グラン・ブルー グレート・ブルー完全版のレビュー・感想・評価
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通常版よりずっと長いが、全く退屈しない
総合:90点
ストーリー: 80
キャスト: 90
演出: 95
ビジュアル: 90
音楽: 75
「レオン」、「ニキータ」と並びベッソン監督の絶頂期の作品の一つ。
美しい紺碧の海で繰り広げられる、自由に生きる誇り高い男たちの意地。幻想世界にでもいるような青また青の世界。素潜りは競技といっても単純で派手な見せ場があるわけではないのに、それを素晴らしいものに見せるリュック・ベッソンの演出が何より素晴らしい。神秘さの中にも深刻さが同居する。演出の素晴らしさは地上での場面も同様で、ちょっとした食事とか会話の場面が絵になる。
風景の美しさを映画の演出の一部として取り込む手法は、まるで自然を美として捉えて作品に取り込む至高の日本の芸術のよう。登場人物の科白が多いわけではないのに、美しさや行動で心理や状況を語らせる。そして喋るときはさまになる場面が多い。このころのベッソン監督の演出は本当に衝撃的だった。
すごい能力を持っているのにふわふわとしてどこか捉えどころのないジャック・マイヨール役のジャン・マルク・バールと、個性の強いエンゾ・モリナリを演じたジャン・レノが織り成す人間模様がまた強烈。恋に落ちてすっかりと可愛らしい女になるジョアンナ・ベイカー役のロザンナ・アークエットも見事。特にジャン・レノは個性的役柄に加えて見た目の独特さがあって、一度見ただけで強い印象を残す。この作品ですっかり彼は有名になったし私も彼にはまった。
完全版となって随分と時間は長くなったが、それでも退屈することはない。むしろより多くの美しい場面を堪能できてより楽しめる作品になった。
どこまでも青い海。
リュック・ベッソン監督の出世作でもあり、この映画に出ていたジャン・レノも広く名前と顔が知られるようになった作品でもある。
フリーダイビング、つまり素潜りの世界記録に挑む男達の友情と、ひとりの女性をめぐって、互いに相手を思いやりながらも彼女との距離を縮めようとするが、微妙に揺れる三人の心の模様なども描かれている。
男二人と女一人といった構図はよくあるがアラン・ドロン、リノ・バンチュラ、ジョアンナ・シムカスの三人の恋と冒険を描いた「冒険者たち」同様にこのグラン・ブルーも同じような形になっている。このへんはひとつの定番だからだろう。
だがシンプルなストーリーだけど映画には引き込まれる。
どこまでも青い海。その青い世界の中を深く深く潜っていく二人。
名誉を手に入れるため限界まで潜る。
互いにライバルと認識しながらの日常と彼女との会話と青い海。
観ていると気分が癒されるのが分かる。
青い海を見たくなったらこの映画がおススメです。
何故、彼らは海に魅せられるのか?
リュック・ベッソン監督、ジャン=マルク・バール主演。
フリー・ダイビングの第一人者だった「ジャック・マイヨール」を
モデルにした物語です。
ジャックと「ジャン・レノ」が演じるジャックのライバル「エンゾ」。
そして、ジャックの恋人ジョアンナの3人の関係を中心に
話が展開して行きます。
ジャックとエンゾが海に惹かれる理由は何なのか。
謎めいたシーンも幾つかあって、「?」と思う所もあるんですが、
何故か最後まで一気に観てしまう。
そんな不思議な魅力のある映画だと思います。
劇中に登場する海の青さが素晴らしいです。
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