劇場公開日 2012年8月25日

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「3次元から2次元への答え」るろうに剣心 くろバンさんの映画レビュー(感想・評価)

4.53次元から2次元への答え

2012年8月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

興奮

先行上映を観て来ました。

漫画原作でアニメもあり、初の実写映画化…絶対賛否両論ですね(苦笑)
自分は原作もアニメも好きでこの実写版も期待していました。
結論から言うと「おみごとで、ござるよ」ですね!

アメリカではMARVELコミックを映画として成り立たせて興行収入をあげています。
これはコミックスをそのまま映像化するのではなく映画としての脚本・演出に置き換えてプロデューサーが相応なスタッフと俳優を集めて製作されているからだと自分は考えます。
今までも日本の漫画を原作とした実写映画は何本も作られています(海猿も宇宙兄弟も…)。
ヒットしてる日本の漫画原作映画も映画としての脚本・演出を行っています。
漫画は小説よりも絵と云う表現母体を持っている為にイメージが固定され易くハードルが高いモノとなってますから、スタッフや俳優の力量が低く安易にTVドラマや映画にすると叩かれまくりますからね(笑)

で…本題の剣心ですが、当然めちゃくちゃハードルが高い原作にもかかわらず見事に映画として作り上げている。
これは「龍馬伝」で幕末の動乱を描きあげた大友啓史監督の原作を組入れながら多彩なキャラクターに命を吹込み絡み合わせた脚本と演出、漫画やアニメも取り入れながら実写映画としての映像表現の力。
また、それに答える剣心・佐藤健の演技。
龍馬伝で幕末の優しき人斬り・以蔵を演じた事は気持ちや殺陣の役作りでも活かされていると思う…でも佐藤健の役者としての基礎を作り上げたのは1年以上も演じた仮面ライダー電王(野上良太郎)での多面的演技が今回一番活かされていたんじゃないかな?
勿論漫画やアニメの剣心は出来ない、でも実写として限りなく近づき実写として…いや、映画の命ある人として見事に剣心を表現されてました。
他のクセのあるキャラクター達も各々の俳優陣が表現しきている(斉藤一・江口洋介の牙突の構えは良かったなぁ)。

先に云った通り賛否両論あるでしょう、勿論自分も気になる部分もあったりしました。
でも自分は実写の「るろうに剣心」は今後も「MARVELコミック映画」のようにパート2・パート3と続けて欲しいスピーディーな剣客映画でした。
※京都編とか観たいなぁ~

くろバン