劇場公開日 2012年3月31日

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「たった一人の勇気が多くの人の心を救う!」ヘルプ 心がつなぐストーリー 瑞さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5たった一人の勇気が多くの人の心を救う!

2012年4月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

ストーリー自体は想像していた通りだったが、終幕近く涙が止まらなかった。育ての親に対する幼児の気持ちが痛いほどわかったからだ。昔の話とはいえ、自由の国アメリカの負の側面を直視させられた。黒人メイドたちの厳しい現実。でも、すべての白人女性がそうだったという描き方をしていない点は好感が持てた。スキーターは自分自身メイドを使う側の人間だが、メイドに感謝しているし、何より一人の人間として見ている。なぜなら、彼女はメイドに愛されて育ったから。スキーターは差別する側とつきあってもいる。でも、表立って非難できる勇気は彼女にはない。彼女も元はと言えば、自分の作家としてのネタになると思い始めたことであり、何となくおかしいとは思っていたが、取材していくうちにその実態がわかっていくのだ。トイレやパイの話など面白いエピソードに事欠かないが、私が一番感動したエピソードはミリーとシーリア二人の関係だ。アメリカも変わっていくことが象徴的に描かれていると思った。

瑞