グラン・ブルー 完全版のレビュー・感想・評価
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ジャックの心情に分からない部分が少なくなかった
海やイルカの映像は素晴らしいです。エンゾとジャックの友情の描かれ方も良かったです。さすが名作と呼ばれる作品だと思いました。
ただ、ストーリーの結末が自分にはもうひとつに感じました。結局ジャックはジョアンナよりも、イルカというか海の方を選択した、ということなのですかね。ジョアンナが最後、相当覚悟して、ジャックのダイビングに潜る紐を引いているので、生還はしなかった可能性が高いですが、潜水病のただならぬ症状まで出しながら、最後あれだけイルカと戯れられるシーンがあると、幸運にも戻れたのかなと期待してしまいます。そうだとしても、心を入れ替えてジョアンナのことを大切にしてくれそうにもなく、作品の余韻を高めたというよりは、どっちつかずの要素が強まって残念に思いました。
そのあたり描かれず分からずじまいになるのであれば、この上映時間は長過ぎると感じました。日本人ダイバーのシーンなどは、作品に良さを与えた感じはあまりしなく、完全に蛇足と思いました。
むしろ、エンゾの最後のダイビングで、なぜ弟さんが来れなかったのかについてのストーリーを描く方に時間を使ってもらった方がさらに良かったのではと感じます。
やはり名作。機会があればぜひ!
4Kリマスター版を鑑賞
前回観たのはレンタルビデオ版でまだ90年代だったと思うが、どのシーンもしっかりと覚えていた。
リュックベッソンの特徴的でコミカルな演出が散りばめられているも、後半は恋人との関係と海へ溶け込んでいきたい自らの意志の狭間で揺れる主人公、翻弄される恋人の姿を描く。
映像は美しく、シーン構成もカット割も印象的。さらに当時はまだCGは無かったと思われるがとても工夫して撮影されていると感じた。
このような技術に依存しすぎず、またヒットしたネタを使い回すでもないオリジナルの良作を、手軽な値段で大きなスクリーンで楽しめるようになることが新しいファン層や次の創作者を育てていくことになると考える。
ボランティアではないので一定の儲けは必要ではあるが、上記のようなプライスレスの価値、人材を生み出すべく映画の制作や配給、公開の関係者にはご尽力いただきたい。
結局女が育てるのよ
1週間限定で上映されるとあって、会社を早退して観劇
グレートブルーの時から何度も観た作品
追加されたシーンが多くあったこと、さらに歳を取って見直したことで、この映画の違う面が観れた。
カットされて当然と思うような意味のないシーンもあるが、全体としてはさらに深く理解出来たような気がする。
何かに取り憑かれた男と、それを愛する女の、どうしたって結ばれない悲劇
ベッソン自身がそんな男なんだなろうな
一番印象的に残っているのは、レビューのタイトルで、エンゾの彼女がジョアンナに合うセリフ、元からあったのかもしれないが、気に留めていなかったのかも知れない。
ジョアンナは全てを覚悟して紐を引いたんだなと思うと
残酷です。
でもこんな男って結局モテるんだろうな〜😂(※監督も含む)
昔大好きだった映画
数十年前に何回か見ましたが、ラストシーンの何で?というモヤモヤは感じませんでした。
それは歳を重ねる中で、海の中でイルカと自由に生きたい、現実を直視したくないジャックの気持ちが理解出来るようになったんだと思います。
水中の映像や夜の海でジャックがイルカと泳ぐシーンはとても美しく、映画館で観られて感動しました。
が、フランス語吹き替えを日本語字幕で観る不自然さが拭えませんでした。
『改めて観る』というのが多い映画
昔の事なので、どれが最初かわからなかったけど、
改めて観ると初めて観るシーンがこんなにあったのか…と思いました。つまり完全版初めてだったのか?と思う。主役がロザンナアークエットだった事も今回知った。陸そして街のシーンがこんなにあったとは、昔観た時の印象が変わったけど、コレはコレでいいけど
完全版だとR15指定になるのも面白い。グレートブルーやオリジナルバージョンと数十分尺が違うのですが、完全版だとロザンナが主役という気がしてくる
いづれも、冒頭のそこそこ長いモノクロシーンが好きですね
海の深い青さを感じる映画
