劇場公開日 2012年12月15日

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フランケンウィニー : 映画評論・批評

2012年11月27日更新

2012年12月15日よりTOHOシネマズ有楽座にてロードショー

ティム・バートンが原点に戻り、自由に楽しんで作り上げた快作

ティム・バートン監督が、1984年に実写で撮った同名短編を、3Dのストップモーションアニメの長編で再び映画化。原点に戻り、自分ならではの世界を自由に楽しんで作り上げた快作。冒頭、少年ビクターが愛犬スパーキーを正義の怪獣に仕立てて撮った映画を両親に披露するが、その手作りの夢と喜び、絆の温もりがそのまま全編を覆っている。

ビクターは事故で急死したスパーキーを雷のパワーで蘇らせる。ホラーの古典「フランケンシュタイン」にオマージュを捧げながら、科学に純粋な愛が込められれば奇跡は起こると示し、さわやかな余韻に包まれる。

また、ビクターをはじめ、登場する子供たちやペットがみな変わっていながら“悪”はいない点も好感がもてる。白黒映像が容姿などからの先入観を消し、少々気味の悪い仕草なども個性と素直に感じられる。しかも、スパーキーと恋に落ちたプードル犬の髪が電気ショックで「フランケンシュタインの花嫁」風になるなど、随所に過去のホラー映画を連想させる遊び心も見て取れ、なんとも楽しい。

さらに、ペット霊園にキティちゃんが眠っていたり、細部までデザインされた精緻なセット、絵画のような光と影の表現、奥行きや相手の大きさがリアルに感じられる構図など、こだわりにあふれた映像が素晴らしい。白黒ゆえに自分の記憶と溶け合い、自然に心に染み渡る。3Dでは、その効果がより高められ、最後までちょっと不思議な世界に魅了される。

(山口直樹)

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