「ド素人集団による超ド級強奪作戦!!」ペントハウス マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)
ド素人集団による超ド級強奪作戦!!
はっきり言って脚本が酷い。セキュリティが厳重なはずの〈ザ・タワー〉にいとも簡単に忍び込み、さらに最上階のペントハウスまでたどり着く。その有り得なさは「オーシャンズ11」も真っ青であり、かの「黄金の七人」に至っては“ド素人”と罵られ笑い種にされることだろう。
ところが、実はこの映画の面白さは、その“ド素人”の集まりが盗みを働くところにある。
緻密なようでヌケた計画に基づき実行に移すが、やることなす事すべてが裏目。行き当たりばったりでメチャクチャだ。いったいどーするんだというぐらい大袈裟になっていく。
あり得ないシチュエーションを妙にリアルにしているのが出演している面々だ。
その筆頭「ナイト・ミュージアム」のベン・ステイラー。この人が奮闘すると、何もかもが本当に見えてくるから始末が悪い。
エディ・マーフィは久しぶりに機関銃のようにまくし立てる口八丁のいい加減さを発揮!!本来の味を出す。
いつも陰気臭い役ばかりのケイシー・アフレックがコメディに挑戦し、「プレシャス」のガボレイ・シディベが巨体アクションで笑わせる。
大富豪アーサー・ショウのアラン・アルダは、人のよさそうな紳士から狡猾な詐欺師に変身。その顔つきは、ホントに憎らしくなる。
そして、この作品をコメディから本格的な犯罪モノに一生懸命引っ張り込もうと奮闘するのが、FBI女性捜査官クレアのティア・レオーニ。ぐでんぐでんに酔っ払って、ついジョシュに肩入れしてしまうところがチャーミング。
そのほかにもよく見る顔ぶれが並び、数の上で間違いなく「オーシャンズ11」や「黄金の七人」を凌駕する。
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