劇場公開日 2012年12月15日

  • 予告編を見る

「コミカルでちょっと不気味、悲哀と異形の者への愛情溢れる、これぞバートン映画!」フランケンウィニー 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0コミカルでちょっと不気味、悲哀と異形の者への愛情溢れる、これぞバートン映画!

2012年12月17日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

怖い

ここ最近の「ダーク・シャドウ」「アリス・イン・ワンダーランド」はティム・バートン好きの僕にとって大いに不満が残る作品だった。
「ダーク・シャドウ」「アリス・イン・ワンダーランド」「チャーリーとチョコレート工場」のような“風変わりなキャラクターが登場する奇想天外ワールド”を、これぞバートン!として日本の観客(特にジョニー・デップのファン)は歓迎しているようだが、声を大にして反論したい。
バートンの作品はいつだって、“コミカルながらダークで、悲哀と異形の者への愛情滲む”作品なのだ。
それが即ち、「シザーハンズ」や「バットマン・リターンズ」や「スウィーニー・トッド」だった。同じストップモーション・アニメの「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」や「コープスブライド」もそう。
本作はその流れを汲んでいる。
往年のホラー映画へのオマージュを散りばめ、騒動はコミカルだけど不気味さたっぷり、スパーキーを失ったヴィクターの悲しみ、蘇ったが周囲に理解されない哀しみ、そして何よりヴィクターとスパーキーの絆、スパーキーへの愛情に満ち溢れている。
冒頭のスパーキーを主役にした自主怪獣映画には目頭が熱くなり、ガ○ラのそっくりさんの登場にはニンマリ。
心行くまで堪能出来るバートン映画!

近大