冒頭はジャックとエンゾの子供時代をモノクロで映した映像から始まる。
太陽が波面に反射して、白と黒がハッキリした画面に北斎ブルーのような透明感のある青色で中央からLe Grand Bleuとタイトルが出てくる。
次に、岩場から潜水道具を取り出すジャックを見て、もう既にその世界観に惹かれている。モノクロの海中は、波の間を差し込んでくる太陽が白い線を揺らめかせている。
冒頭のシーンは数ある映画の中でも惚れ惚れする美しさを持っていると思う。海の美しさと子供の頃を思わせるようなノスタルジックで自由を感じるようなそんな場面である。
ジャックとエンゾはガキ大将と何故かガキ大将だけには気に入られてる子供みたいな関係。
ストーリーは海やイルカに魅了されたジャックと、一方で競技として名誉や負けず嫌いのために潜水をしてきたが、最後の最後ジャックの記録を塗り替えようとして潜る内に海に魅了されさよならしたエンゾの友情物語として見れる。もう一点はジャックとジョハンナの恋物語である。
イルカと海に還るとはーー初見時の圧倒的感動は少しだけ思い出せたかな
1988年公開だから37年を経てのリバイバル上映。88年当時「グレート・ブルー」(英題Big Blue、120分)のタイトルで公開された本作を、大学生だった僕は確か自由が丘で観た記憶がある。
強烈な印象を残す1作だった。
何か人生ですごく大事な、これからの自分が探していかないといけないものがこの映画中にある気がして、同時期に発売された主人公ジャック・マイヨールの自伝「イルカと海に還る日」も夢中で読んだ。日本でイルカに出会ったこと、瞑想や呼吸法に取り組んでいたこと、彼に続く素潜りダイバーたちがさらに記録を更新していったことなど、この映画の世界をさらに深めてくれる話題がたくさん書いてあった気がする。
その後、「グランブルー」(132分)のタイトルで1998年に再公開されたのも確か渋谷に見に行った。初見の時の感動は戻ってこなかった。フランス語のタイトルになったのもなんか気に入らなかったし、もう社会人になった僕には、初見の時の柔らかい心がなくなっていたのかもしれない。
今回の「グランブルー完全版」は168分と最初のバージョンから48分も長くなっていた。
ベッソン監督はその後の作品を見てもわかるけれど、一つ一つの場面やキャラクターを記号的に、何らかの象徴性を持たせて、戯画化するかのように強調するのが特徴だと思う。それがこの映画を神話や寓話のように、あるいはすごく詩的な映画にしていたように思う。
しかし、それ以降の作品や売れ線の作品を作るプロデューサーとなってからはその作風が軽さや分かりやすさ、(あんまり笑えない)ユーモアとなって、この映画のような詩的な象徴性や神話性はなくなっていった。
ベッソンの名前を見るとつい観てしまうのだが、「グレートブルー」のような無意識まで揺さぶられるような映画体験を与えてくれた彼の作品は、僕にとってはこの1作だけである。(僕自身が世間ずれしていったことによる影響が大きいののだろうけれど)。
今回Wikipediaを調べてわかったのだけれど、マイヨールはこの作品公開後に「Homo delphinus(イルカ的人類)」という本を書いていた。この映画の中でも、マイヨールは、人間社会より、イルカと海の方がピッタリくると感じている不適合者的人物として描かれている。人と接するのは苦手で、海の中にいる時だけが自分らしくいられるし、イルカとなら一晩中遊んでいても疲れることはないのである。
つまり、マイヨールはイルカ的思念の持ち主なのだ。あるいはそれを探し求めている人物といった方が良いのかもしれない。村上春樹の「羊をめぐる冒険」の羊的思念と一体化した日本社会の影のフィクサーのように。
そのイルカ的思念から見える世界こそがリアルで幸せで充実している。しかし、その認識はイルカと海の中にいる時だけの一時的なものでも、それを短時間でも得ることが人生の目的になっている…。
だからこそ、それを手にすることができなくなった実際のマイヨールは晩年心を病み、自死を選ばざるを得なかったのかもしれないと感じるのは、勝手な思い入れなのかもしれないけれと。
