劇場公開日 2012年3月31日

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「同じ人間だもの」ヘルプ 心がつなぐストーリー fukui42さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5同じ人間だもの

2019年2月25日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

黒人メイド女性たちと、それを使用している白人奥様達。
ほぼ女性だけで話が進んでいくのが、同じ女性として興味深い。

アメリカの中でも一番「人種分離法」が根強く残るミシシッピ州。
従来の映画だと、キング牧師の「公民権運動」をもとに差別撤廃を求める運動をするものが多い中。
「奥様から何を言われても、YESと言わなきゃダメ」とメイドたちは従順なところが、なんとも悲しい。

前半の「トイレ問題」。映画「ドリーム」でも出ていた、黒人は白人のトイレを使っちゃいけないっていう、バカげたルール。
トイレ一つしかないのに、どーしろっちゅうの!。

子供の時に同じくメイドに育ててもらった、スキーターが。
メイドたちの声をまとめていく過程。
そりゃあ、意見や文句を言ったら。メイドたち仕事なくすもんね。

スキーターの説得についに「あたしも話す。あんたも覚悟しな」。と、エイビリーンが腹をくくった場面がかっこいい!。
「もう怖いもんなんかない」って感じかな。耐え忍んできたものが爆発するというか。

そんな中で、他の白人奥様とちょっとずれてるシーリアを、メイドのミニーが「姉さん」っぽくカジノ色々教えていくシーンが、印象的でした。
ミニーをオクタビア・スペンサーが、いい味出していて。笑わせるシーンもあり、じーんとくるところもあり。こんなお姉さんがいたらいいなあって。オスカー受賞も納得。

ラストはちょっとビターテイストだったのも、また考えさせられる作品でした。

ゆき@おうちの中の人