「老若男女、一致団結して希望の未来へと進むのだ!明日の陽はまた昇る」バトルシップ Ryuu topiann(リュウとぴあん)さんの映画レビュー(感想・評価)
老若男女、一致団結して希望の未来へと進むのだ!明日の陽はまた昇る
時代は大きく変化したと言う事を第一番に感じる映画だった!
劇中で、謎の物体が空から撃墜して来て、その物体の正体が不明の段階で、劇中でのNASAの見解が中国やロシアの陰謀でも無かったとしている。しかし仮装敵国を演出していたかつてのアメリカ、70年代80年代、冷戦時代のみならず今世紀になっても、ハリウッド映画では普通は、アメリカとロシアの関係なら、敵国にするか、一緒に敵に立ち向かう為に同盟する国として第一番に、ロシアを描くものだったし、或いは中国と言う様な大国を選んでストーリーを展開していた筈であるが、それを日本人の浅野忠信を準主役級に置き、
日米協力関係の映画を制作している事は、アメリカでの日米関係に対する世論が日本に対して好意的に変化したものと考えて好いと思うのだが?
少なくとも、浅野忠信を起用してキーパーソンを演じさせている事は、映画産業界としては、日本でのマーケット力を視野の中で大きな位置と考えている証ではないだろうか?
何はともあれ、私にとっても、前から大好きだった浅野忠信をユニバーサル映画100周年記念映画にほぼ準主役級な扱いで出演させてくれた事は、とても喜ばしい!!!
この事だけをとっても一見の価値は有ると言うものだ!
話の展開の仕方等々、映画の出来は、それなりに突っ込み処は満載の、欠陥映画とも言えるかも知れないが、しかし、エイリアンが地球にやって来ると言うストーリーを初めに設定をした時点で、この映画にはどうしてもある種絶対に現実的には有り得ない話と言う矛盾点を含む事が前提となるため、映画ファンもそこの点は目を瞑って話の成り行きを見守る温かい姿勢と言うものが、必要不可欠であるとかんがえるのだ。
つまり、つじつまが合わずにおかしな箇所が出来るのはいたし方の無い事だ。突っ込み処が満載になるのが当たり前の映画で有ると言う様に、初めから理屈は抜きにして、只エンターテイメント性をどこまで、自分が楽しめるかで、この映画の評価が大きく分かれる要因だろうと私は考えるが、みなさんはどう感じただろうか?
撮影は特撮を駆使して其れなりに、迫力有る画面展開が出来ているのだから、決して悪い映画では無いと思うのだ!
そして、何と言ってもクライマックスは、ミュージアムと言っている、動くはずのない記念博物館になっている古い戦艦を始動させるシーンで、かつての海兵隊のOB達が何処からともなく現れるシーンは恰好良い!!その殆んどの人達は今ではあまり売れない端役の人達か、エキストラかもしれないが、それでもこのシーンを敢えて設定している事は、これは、今迄のアメリカを支えてきた人々への敬意の表れを表現したものだと考えられるし、映画100周年で、今迄映画を愛し、劇場へと通ってくれたオールドファンである年配者への感謝のしるしだと思うのだ。
そして、ヤンチャでハチャメチャな主人公も責任有る任務に失敗を恐れずに立ち向かって戦った結果、勲章を得ると言うラストは、ハリウッドお決まりのハッピーエンドだが、ここにアメリカの希望と理想の姿が表れているのだ!逆境こそが、自己を省みて進むべき新しい道へと繋がる事が出来るチャンスあるとこの映画は、未来に希望を託してくれる映画なのだ!
世界的な経済不況である誰もが、明日が良くなる事を信じて、老若男女力を合わせて一致団結して、未来の勝利に向けて頑張ろう!とエールを送ってくれているのがこの映画で有ると考えるのだ!
そして、その勝利も、人との争いでは無く、助け合い協力し、自己の弱さに勝利する事で有ると語っている気がするのだ。
世界は今、少し大袈裟かな、ハリウッド映画界だけかも知れないが、確実に時代は平和へと向かい動き出していると思うのだ!!!