この作品はアメリカではハッピーエンドで公開されたという。具体的な改変内容はわからないが、おそらくは自死を選ぶかのように深夜の深海に潜ったマイヨールと彼を待つ彼の子供を宿した恋人(この妊娠設定は、前のバージョンではなかった気がする)が現実世界で幸せな家庭を持つことを示唆する終わりのはずだ。
だとしたら、よくそんな台無しのエンディングにしたものだ。実際,フランスと日本での熱狂・カルト化に比してアメリカでは酷評だったらしい。
人間世界的には死だとしても、彼の自伝のタイトル通り「イルカと海に還る」ことが、この映画のマイヨールの望みであり、超越的な永遠の生を得ることかもしれないと示唆するからこその強烈な余韻でもあるし、また現実のマイヨールはもしかするとそれを果たせなかったのかもしれない、いや、それは彼の中には記憶としてずっとあったはずだというような考え(勝手な思いこみでもあるけれど)にもつながったのだと思うのだ。
残念ながら、今回初見時の圧倒的な感動はよみがえってこなかったけれど、この映画がその後の僕に小さくない影響を与えていたことは改めて確認できた気がする。
なんだかんだ言っても、僕にとっての人生を変えた一本なのかもしれない。
念願のスクリーン鑑賞。最高です。
この作品に出会った時はもう遅かった。ビデオテープで観ました。
当時は悔やんでも悔やみきれない思いになりましたね。
そして今日、やっとスクリーンで観れました。たまりません。
だって当時と同じで息を止めましたもん。
やっぱりこの作品は女にはわからんよな。
差別でも偏見でもなく、男ってバカなんだよな。バカ。
理解出来ないよな。同じ男でも理解出来ない部分があるんよ。
金や名声、プライドや意地……。命と天秤に懸けるねん。つまらん事を。
だって知ってしまったんよ。未踏の領域を。他人には理解できない世界を。
それを見事に描いた作品。久しぶりに観たけど何も変わらず感動し同じ箇所で泣きエンゾのキャラで微笑んだ。
多分『わんぱくフリッパー』を観た世代はハマるんちゃう?
イルカ大好きやろ?ロマンがあり海に憧れるやろ?
エンゾがジャックに送ったガラスのイルカの置物。似たのを探したもん。
イルカ達が笑い、声を上げているシーンでニヤけてしまうのは私だけではないはず。
行きなさい 〜 水深100mを超えた世界へ
幼い頃からギリシャの海に親しんだフランス人ダイバー ジャック・マイヨールを、ジャン = マルク・バールが熱演。
ライバルとなるイタリア人ダイバー エンゾを、ジャン・レノが演じる。
映像と楽曲がスタイリッシュで、イルカ 🐬 と戯れるジャン = マルク・バールをずっと観ていたい 👀
ジャックの恋人となる、魅力的な保険調査員のジョアナ( ロザンナ・アークエット )の言葉が切ない。
ー上がる理由が必要だ
ーそれを見つけるのが難しい
NHK-BSを録画にて鑑賞 (字幕)
神秘的な雰囲気が良い
監督はリュック・ベッソン。
二人のダイバー(エンゾ、ジャック)と、ジャックを愛するジョアンナを中心に物語は展開される。
感想としては、ジャックの瞳が綺麗で女性的でセクシーだった。ジャックとジョアンナは劇中で仲を含め愛し合うが、ジャックの海、イルカへの信念を変えるにはいたらず、
ジャックを愛するジョアンナと葛藤するシーンは無い(ジョアンナが振り回される形となる)。よって、物語に変化を見せるのは周囲の環境や競技会の進行だけであり、娯楽
作品に対してダイナミズムを期待した自分としては、この作品からインパクトを受ける
ことはあまり無かった(ラストに至って初めてジャックはそれまでの一貫した信念に対して、彼を「そう」した事件に翻っての答えを与える重大な決断をする)
wikipediaを読むと、フランスでは公開時社会現象になり、遅れて日本でも1989からビデオや映画で反響を生んだようだ。
不浄なる俗世を離れ、清浄なる海へと還る…。抗い難い魅力に満ちた怪作!
実在するフリー・ダイバー、ジャック・マイヨールとエンゾ・マイオルカをモデルにした、フリーダイビングに取り憑かれた男たちの姿を描く海洋ロマン。
監督/脚本は『サブウェイ』のリュック・ベッソン。
主人公ジャック・マイヨールのライバル、イタリア人ダイバーのエンゾ・モリナーリを演じたのは、『サブウェイ』にも出演している名優、ジャン・レノ。
フランスで熱狂的な支持を受け、「グラン・ブルー・ジェネラシオン」という言葉が生み出されるほどの人気作。
日本でもカルト的な人気のある本作を初鑑賞!
