはり監督というのは大変なお仕事です。

フィンチャー監督はその後、詩的なまでに研ぎ澄まされたゴシック映像美を極め人気監督になります。やはり一芸に秀でることが大切なんだなと思いました。

塩をいれわすれた料理を食べたような気分でした。

あんゆ~る