ホームランが聞こえた夏のレビュー・感想・評価
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野球もケンカだ!
日本でも『遥かなる甲子園』(1990)というろう学校野球部の物語があった。どちらも実話をベースにした作品であり、訴えてくるテーマも同じ。ただ、どこまでが実話なのかわからないけど、こちらの韓国映画ではちょっと脚色が盛り過ぎのような気もした。
韓国映画の特徴なのか知らないけど、やたらと暴力事件が登場する。ケンカと同じ、相手を叩きのめす気持ちがないと上達はしない!といったコーチのキム・サンナム。鳳凰杯という日本の甲子園にも似た大会で1勝することが当面の目標にして、その前に全国大会に何度も出場しているクンサン商業高校と練習試合をする。序盤では同情心から力を抜いたクンサンだったが、サンナムが相手に直接カツを入れる。結果は大敗32-0。しかし、投手一人では勝てないと思い知り、チームを信頼することを学んだ。
暴力事件がやがて韓国プロ野球界から除名処分となり、行き先を失ったサンナム。マネージャーも贈収賄で罪に問われることに・・・このマネージャーのキャラがとてもいい。また、教頭先生と音楽のナ・ジュオン先生だって素敵なキャラ。キラキラ輝く目をしている生徒たちに勝たせてあげたい・・・と祈りつつも大会初戦の相手は大敗を喫してしまったクンサン商業。運命やいかに・・・
障がいを持った生徒たちは勉強ができても社会に出てからは健常者と同じ待遇にはならない。それよりも野球を通して根性を鍛えたほうが社会で生きていく上でも役に立つ。『遥かなる甲子園』とテーマは同じで、爽やかな感動を与えてくれました。
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