なるほど、10代の頃にこの作品に出会っていたら、間違いなく人生を狂わされていたであろう、どこまでも美しく、どこまでも哀しく、どこまでも爽やかな一作だった🐬
リュック・ベッソン自身が元々ダイバーだったということもあり、とにかく監督のダイビング&海に対する愛が、映画から溢れ出している。
本作のように、監督のパッションに溢れた作品に出会えるのは稀なことであり、こういう作品を観られた時の幸福感は何物にも変え難い。
まずフリー・ダイビングという題材が良い!この題材を選んだだけで花丸💮
青い空と地中海の青い海。だが、ダイバーたちはそういった表面上の美しさではなく、もっと本質的な深層へと深く深く潜り込んでゆく。
深く潜れば潜るほど太陽の輝きは消え、暗い暗い、孤独な孤独な場所へと彼らの体は導かれる。
そこは否応なく「死」を意識させられる場所である。
生命の源である海の中を、深く深く潜るという行為は、生きることへのメタファーのよう。
愛する恋人も、生まれてくる子供も、突き刺さるように死へと向かって沈んでいく本質的な孤独とは関係がない。
精神の深み、死と隣り合わせの場所へと降りていった時、そこに見えるもの、それこそがその人間の存在意義=ル・グロン・ブルーなのだろう。
この『Le Grand Bleu』という原題も、なにやら詩的な雰囲気がして好き。
フランス語で海といえば「Mer」。「Mer」は女性名詞なので「La mer」となる。しかし、本作の原題の冠詞は男性冠詞の「le」。
これは「Grand」が男性形容詞だからなんだと思うけど(フランス語はわからない💦)、それ以上に男の物語を描いた本作を、冠詞一つで端的に表そうとしているような気概を感じる。
雰囲気もテーマもかなり好きな作品。とはいえ、正直結構不満点がある。
冒頭の、1965年のシークエンスにおける子役の演技はかなりやばい。もう少しなんとかならんかったのか…。
それにジャックの父親が死ぬ場面の、あのわざとらしい死亡フラグと演出とか、結構キツかった💦
出だしから、大丈夫か、この映画!?と思ってしまった。
もう少し『ロッキー』的な、男のバトルの話かと思っていたらそうでもなかった。
個人的にはそういう少年漫画的な展開が好きなので、ちょっと残念。
それでもイタリアで開かれた世界大会までの展開はかなり好み。熱い男のバトルの世界にワクワクします。
しかし、この世界大会が終わってから、しばらくの間は物語の推進力が失われたかのようなグダグダした展開が続く。ここは正直かなりキツい。
自分は尺が30分くらい短い『オリジナル・バージョン』を鑑賞していないのだが、多分このあたりをカットしているんじゃないかと予想。
本当に、次の大会が始まるまでの展開は怠いし長い。
エンゾが死ぬあたりの展開もちょっと無理あるよなぁ、と思いながら観ていた。
勝手に海に沈めたら駄目だろう。マンマに死顔を見させてやってくれや。
というか、実在の人物をモデルにしておきながら、本人が存命にも拘らず映画中で殺すというのも結構思い切ったことやっているなぁ、と思う。ご本人はどう思ったのかしら🙄
まぁ不満点もあるんだけど、映像的な美しさは完璧だし、giftedのみが解することができる孤独というのも上手く描けていたと思う。
何より、エンゾというキャラクターの魅力が最高だった!そりゃあジャン・レノ人気者になるよなぁ。
ジャックは圧倒的な天才。普通の人間がどうこう出来るレベルからは逸脱している。
そんな男に、どこまでも食らい付いて行く漢エンゾ!一番美味しいキャラクター!
