「がんばれ日本茶。」種まく旅人 みのりの茶 ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
がんばれ日本茶。
私ごとだが、日本茶が大好きである。
一年中、お茶(ほぼ緑茶オンリー)を飲み続けている。
最近では、掛川産の深蒸し茶(NHKで宣伝されたのをきっかけに)
に凝ったりしているが、まぁ緑茶なら何でも大好きなのである。
(ですので、美味しいお茶があったら紹介して下さい)
さて。。。
タイトルが気になって仕方なかった。ところが上映時間が微妙。
う~ん、観れるか観れないか。と思っていたら、運よく観れた。
評価はさまざま。確かにかなりベタなドラマではある。
ただこの監督(塩屋俊)の作品は、いつも見る目が優しくて好きだ。
専門家やお茶農家の方からみれば、かなり甘いのだろうと思う。
こんな簡単に、しかもド素人に、美味しいお茶が作れる筈はない。
まぁお茶に限らず、農業ってそんな甘い仕事ではないし、
劇中でも描かれるが、傍からみてカッコいいとか、そういうレベル
で判断できる仕事ではないと思う。
ブームブームと世間では囃し立てるが、いとも簡単に作れるもの
ならば、誰が風評被害や天候被害に泣くというのだろう。
先の震災で東北関東圏の農家の方々は、かなりの被害を受けた。
農作物、畜産加工物、どれも人間の口に入るものは確かに安全が
確保されているべきである。
だけどやっとのことで出荷までこぎつけ、そこで廃棄せざるを得ない
決断を余儀なくされる状況というのは…。泣くに泣けないわな~。
今なぜこの映画なんだろう、と思った。
もちろん大分県臼杵市の美しさや素晴らしさを堪能するのもある、
が、農家の於かれた状況やその実態、農水省とどう絡むのか^^;と
素人には勉強できるところも多い。
ヒロインが右も左も分からない状況下で、地域の人々と解け合い、
苦しみながら成長する様子も心地良い。
都会なら独りでもなんとかなることが、田舎ではそうはいかないよ、
好むと好まざるに関わらず、人付き合いは地域の基本を学ぶ宝庫。
そこへ助け船を出すのが農水省のお役人…(爆)というわけだ。
絶対あり得ない~^^;と思いながら、でもこんな人がいたならと思う。
先にも書いたが、人間の口に入るものだから安全第一ではある。
それと並行して、少しでも美味しいものを作って届けたいと思う。
作り手と買い手の間に橋渡しをする存在が必要なのが観て分かる。
天候被害は自然の贈り物なので仕方ない(晴れも雨も有り難いよね)
だが風評被害というのはまったくもって許せない。
(あー新茶の季節♪今年も美味しいお茶がたくさん飲めますように)