ジャック不在の世界選手権で勝ってもしょうがねえ!ジャック探してこい!からの、ジャックが優勝した時には素直に負けを認めてプレゼントまで渡す人間の鑑。
そこから、おそらくは血の滲むような鍛錬を繰り返したのだろう。世界記録を上回る115mという大記録を叩き出し、これでジャックに勝った…!と思ったら…。
うーん、完璧なキャラクター造形。大男なのに愛車がチンクシェントというのも、『カリオストロ』みたいで楽しくなる。1万ドルぼったくったぜー!イェー!のところとか、本当にルパンみたい。
もうあの姿を見ただけで、エンゾが大好きになっちゃった💕
あと、本作を観て感じたのは「なんか北野武の映画みたいだなぁ」ということ。
武よりベッソンの方が映画監督としてのキャリアは上なのだから、武がベッソンっぽいというのが正しいんだけど。
あのイルカを担架で運ぶシーンとか、凄く北野作品っぽい。男2人でえっちらおっちら運んでいる姿を真横から映すという撮り方まで、武っぽかった。
あの日本人選手団のシーンとか、たけし軍団がやっていてもなんの違和感もない。
これは武がベッソンから影響を受けたというのもあるだろうし、この2人が同じような監督から影響を受けているというのもあるんだろう。
北野映画がフランスでバカ受けするという理由が、本作を観てなんとなくわかった気がした。
いや、とにかくいい映画を観た♪
フリー・ダイビングに興味が湧いちゃった。
ジャック・マイヨールが世界で初めて100mの深さに到達したのが1976年。
そこから44年経ち、今では世界記録はなんと214m!!とんでもない進化を遂げている。
因みに、ジャックたちがやっているのはフリー・ダイビングの中でも最も危険と言われるノー・リミッツという競技。あまりに深く潜れすぎて危険なので、現代では公式大会からは外された種目のようです。
現実のジャック・マイヨールも、最期は自ら命を経ってしまった。
海と深く繋がりすぎてしまったからなのだろうか。
生と死、愛と孤独、生きるとはどういうことかを考えるきっかけになる、歴史に残るのも納得の傑作!
海の底を目指す若きふたり
"プレミアムシネマ" で鑑賞(レストア版,字幕)
海の描写がとにかく美しかったです。静謐さの中に恐ろしさがあるように感じられ、劇伴がそれを引き立てていました。
フリーダイビングにかけるふたりの男。その世界に魅せられる女。一歩間違えば死が待つ世界で競い合う姿に心揺さぶられました。冗長の感あれど、濃密なドラマに夢中でした。
~2020年映画初め~
※修正(2024/05/03)
観たあと色々と思いをめぐらす映画
学生時代に観たが、すっかり忘れていて新鮮な気持ちと感覚で観ることができた。
映像が美しい。
エリック・セラの音楽が良い。
ジョアンナはあれから子供を産んで幸せに暮らしているのだろうか。思うに、ニューヨークに戻って、またキャリアウーマンをしているのではないだろうか。ジャックが居なくなった場所では暮らせないと思う。辛くて生活できないんじゃないだろうか。新たな恋に生きる力を覚え、生まれているであろう子供と新しい恋人と幸せな生活を送っていてほしい。
全体的に青と白を基調にした映像で、爽やかな風を感じる。その中でいくら追っても叶わぬジョアンナの恋(夢)がもどかしく揺らぐ。そして、受け入れ紐を引く。。。
最後のシーン、僕はまだ消化しきれていない。
エンゾのお母さんのパスタを海辺で食べたい。
海が大好きになる映画!
もともと海好きで、DVDのジャケットに惹かれて見たんですけど何とも言えず切なくて美しい映画でした( ;∀;)
なんかまさかこんな終わり方をするなんて思ってなかったけど、でもジャックという人を考えるとこれが本物の終わり方なんだろうなって、すごく納得がいったというか。
メインテーマもすごく綺麗なんですけど、イルカの声みたいな音が入ってるのがいいなって。最初のシーンでも流れてたけど、その時は何も思わなくて。でも、見ていくうちに、ああこれはイルカの鳴き声なんだなぁって。
登場人物みんな個性的でみんな好きだった!
ジョアンナがマジで最高に可愛かったから幸せになってほしかった・・・あれからジョアンナは幸せになれたかな。ジャックは海に帰ってしまったけど、子供さんがいたらまた幸せに笑えるかなぁ。ジャックのことを自分勝手って思う人もいるかもだけど、何となく色んな意味で察しはついてたと思うし、(最初 I love youじゃなくて『I think I love you』って言ってたし)それでも愛してしまったものは仕方ないからなぁ。だからこそこれからの人生ほんとに幸せになってほしいし、また無邪気に笑えてたらいいなって思います。
でも、ジャックとジョアンナが最初にデートしたとき、風船を全部買ってジョアンナにプレゼントしたところ可愛かったなぁ。ジャック、さりげなくモテることをする男!2人でプールに落ちて笑ってたところも、ほんとにほんとに可愛くて大好きです。
エンゾも超〜〜〜カッコよかった!!もうツボすぎ!陽気で明るくてモテる男マジで好き!!ジャックとエンゾの友情も最高だった。親友でありライバルみたいな、同じように海に生きる男であるジャックだからこそ、エンゾの最後の願いを叶えてくれたのかなって。
ジャックがイルカならエンゾはシャチかな。エンゾの方が人間に近い気はするけど。
最初らへんに出てきた公爵夫人が乗ってる車がロールスロイスの良さげな車で、さすが金持ちはすげえなって思いました。
エンゾが海のことを彼女って表してたのもエンゾらしいなって。『The sea is mine!』からの、海のことをsheって表してしかも『I know when she is ready for me and when she isn't. And today, she is ready.』ってもうマジでモテる。最高。
あと、ジョアンナがジャックのことを好きなことに早々に気づいて、お前のことを愛してるのはイルカだけじゃないぞみたいなことをさりげなくジャックにアドバイスするところもモテる。最高。
『女性が1人去ったら次は10人をモノにしろ』みたいなこと言ったエンゾまじで最高じゃない?超モテる。失恋は時間が過ぎれば忘れるみたいなスタンスもモテ男のソレだし、逆に17歳の頃に経験したっていう大恋愛が気になる。若さゆえのやつなのかもだけど。
ジャックがほんとに・・・そうなるだろうなぁとは思ってたというか、彼は陸での生活にちょっと向いてないのかなとも思ってたというか、海にいる時とかイルカとたわむれてる時がすごく幸せそうに見えたから、(ジョアンナとかエンゾといる時とはまた違うタイプの幸せ)、納得がいったというか。
ジョアンナのことを最初にイルカみたい(=人魚みたい)って言ってたけど、ジョアンナは間違いなく人間で、なんかうまく言えないけど、ジャックは本物の人魚に手を引かれて海に帰っていったんだなぁって思うと、ジャックにとってはハッピーエンドだったのかもしれない。
純粋という言葉では片付けられないくらいピュアな人だったなぁ。物静かで優しくて、でも懐いた人には心を開く、おとなしくて優しいイルカみたいな人だった。すごく魅力的な瞳を持った人だった。
あと映像の話なんですけど、マジで超綺麗!!シチリア島にギリシャに、綺麗な場所がいっぱいあった!!海の中の映像もすごい綺麗だったし、イルカはかわいいし、海が大好きになる映画だなぁって。
最初のモノクロのシーンで出てきた海が、決戦の時にカラーになって出てくるところが良いなって思いました。あの海に色がつくとこうなるのかって。海は色があってもなくても綺麗だった。
音楽も映像も美しい映画だったなー、あとエンゾのママが作ったパスタ食べたいな。あれ日本でも再現できるのかな。
海に行きたくなった!イルカと遊びたい!フリーダイビングをするつもりはないけど、普通のダイビングやって海の中から空を見上げたくなった。その空さえも思い出になるのかな。陸に上がってくる理由を失ったりするんだろうか。
海のように深い愛情の映画
映画で描かれている
深い深い海のように、
深い深い友情、愛情の話。
海の深さとイルカの愛くるしさが
主人公の純粋さを凄まじく表してる。
主人公が序盤で見せる、
友人のために身を引く姿勢、
胸が苦しくなります。
かなり長いんだけど、
しっかり見ることができる。
主人公の心の動きがなんとなく
理解できて共感できるところもあり、
彼女や、ジャンレノの気持ちも分かる。
この3人の物語なんだけど、
よくできてると思う。
最後は、少し難解なんだけど、
ただ、海にしか生きられないのか、
友人を失ったことに耐えられなかったのか。
彼女が可哀想だけど。
彼女可愛い。
しかしイルカ、本物だと思うけど、
すごいなぁ。
青の世界に魅せられて
初めて観たのは中学生のとき。
ただただ海の青さとイルカに感激して心に焼き付いた。
あれから20年以上経っても色褪せず、何度も観てしまう作品になるとは。
大人になった今なら、ジャックの純粋さもエンゾの友情も、なにより同じ女としてジョアンナの気持ちも理解出来る気がします。
映像、音楽、キャストどれをとっても私にとって生涯No.1の素晴らしい作品。
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